月初は防災週間対応、秋の味覚の訴求で秋の演出を|「これは押さえたい」グロサリー編・2022年9月

2022.08.24

2022.11.09

フロントオフィス企画 近藤 智

第1週

9月1日(木)から9月11日(日)までの第1週を含む期間。9月1日の「防災の日」を機にローリングストックの入れ替えを家族ぐるみで再確認することを提案したい。

この週は新学期が始まり、朝食をしっかり食べてもらう提案と、弁当づくりが必要な家庭に弁当食材の冷凍食品や個包装のふりかけ類を提案したい。

第2週

9月12日(月)から9月18日(日)の第2週は、11月の第3木曜日の17日に解禁のボジョレ・ヌーボーの予約が始まり、今年の味を楽しみにしている長年のファンがそわそわするころ。秋の味覚のブドウ、ナシ、サンマ、秋サケなど山の幸、海の幸のファンもそわそわするころ。秋の味覚を大々的に展開したい。

第3週

9月19日(月・祝)から9月25日(日)までの第3週は、新型コロナウイルスの状況次第だが、前週の17日から3連休を使って秋の行楽を楽しむ人や郷土への帰省など人の移動が増えるころ。

19日の「敬老の日」用にハレメニューの提案をしたい。23日は秋分の日。「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、朝晩は涼しさを通り越して、ときには冷え込んだりする時季になり、体調を崩しやすくなるころでもある。温かいメニューも提案したい。

第4週

9月26日(月)から10月2日(日)までの月末は、衣替えの時季で、衣食住とも秋冬モードに移行する。温かい鍋物メニューが定着してくるころ。新型コロナの状況にもよるが、秋の運動会シーズンでもあり、弁当関連食材やペットボトル飲料、おやつ用菓子の需要が伸びてくる。

加工食品

防災週間!ローリングストックの点検を!

大きな看板POPで9月1日が「防災の日」であることと、常備しておきたい商品カテゴリーをお知らせしたい。

具体的には、カップ麺、即席麺類、魚肉やフルーツ、スープなどの缶詰類、パックご飯類、つくだ煮やらっきょうなどの瓶詰類、ペット飲料類など、幅広く品揃え訴求したい。ポイントは常備してもらうことと賞味期限を確認して入れ替えること。さらに、商品カテゴリーごとに新商品、トレンド商品を案内、紹介できるように対応する。

また、非常時対応の提案であるため、全てのお客を想定しておく必要がある。例えば、アレルギー対応商品も含めることや乳児用の粉ミルク、ミルクを作るための軟水のペットボトル水などもある。通常、陳列販売場所はゴンドラエンドだが、これらは定番売場の中でフェーシング数を増やして訴求したい。

重点商品

カップ麺、即席麺のポイントは麺の種類、味などバラエティ豊富に品揃えし、選ぶ楽しさを演出する。例えば、麺ではラーメン、ちゃんぽん、うどん、そば、味ではみそ、しょうゆ、塩は必須で、酸味のあるエスニック風のカップ麺も訴求したい。さらに、サイズではレギュラーに加え、大盛り、ミニなど。

缶詰類ではサバ、ツナ、サンマ、イワシ、焼き鳥、ミカン、パイナップル、フルーツポンチ、スープ缶など。即食のご飯類ではパックご飯、レトルトのおかゆ、同時におかずとなるふりかけ類、のりつくだ煮やらっきょう瓶詰め、トレンド商品としてフリーズドライのパスタやリゾット、アルファ化米も展開。ペットボトル飲料では経口補水液はじめ緑茶やミネルウオーター各種を展開。

「秋ばて防止」に重宝! 惣菜レトルトフェア!

厳しい残暑が続くと思われるので、夏ばて防止ならぬ「秋ばて防止」に中華レトルト調味料を中心に惣菜レトルトを品揃え。また、急に秋めいてきた場合でも「食欲の秋の強い味方」のキャッチフレーズで臨機応変に訴求できるのがポイント。

野菜類、魚介類、肉類をおいしく簡単に調理できることを売場で訴求する。また、この時季は台風なども予想されるので、防災食としてローリングストックとしてもアプローチできる。

重点商品

中華を中心とした惣菜レトルトを訴求したい。マーボーナス、チンジャオロースー、ホイコーロー、酢豚、バンバンジー、豚肉と玉ネギの中華しょうが焼き、豚肉の黒酢炒め、カンシャオシャーレン、八宝菜などを展開。また、韓国風ではコチュジャン、プルコギ用、豆腐チゲ用、その他としてゴーヤーチャンプルーなどを展開。

敬老の日! 元気の源、健康食材フェア!

