ヤマハとミニストップ、無人ミニコンビニの実証店舗をオープン

2022.07.04

2022.07.01

ヤマハはミニストップと共にヤマハが開発し、SoundUD推進コンソーシアムが350社団体の会員と共に共通規格化、普及推進をしている「SoundUD」の技術を活用した無人ミニコンビニの実証店舗を7月4日、ヤマハ東京事業所内にオープンする。

コロナ下での利用者減少によって閉店した売店跡地にオープンする無人ミニコンビニ

人手不足や働き方改革の動きなどから店舗運営の省人化は喫緊の課題になる中、マイクロマーケットでの店舗の必要性は変わらない状況下での「よりローコストでの店舗運営」が模索されている。

そうした中、無人決済店舗、あるいはレジ自体がない店舗など、国内外でさまざまな取り組みも進んでいるが、特に高度な機能を持つタイプの場合、お客の動きを正確に追うためのカメラや重量センサーの導入など初期投資が高額になるといったハードルもある。

加えて、新型コロナウイルスの感染防止策としてテレワークが普及になったことで、オフィス内などのマイクロマーケットの店舗の維持は以前にも増して難しくなってきているという事情もある。

今回の取り組みでは、ミニストップが展開する無人コンビニの「ミニストップポケット」に「SoundUD」の技術を活用した機能を組み合わせることで、利便性を付加しながらも導入コストを低く抑えた無人ミニコンビニの店舗形態を提案する。

ミニストップポケットは初期費用0円。今回はヤマハ東京事業所内にSoundUDの技術によって開閉を管理するパーテーションを設置し、その中でミニストップポケットを展開するもので、オフィスの他、工場、病院、駅、学校、ホテル、休憩所など、マイクロマーケットと呼ばれる施設内の空き部屋や空きスペースに設置した実証店舗として利用状況などを分析する。SoundUDの技術をコンビニに活用するのは今回が初めて。

今回、店を設置した場所にはもともと2、3人の人員で運営していた売店があったが、新型コロナウイルスの影響によるリモートワークの増加によって維持できなくなった。同様の事情を抱える店は多いとみて、今回の取り組みにつながった。

ヤマハとミニストップは、今回の取り組みを通してさらなる機能追加やお客の利便性向上を図ることで、マイクロマーケットに無人ミニコンビニを設置しやすい環境を整え、各施設の利用者が快適に買物をできる環境づくりにチャレンジしていくとしている。

無人コンビニの場合、入店管理と決済が大きなポイントになるが、例えば入店時にアプリによる認証などが必要なシステムにした場合、お客が事前にアプリをインストールしたり、情報を登録したりする必要が出てきて、ふらっと立ち寄ったお客にとっては非常にハードルが高いものとなる。

そこで、今回、SoundUDの音響通信をトリガーに施錠を解除して入店する方式を採用。

お客は入店時、まず施錠部分にある「SoundUDトリガーボード」にスマホをかざすとウェブブラウザで開錠画面が立ち上がり、その画面真ん中に「PLAY」ボタンが表示される。そのボタンを押すとスマホから音楽が流れ、音楽に含まれる音の信号を扉が認識し、解錠されるという流れとなる。

専用アプリ、事前登録は不要だが、入店した人には初回入店時に固有のIDを振っていて、顧客属性を入力してもらったりしながら顧客管理ができるような応用も可能。

前述のように入店はブラウザでもできるが、専用アプリを活用する形で、店内で流れるBGMに連動し1日1回といった制限をかけた形でスマホ上での来店スタンプを付与したり、抽選に参加できるなどの特典を付与することもできる。来店特典を付与する期間や時間帯を絞ることで、特定の期間を対象とした来店促進や店内の混雑時間の分散にも活用することができる。

また、店舗の管理も、専用アプリによって店内BGMやアナウンスを遠隔地からタブレットなどを使って簡単にコントロール可能。BGMには、ヤマハのコンサートグランドピアノ「CFX」やベーゼンドルファーのコンサートグランドピアノ「インペリアル」などの音色を楽しめる録り下ろしの楽曲を用意している。

また、お客についても専用アプリを活用することで店内で放送中のBGMを1日1曲まで無償でダウンロードできるといったサービスを提供する。

ミニストップポケットはオフィス内を中心にすでに約700店展開している。来店客がある程度限定された環境での展開が多く、基本的に今回のようなパーテーションなどは設けていない。

本体と決済端末とスキャナー、通信用機器のシンプルな構成で、LTEを用いた通信を活用。ドコモ、ソフトバンクの電波が届くところであれば設置可能。

決済は完全キャッシュレスで、マイクロマーケット専用に開発されたセルフレジを設置している。

本体のタッチパネルでの手続きで買物する形で、商品をスキャンし、決済するだけ。支払方法はイオンのWAON、楽天edy、交通系など各種電子マネーの他、各種スマホのQRコード決済に対応しているが、クレジットカードには対応していない。各決済事業者から完全無人で運営できる認証を取得していることから、完全無人での運営が可能。

完全無人を実現するため、現金は取り扱う予定はない他、レシートも紙では出さず、電子レシートのみに割り切っている。

標準的なベーシックパターンは冷蔵ケース1台とゴンドラ1台で約100アイテムで、700店のうちの多くを占める。他、店舗規模に応じてケースが増えていき、店によっては弁当やおにぎり、サンドイッチなどを販売しているプレミアムプランの店もあるという。

今回のヤマハとの取り組みについてはオフィス内であることから、実際にはパーテーションの必要性は高くないといえるが、実際には今回の実験によってこのタイプでの新たな出店ケースを想定している。

「われわれがこの事業を展開している中で、病院や学校、マンションの1階などからお問い合わせをいただいている。特に病院などは売店が経営できずに撤退してしまう例があり、誘致のお問い合わせをいただいているが、お断りしている。特定の方が利用するオフィスなどとは異なり、病院は働ている方だけでなく患者、お見舞いの方など不特定多数だからだが、そういったいままでわれわれがお断りしてきた半公共性のあるところに簡単なセキュリティで設置できるところがわれわれのメリットと思っている」(原田浩一・ミニストップ海外・機械・MINISOF事業本部職域マーケット部部長)

「完全な路面店などであれば数千万円の仕組みが必要になるかもしれないが、オフィスやマンション、病院、学校のようなところはもともと防犯カメラがあるところも多いだろうし、このような完全に不特定多数でもないというところには簡易的でコストはものすごく安い今回の仕組みがマッチすると思う」(瀬戸優樹・ヤマハクラウドビジネス推進部SoundUDグループ グループリーダー)

マイクロマーケットゆえに売上げも限定的な中で利益を確保するため、一定のセキュリティ機能を持たせたローコストの仕組みとして、今後の拡大を期待する。特に病院などでの拡大が期待できるという。

実証店舗概要

店名/ミニストップポケットSoundUD 0号店

所在地/東京都港区高輪2-17-11ヤマハ東京事業所内

営業時間/24時間365日(ビル休館日を除く)

※店舗の利用はヤマハのグループ社員およびヤマハ東京事業所訪問客に限る

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