12月26日(月)から12月31日(土)を第5週として重点管理|「これは押さえたい」グロサリー編・2022年12月

2022.11.29

2022.12.02

フロントオフィス企画代表 近藤 智

12月の暮らしのたたずまいについて平月と違うことを周知徹底したい。具体的には、販促の流れを平月区分の4つではなく、少なくとも5つの区分で確認しておきたい。

その理由として12月20日以降は週間の曜日別買物行動が平月と違い、特に25日までと、年末年始準備モードに入る26日~31日までは買物行動が全く違うからである。それに即応して販促アプローチ、商品カテゴリーごとの商品構成とボリューム訴求法に注意したい。 

11月28日(月)から12月4日(日)の第1週。今年もコロナ禍の中、いよいよ年末商戦の第1弾に突入の時季となる。年末商戦は1年間のお客からの評価を受ける機会なので、新規商品投入の新化、こだわり度を深める深化、予約販売強化など売り方の進化で昨年と違った販促策で拡販態勢を強化したい。

続く12月5日(月)から12月11日(日)の第2週は、冬のボーナスが支給され、衣料品、家電など高額品や大型の買物が増えるころである。クリスマスプレゼント、お歳暮、お年玉袋など含め、特に食品の値上げの消費環境下、お客が買物する前に全体の予定を確認する傾向が強くなったことに注意する。BGM含め華やかな売場づくりがポイントとなる。

12月12日(月)から12月18日(日)の第3週。年末商戦において必須の前提条件は品切れでお客を裏切らないことである。新型コロナウイルスの感染防止対応をしながら、家庭や職場でのクリスマスパーティや忘年会など、何かとにぎやかになるころである。クリスマスプレゼントとしてパーソナルギフトやパーティメニュー材料やグッズの訴求提案を強化したい。  

12月19日(月)から12月25日(日)の第4週は、販促策の1つとして買い忘れ防止の品目を掲示案内したい。一方で商品の発注管理、売れ数管理、在庫管理を毎日、時間ごとに全員で把握して機会損失がないようにする。積極的な販売態勢と同時に品切れ、不親切な対応、不衛生などのストレスがゼロの販売態勢にも注意。

12月26日(月)から12月31日(土)を第5週として捉える。この週が1年を通じて最大の売上額、物量がピークとなる週となる。大晦日恒例の年越しそばを家族と一緒に食べてくつろぎ、コロナ感染防止に注意しながら、正月三が日を家族と共に楽しく過ごせるように、おせち料理の受け渡し、配送など万全の販売体制を構築したい。

グロサリー

おもてなしにも重宝! スティック飲料

12月の師走は何かと忙しい毎日となる。そこで、特に今年は寒い季節となるという長期予報の中、温かい飲み物を手軽に簡単便利に楽しめるという優れもの、スティック飲料の特集フェアを展開する。

ポイントは品揃え。コーヒー、ココア、カフェラテ、緑茶、ルイボスティー、アップルティーなど幅広く展開。また、客層としてカフェインレスの商品群をシニア層、子ども、妊婦などにもPOPにて案内して、買上率が高まるような売場づくりをする。

重点商品

ネスレのスティックではエクセラブラック、ゴールドブレンド、カフェインレスはじめ、香るまろやかシリーズのミルクティー、ミルクココア、抹茶ラテ、ほうじ茶ラテがある。味の素AGFのスティックではカフェオレ、そのカロリーハーフ、キャラメルカフェオレ、やすらぎのカフェインレス、紅茶オレ、その糖質オフ、濃厚シリーズのほうじ茶きなこラテ、抹茶あずきラテ、和栗カフェラテ、芳醇シリーズのピーチティー、レモンティー、アップルティー、オレンジティーがある。片岡物産ではブルーマウンテンブレンド、モカブレンドやバンホーテンミルクココアがある。  

忙しい師走の必需品レトルト調味料フェア!

売場でのキャッチコピーは「10分以内でできちゃう!」で、師走の忙しい中でも調理の手抜きをせずに、おいしく夕食の準備ができることを訴求。商品の訴求以上に「時間の節約ができる」という訴求がポイントとなる。

売場づくりではゴンドラエンドの最上段にこれらのPOPを大きく掲示。さらに、タンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素にも配慮して、「手抜き」ではないことを訴求すべく、食材にこだわったレシピ提案をPOPで案内する。

重点商品

キッコーマンのうちのごはんシリーズの新商品では帆立だし香る豚白菜炒め、豚大根のてりうま炒め、だししみ鶏大根、ふっくらチキン濃厚デミチーズ、ふっくらチキンやみつきガーリックがある。味の素のCook Doきょうの大皿シリーズの豚バラ大根、肉みそキャベツ、ガリバタ鶏、うま塩あんの肉そぼろ豆腐、うま塩海老ブロッコリー、コリアプルコギ用、コリア豆腐チゲ用がある。江崎グリコの菜彩亭シリーズのそぼろ丼、麻婆なす丼、中華丼などがある。

パーティ必須アイテム! おつまみ缶!

