「北洋銀行・帯広信用金庫 インフォメーションバザール in Tokyo 2023」開催間近! 「北海道物産」ソーシングのチャンスを生かす

2023.08.22

MDコンサルタント 黒川文利

今回は開催が間近に迫った「北洋銀行・帯広信用金庫 インフォメーションバザール in Tokyo 2023」(主催:(株)北洋銀行・帯広信用金庫)の紹介をしたい。

新型コロナウイルスなどの影響で開催を断念する状況が続いていたが、4年振りに8月31日(木)、9月 1日(金)の2日間に渡って池袋サンシャインシティワールドインポートマートビル4F展示ホールA-2・3で開催される。

北海道の魅力ある食品が数多く出展される商談会ということで、この機会を新規商品のソーシングにぜひ、生かしたいところだ。
その北海道の「食」の話題の前に、まずは北海道の特徴について整理しよう。北海道は日本国の北端に位置し、気候は温帯と亜熱帯の境目に当たり、「冷涼で低湿度」という特徴がある。

本州のような梅雨や台風の影響は少なく、年間の平均気温は6~10℃程度、年間の平均降水量はおおよそ700~1700mmといったところ。

北海道の面積は8万3000㎢で、東京都の約38倍、オーストリア共和国とほぼ同じ面積(8万4000㎢)。また、最北端の宗谷岬から最南端の松前町、白神岬まで、直線距離にして480kmある。四方を海に囲まれ、肥沃で広い土地は、まさに「でっかいどう、ほっかいどう」と言われるゆえんとなっている。

「ラーメン」「ジンギスカン」「乳製品」…おいしいものが目白押し

北海道の公式なキャッチフレーズは「その先の、道へ。 北海道」。一般的な北海道のイメージとしては、具体的には、「食べ物がおいしい」「土地が広大」「自然が豊か」「雪と寒さ」といった要素がある。やはり北海道の一番の魅力は、何といっても四季ごとに取れる豊富な海産物だろう。

代表的なカニやウニ、ホタテなど季節ごとにおいしい海の幸が堪能できる。さらに、農産物も豊富で、ジャガ芋、玉ネギは全国一の生産額。それ以外にもアスパラ、メロン、トウモロコシ、豆類など野菜の宝庫でもある。

また、北海道を代表する食べ物といえば、まずは、昨今、全国的にブームになっている「ラーメン」。特にみそ味のラーメンは人気がある。また、多種多様な味わいがあって、北海道民は、1人1人、それぞれのお勧めラーメン店があるなどともいわれる。

次に代表する食べ物は「ジンギスカン」だろう。食べ方にも地域性があって、焼いた羊肉にたれを付けて食べる「札幌式」と、たれに漬け込んだ羊肉を焼いて食べる「滝川式」に分かれている。ジンギスカンも、北海道民は、1人1人それぞれのお勧めの味(店)があるといわれる。

3番目は、「乳製品」。生乳生産量は420万tで国内シェアは50%を超える。生乳は牛乳(飲用)だけではなく、バターやチーズ、生クリームなどに加工されて消費される。例えば、北海道内のチーズ工房は100カ所を超える。個性豊かで地味深いチーズが続々産まれていて、世界的なチーズコンテストで、高い評価を獲得できるチーズもある。

北海道は「乳製品」以外にも、「砂糖(甜菜)」や「小麦」の生産量も多く、乳製品と組み合わせることでスイーツが生まれる。そこで、4番目は「スイーツ」としたい。札幌、帯広、函館、旭川それぞれに特徴的な人気スイーツがある

水産、農産、加工食品から惣菜まで、幅広い商品、カテゴリーに強み

特に北海道で特徴的な商品(カテゴリー)は次のとおり。
商談会に出品予定の企業の商品もいくつか併せて紹介しているので、
ぜひ注目してほしい。

①水産…四季によって魚種に違いがあるが、物産展の中心となるのは、カニ、ウニ、貝類(ホタテ、牡蠣)、鮭鱒となる。秋の物産展であればサンマも必須品揃え品となる。
・株式会社 北都
かにみそバーニャカウダ缶
・株式会社しんや
オホーツク醤

