ゼリー・ようかんを訴求、秋にかけてはトレンドのサツマ芋を意識|「これは押さえたい」菓子・スイーツ編・2022年7月

2022.06.20

トルティーノ 中村 徹

2021年の7月は、東京オリンピックの関係で22日木曜日の海の日、23日金曜日のスポーツの日と変則的な祝日となり、7月に4連休が存在した。

今年の7月は18日月曜日が海の日となり、3連休ができる。月全体では昨年と比べ木曜日減の日曜日増で週末型の店舗では2%程度の増収要因となるが、祝日1日減なのでおおよそ同じ程度の曜日回りと考えてよいだろう。

本年の(夏)土用の期間は7月20日~8月6日までで丑の日は7月23日土曜日と8月4日木曜日となる。菓子関係の催事カレンダーを見てみると、七夕の7日や14日のゼリーの日はもちろんであるが、毎月の催事日である6日手巻きロールの日、15日菓子の日、19日シュークリームの日、22日ショートケーキの日など菓子関係の日が多く存在する。

7月前半はまだ梅雨のシーズンである。関東甲信越の梅雨明けは昨年7月16日ごろ、本年予想が7月19日ごろなので雨の影響を受けやすい月となる。本年は昨年に引き続きコロナの影響もあるので、客数の予測が難しい7月になりそうである。

総務省家計調査の「<品目分類>1世帯当たり年間の品目別支出金額,購入数量及び平均価格」を見てみると、品目別令和2年年間の月別支出金額が掲載されている。菓子類の7月を見てみると、年間平均金額に対し、ゼリーが184.8%、額は小さいがようかんが127.3%と平均を超えている。

これらの商品群のトレンドを見るために「令和2年年間消費金額/平成12年年間消費金額」を計算してみると、ゼリーは100.3%、と僅かであるが伸長しているがようかんは58.7%と激減している。その他和菓子やケーキ類は指数的に落ち込む月となる。これらを総合的に考えると本格的にゼリーを攻める企画を行うと良いと思う。ようかんについては七夕などの催事に少し訴求するのが良いだろう。

ゼリー

ゼリーは9月ごろまで指数が高いが、カップの非冷タイプもケーキに近い要冷カップデザートも旬のフルーツに気を付けたい。7月の旬のフルーツといえば、6月に引き続きブルーベリーなどのベリー系、スイカやメロンなどのウリ系などに加え桃が旬となってくる。これらを前面に出したゼリーを訴求すると季節感が演出しやすい。特にカップデザート系は旬のフルーツを前面に出した品揃えを目指そう。

一方で7月14日木曜日は「ゼリーの日」である。元々の由来は05年に日本ゼラチン・コラーゲンペプチド工業組合が制定したもので歴史はそれほど長くない。7月14日といえばフランス革命の日で、フランス料理にゼラチンが良く使用されるので、まず「ゼラチンの日」として制定された。この流れでゼラチンを使用するゼリーをPRする目的で同じ日を「ゼリーの日」として訴求するようになったとされている。

ちょうどゼリーの消費年間指数も上がる時なので、売場で「ゼリーの日」として訴求してはどうだろうか。

和菓子自体は指数が低いのだが、7月は土用の期間が存在し、土用餅などの訴求ポイントとなる。土用餅とは、土用の入りの日(今年は7月20日)に食べる「あんころ餅」のことで、餅の外側をあずきあんで包んだ和菓子である。元々宮中で土用の入りの日にガガイモの葉を煮出した汁で餅粉を練り、みそ汁に入れたものを食べて暑気払いをしていたものが、江戸時代になり餅をあずきあんで包んだものを食べるように変わっていったもので、いずれも厄払い、暑気払いの意味がある。

おはぎやぼた餅と似ているが、あんころ餅は中身が完全に餅で、おはぎやぼた餅はうるち米と餅米を混ぜたものになる。土用といえばうなぎというイメージが強いが、土用餅の訴求もしてはどうだろうか。また夏の土用は「う」のつくものを食べると良いとされる。ゼリーの中でも梅ゼリーは季節的にも最適な商品といえる。

ようかん

ようかんのパイは小さいが7月に指数が上がるので、七夕に絡めて訴求してはどうだろうか。老舗の和菓子店などでは七夕の時期に「天の川」をイメージしたようかんを出して好評を得ている店もある。青いようかんで空をイメージした商品が多い。仕入れて販売するのはなかなか難しいが、バイヤー目線でいうとこういった商品を作り込むのも大事だと思う。7月を通しては水ようかんや水まんじゅうを訴求するのがポイントとなる。

あと忘れてならないのが7月には新盆があること。地域によって新盆が盛んな地域は盆菓子の展開をしっかりする必要がある。

ケーキ

ケーキでは旬を意識したフルーツの活用を目指したい。ゼリーでも述べたが桃が旬の季節になってくる。桃のケーキやロールケーキ、タルトなどを訴求したい。

また夏のフルーツとして定番のマンゴー、メロン、スイカといった食材を使用したケーキを訴求すると特に梅雨明けにぴったりの商品となる。

売場展開

梅雨の時季と真夏が重なる7月は商品管理に気を付けたい。ショーケースの温度管理はもちろんであるが、常温の和菓子類も店内空調によってはカビの生えやすい位置にある場合があるので商品をよく手に取って、見て管理する必要がある。

冷蔵ショーケースもドレインの詰まりなどで冷えにくくなる場合があるので、一度掃除をするとよい。

7月は七夕、新盆、土用と催事があるが、七夕には笹と和菓子、新盆には野菜売場で盆菓子の展開、土用はうなぎとあんころ餅、梅ゼリーなどを関連販売できるとおもしろい。さすがに丑の日は難しいと思うが通常の土用の期間であれば可能なのではないかと思う。

「フルーツ祭り」はこの時期毎月行いたい企画である。毎月8日が果物の日であるので、この日をターゲットに訴求すると良い。この時期はカットフルーツもスイカやパイナップルを中心に拡大してくる。これに合わせてプレーンヨーグルトやフルーツヨーグルト、フルーツゼリーを一緒に訴求すると統一感がある。 

トレンド商品

ズコットケーキやカッサータがはやりそうだという話があるが、少し旬はずれるもののサツマ芋を使ったスイーツがはやりそうである。最も単純なのは焼き芋であるが、コンビニはじめさまざまな店舗で焼き芋の品揃えをしている。

さらに加工度を上げると干し芋も売れていると聞く。さらにはサツマ芋のモンブランなどケーキの材料としてもかなり入り込んでいる。この秋以降はサツマ芋商品の動向が注目だ。

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