健康に関するテレビ番組や健康雑誌などで繰り返し紹介され、人気の高い食材を一堂に品揃えし訴求。健康食材というと「特定保健用食品=トクホ」や「機能性表示食品」があるが、これらの商品は定番売場の中でのPOPで訴求する。エンド展開する商品群としては抗酸化成分を含み免疫力アップになるといわれているコーヒー、緑茶、紅茶などの飲み物類を今回は拡販したい。

また、昆布、ワカメなどの海藻類、イリコ、シイタケ、干し大根なども根強い人気がある。これらの商品群は若い女性層、シニア層に人気で、飲料と乾物の同一エンドで品揃えしたい。

重点商品

レギュラーコーヒー、緑茶、紅茶などの飲み物関連と、健康に良いとされる農水産乾物と同時展開。健康関連としてココア、ワカメスープのもと、乾燥ニンニク、サバ缶、イワシ缶、オリーブオイル、黒酢なども同時に訴求。

食欲の秋! ボーダーレス料理フェア!

コロナ禍で3年近くも海外旅行を控えているという人は多い。そこで、海外に行ったつもりで、家庭内で海外料理を楽しめる提案をしたい。さらに食卓での新しい楽しみ方を訴求したい。最近では和風、中華風、洋風が融合されたレシピが楽しめるレストランも出てきた。そこで、食欲の秋、和風、洋風、中華風などの壁をなくして融合した「ボーダーレスメニュー」としてレシピ訴求し、新感覚で楽しい食卓を提案。

例えば、中華風焼き鳥として沙茶醤、香辣醤、椒麻醤を付けることやウズラの卵の代わりにピータン串を提案。中華料理とイタリア料理のレシピのコラボレーションとして、チャーシュー入りボロネーゼやピータン入りリゾット、中華料理とスペイン料理の食卓コラボでスペイン風炊き込みご飯のメロッソと中華風ピリ辛鶏のムネ肉など、皿上、食卓上のボーダーレスメニューとしてPOP提案して訴求。

重点商品

沙茶醤、香辣醤、椒麻醤、豆板醤、XO醤、牡蠣油、辣油、葱油などの中華調味料。オリーブ油、ごま油、トマト缶詰、チューブ入りショウガ、ニンニク、岩塩など。

菓子

防災週間、即食のお役立ちの菓子たち

ローリングストックをさらに浸透できるように、加工食品と連携した売場づくりがポイント。火や水を基本的に使用しないため、加工食品以上に即食できることを強調する。さらにローリングストックの入れ替えの際、おやつ用以外に朝食用、おつまみ用など、いろいろなシーンで楽しめる旨をPOPで案内して、直接、買物動機につながるような売場展開とする。

重点商品

朝食用に転用できるものとしてシリアル類、ヨーグルトのトッピング用にドライフルーツ、ピスタチオ、カシューナッツ、アーモンドなど。おつまみ用に転用できるものとして珍味類の割きいか、ミニサラミ、ホタテ貝柱、シジミ貝、マグロミックスなど。その他、チョコレート大袋、クッキー類、ようかん、せんべい、グミ、キャンディ類など。

甘党の秋の味覚「おさつ、栗」フェア!

秋の人気定番としてサツマ芋、栗を使ったスイーツを品揃え。ポイントは日本茶やコーヒー、紅茶など、生活シーンに応じてそれぞれの飲み物と相性の良い菓子類を提案すること。

重点商品

芋けんぴ、芋ようかん、おさつスナック、芋あめ、芋かんころ餅、芋甘納豆、スイートポテト、真空パックの焼き芋、栗どら焼き、栗もなか、栗ようかん、栗ぼうろ、栗まんじゅう、栗きんとん、栗あめ、マロングラッセ、天津甘栗、むき栗などをエンド展開。

お彼岸! 温かい飲み物に伝統の甘味祭り!

「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように朝夕は温かい飲み物と甘味が欲しくなる時季。1人でも多くの人に買ってもらうために、甘みが苦手な人用に「冷やすと上品な後味が楽しめる」旨をPOP案内する。

重点商品

伝統菓子である京菓子の八ツ橋やミニ落雁、半生菓子のもなかやようかん、まんじゅう系菓子、つぶあん、こしあんなどあんこ系など、バラエティを打ち出して、選ぶ楽しさを演出。さらに、目でも楽しめるようにウグイス色の抹茶まんじゅう、朱色系のようかんなども展開。抹茶入りや紫芋など色彩が楽しめる芋ようかん、もなか、八ツ橋、塩まんじゅう、ごままんじゅう、柏餅、おはぎなどを展開。

チョコファン集合! 秋のチョコフェア!

全ての客層に対応した品揃えと新商品のボリューム展開がポイント。例えば、子ども用には低単価商品群の訴求、若い女性用にはダイエットにやさしい機能性表示チョコ、シニア層には健康志向としてハイカカオ類やつまみ用として訴求したい。

重点商品

板チョコ系、粒チョコ系、一口サイズ系、コーティング系、ポケットもの系など幅広く展開し、機能性表示食品も同時展開。

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