11月中旬以降、コロナが第8波として全国的に広まっている。クリスマスパーティや忘年会など、以前は大人数で実施していたものを、数人単位、家族単位で楽しもうという流れになってきた。

そこで、ホームパーティ用として、手ごろな「おつまみ缶」をメインに展開したい。売場づくりの際、「おつまみ缶」は年末年始、常備しておくと不意の来客の「おもてなし用にも重宝」のPOP案内で買上率を高めたい。

重点商品

ホテイフーズでは「やきとり」シリーズのたれ味、塩味、うま辛味、ガーリックペッパー味、柚子こしょう味、塩レモン味。宝幸では「おつまみ小鉢」シリーズの豚ホルモン辛味噌煮込み、鉄板焼肉や赤貝味付がある。マルハニチロでは新商品の北海道いわしの梅しそ風味焼きと明太子風味焼きがある。ニッスイでは牛焼肉、牛大和煮がある。  

伝統乾物を極め、お正月準備を万端に!

おせち料理はじめ、セットを外注で済ますのではなく、年末年始は手作り料理にこだわる人は少なくはない。そこで、11月に続き、日本料理の基礎の味となるだしの命である水産乾物の煮干し、かつお節、昆布を商品知識のPOPを添えて訴求する。

重点商品

煮干しについては、だしは頭とわたを取り除いてから煮ると苦みや雑味がなく、煮干しのうま味のイノシン酸はみそのうま味のグルタミン酸と相性が良く、よりおいしくなる。かつ節については、お湯は煮沸させず、うま味のイノシン酸は85℃で一番多く溶け出す。煮込まず、絞らないと生臭さや雑味のない香り高いだしが取れる。昆布については表面に白い粉があってもマンニットといううま味成分なので取らないこと。水の状態から60℃で1時間煮出すとグタミン酸のうま味成分が最も出るといわれている。

迎春! 日本のお正月は玉露茶で!

色、味、香りの3拍子そろった玉露茶を展開。販促のポイントは11月下旬から予約販売を行うこと。定番売場では同時に棚板1段を全部玉露茶で占めて目立たせる。また、年始あいさつの手土産用にも重宝ということをPOPで案内する。

重点商品

八女茶の玉露茶をメインに全国の銘茶産地の商品を展開。

菓子

おもてなしにも重宝! 徳用大袋菓子!

ホームパーティ用、不意の来客のおもてなし用、一家団らん用など、各生活シーンに応じて「徳用大袋菓子があると重宝」という旨をPOPで案内。売場陳列のポイントはチョコレート、ビスケット、クラッカー、クッキー、個包装の豆菓子やナッツ類など品揃えを充実させること。また、陳列時にはカラーコントロールに注意して包装袋が赤系、黄色系など目立つように陳列する。

重点商品

不二家のカントリーマアム、ホームパイ、ロッテの小さなチョコパイ、ふんわりプチケーキ、森永製菓の小枝ティータイムパック、あまおう苺ケーキ、明治のアポロ12袋、きのこの山とたけのこの里、江崎グリコのポッキーチョコレート8袋、クラッツペッパーベーコンなど。その他として、年末年始は各社の地域限定商品も訴求。

こだわりの健康志向おやつ、大集合!

おやつを食べることが「太る」ことにつながると考え、楽しいはずのおやつタイムに抵抗を感じている人に「健康志向のおやつ」を強調する売場にする。訴求ポイントのキーワードはポリフェノール、食塩や食用油なし、食物繊維、ビタミンEなどがある。同時に美容健康も訴求。

重点商品

明治のチョコレート効果、なとりのミックスナッツ、明治チューイングガムアーモンドドラジェ塩キャラメルなど。

お年玉に添えて! プチ菓子、連菓子を!

孫のいるシニア層に向けた販促アプローチ。帰省する孫たちにお年玉を渡す際、プチ菓子、連菓子を添える提案。

重点商品

森永製菓のおっとっと、亀田製菓ハッピーターン4連、フルタ製菓のドラえもんグミ4連、チロルチョコの吊り下げ4連など。

喉を守って元気に年越しを!

コロナとインフルエンザの同時感染防止対策は当然だが、同時に一般の風邪にも用心したい。そこで、乾燥から喉を守るためにだ液を増やす効果がある喉あめや酸味のある菓子類の携行を提案する売場にしたい。

重点商品

喉あめではUHA味覚糖透き通ったミントのおいしいのど飴、榮太樓のど飴ハニーミント、カンロ健康のど飴梅、中野物産の都こんぶ、なとりの梅スッキリなどがある。