②塩干…ホッケやサンマの一夜干しは、特に人気。
・株式会社ヱビスパック
やきさんまめし

③野菜…四季によって収穫できる種類が変わる。春はアスパラ、夏はトウモロコシ、秋はジャガ芋、玉ネギ、カボチャ、豆類、初冬はユリネとなる。
・ベル食品株式会社
ガラクスープカレーの作り方濃厚和だし

④果実…夏のメロン、スイカ、サクランボ。秋のブドウ、ナシ、リンゴは代表的なもの。
・北見鈴木製菓株式会社
夕張メロンラングドシャ

⑤米麦…北海道産米は、食味が改善し人気上昇。品種も多く食味もバラエティがある。また、道産麦は、パン用と麺用のそれぞれの品種がある。
・株式会社わらく堂
白石あんぱん1個入

⑥酒類…ビール、清酒、ワイン、特にワインの生産は全道で行われていて、生産者も増えている。
・東旭川農業協同組合
東旭川ビール

⑦畜産…ジンギスカン用の羊肉、種類が多くおいしい豚肉、道産の和牛もお勧め。
・株式会社マツオ
味付特上ラム
・株式会社FUJI
三國監修 北海道黒毛和牛カリー

⑧調味料…ジンギスカンや豚丼のたれ、しょうゆやみそなどの醸造系調味料、日高昆布だし、スープカレーのもとなど、道内限定の調味料も多数あり、お勧め。
・能戸フーズ株式会社
熟成がごめ昆布 きざみ

⑨菓子、パン…北海道独自に発展した菓子やパンがある。例えば、豆パンやようかんパン、中華まんじゅうなどは北海道で独自に発達した。
・株式会社わかさや本舗
ばっちゃんの田舎まんじゅう

⑩惣菜…釧路発祥と言われる「ザンギ(鶏惣菜)」や道南の「いかめし」、十勝地方の「中華ちらし」、札幌発祥の「ラーメンサラダ」や「醤油おにぎり」など、全道各地に特徴的な惣菜がある。
・株式会社菊水
北海道ラーメン味噌1人前

積極的なソーシング、バイイングで北海道を売り込む

食品の仕入れコストの上昇によって物価値上げが続いている。コロナ禍やロシア・ウクライナ紛争などの世界情勢の不安定化もあって、小麦や原油の価格は高騰した。為替相場も円安傾向のままだ。

さらに人手不足による人件費の上昇もあって、物価の値上がりが止まらない。昨年は約1万品目の値上げがあったともいわれているが、今年も値上げが予定されている品目が多数ある。

小売業は、コロナ後の買い控えを恐れ、これ以上の値上げは慎重にならざるを得ない。しかし、コロナ禍の反動もあって5月以降の旅行は急回復し、旧盆期間の国内旅行者数も前年比2桁増の約7250万人でコロナ禍前と同水準まで回復、海外旅行者数は前年比2倍超の約120万人(共にJTB推計)と予想されている。

消費者行動はすでにコロナ前に戻ったということになるだろう。いまの消費者はソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などの個人も含めたネットワークで情報を得ることで、いままで全く無名だった商品や産地が突然、人気になることもある。

そんな消費者の「食」への関心は高いといったものになるだろう。
特に食材の宝庫である北海道に対する期待値は高い。

今回開催される「北洋銀行・帯広信用金庫 インフォメーションバザール in Tokyo 2023」は、北海道産品の特徴と素晴らしさを改めて再確認するとともに、まだ知られていない逸品に出会う場となるはずだ。

北海道は、大きく地域を6つに分けて考えると、道北、オホーツク、道東、釧路・根室、道央、道南となる。これらの地域をよく知る金融機関が主催し、各地域の物産協会、企業が出展する商談会は、地域情報を得るという意味でも貴重で重要な機会だ。

雑誌などのマスコミ情報、グルメサイト、SNSなどの情報と取引先からの情報に、しっかりした地域情報を重ね合わせて、どのように北海道物産を販売していくのかの計画を立案しながら、ソーシング、バイイングに取り組んでもらいたいと思う。

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「北洋銀行・帯広信用金庫 インフォメーションバザール in Tokyo 2023」は バイヤー向け商談会となり、招待制(記名式)を採用しております。 詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。