伸長傾向の魚介つくだ煮、シューマイ、小籠包を重点、低い気温対策のホットメニュー訴求もしっかり押さえる|「これは押さえたい」日配編・2024年2月
2024.01.19
2024.02.05
城取フードサービス研究所代表 城取博幸
2月の行事、記念日は、2日(金)「夫婦の日」、3日(土)「節分」、3日(土)「乳酸菌の日」、6日(火)「抹茶の日」、11日(日)「建国記念日」、11日(日)「麺の日」、12日(月)「パンの日」、14日(水)「バレンタインデー」、15日(木)「菓子の日」、19日(月)「シュークリームの日」、22日(木)「ショートケーキの日」、23日(金)「天皇誕生日」、28日(水)「ビスケットの日」、29日(木)「肉の日」。
2月の大きなイベントは「節分」と「バレンタインデー」「建国記念日(日)」「天皇誕生日(金)」は3連休。2月は「3連休」が2回ある。さらに今年はうるう年でもある。
気温が下がるため、外出を控え自宅で過ごす時間が増える。家庭で料理をする機会が増えることが予想される。2月は気温が低いためおでんや鍋、ホット麺、点心類、スナックなどの「ホットメニュー」を訴求する。
23年2月の家計調査は、食料品計107.1%の伸び、外食、給食を除く食費は102.0%と微増。外食、給食は146.8%と大幅な伸びであった。
2月に需要が増え、前年も上回ったゴールデンカテゴリーは卵(119.19%)、大根漬け(103.37%)、ゼリー(118.18%)、冷凍調理食品(101.99%)、乳飲料(118.71%)、2月に需要はあまり変わらないが前年を上回ったカテゴリーはパン(102.81%)、食パン(101.80%)、他のパン(103.35%)、生うどん、そば(101.08%)、昆布つくだ煮(108.97%)、チーズ(101.73%)、豆腐(102.36%)、揚げ、がんも(101.97%)、こんにゃく(102.67%)、白菜漬け(100.00%)、魚介つくだ煮(116.07%)、シューマイ(113.51%)、コーヒー飲料(117.83%)。
2月に需要は減ったが前年を上回ったカテゴリーは揚げかまぼこ(101.55%)、ちくわ(107.75%)、他の和生菓子(110.75%)、他の洋生菓子(113.31%)、ケーキ(101.45%)、調理パン(106.72%)、他の主食的食品(104.95%)、乳酸菌飲料(126.39%)。
2月に前年を下回ったカテゴリーは中華麺(94.01%)、かまぼこ(97.44%)、牛乳(97.41%)、ヨーグルト(99.51%)、マーガリン(91.07%)、バター(95.00%)、納豆(98.52%)、梅干し(89.32%)、他の漬物(93.28%)、プリン(99.25%)、アイスクリーム(99.21%)、ギョーザ(90.75%)、果実、野菜飲料(95.35%)。
ゴールデンカテゴリーは卵(119.19%)、大根漬け(103.37%)、ゼリー(118.18%)、冷凍調理食品(101.99%)。昨年2月は営業日数が少ないにもかかわらず、卵、乳飲料、ゼリーは1月に比べ需要を伸ばした。
卵は昨年、鳥インフルエンザによる相場高の影響が強かった。今年も卵相場を注視したい。果物や野菜の相場も高くなるため、大根漬け、白菜漬けなどの漬物や、果汁、フルーツゼリーも積極的に販売したい。
前年に比べ2桁伸びたカテゴリーは卵(119.19%)、ゼリー(118.18%)、乳飲料(118.71%)、魚介つくだ煮(116.07%)、シューマイ(113.51%)、コーヒー飲料(117.83%)、乳酸菌飲料(126.39%)、他の和生菓子(110.75%)、他の洋生菓子(113.31%)。
室内は空気が乾燥するためか、乳飲料、コーヒー飲料、乳酸菌飲料など、「乳」を使った飲料類が好調であった。今年は牛乳や果汁飲料も積極的に販売したい。和洋生菓子は2桁成長と好調。節分の「和生菓子」、バレンタインの「洋生菓子」も売り逃しがないようにしたい。
前年を下回ったカテゴリーは中華麺(94.01%)、かまぼこ(97.44%)、牛乳(97.41%)、ヨーグルト(99.51%)、マーガリン(91.07%)、バター(95.00%)、納豆(98.52%)、梅干し(89.32%)、他の漬物(93.28%)、プリン(99.25%)、アイスクリーム(99.21%)、ギョーザ(90.75%)、果実、野菜飲料(95.35%)。
パンの売上げが好調なだけにバター、マーガリンも積極的に販売したい。冬のホットメニューとしてシチューやグラタンなどのメニュー提案も行う。梅干しは「春の梅干し祭り」を実施し「梅ゼリー」や「梅酒の梅」「甘露梅」も販売する。
和日配の注力カテゴリーは豆腐、揚げ、がんも、揚げかまぼこ、ちくわ。鍋やおでん、煮物などのホットメニューは最終量販期を迎えるため気温の低い日の品切れがないようにしたい。
洋日配の注力カテゴリーはパン、乳飲料、乳酸菌飲料、和洋生菓子、ゼリー。風邪、インフルエンザ予防にヨーグルト、乳酸菌飲料、果汁を訴求。カフェオレなど温かい飲料とパン、和洋生菓子を提案する。甘いものは依然売上好調。
豆腐
豆腐は年間最低の消費支出であるが、昨年は前年比102.36%と前年をクリアした。豆腐は健康によく低単価であるため、鍋、煮物、揚げ物の訴求をしっかり行う。
売場づくり
豆腐や厚揚げ、がんもを使った簡単ホットメニューを訴求する。
大根漬け
大根漬けは1月に比べて需要が伸び、昨年も前年もクリアしたゴールデンカテゴリーだ。ボイル(加熱済み)たくあんは日持ちがするため、いろいろな種類を集めて販売したい。
売場づくり
野菜の相場高騰が予想されるため、大根漬け、白菜漬け、古漬けは積極的に販売する。大根漬けは種類が多いため、「全国大根漬け祭り」など各地の大根漬けを集めた企画もおもしろい。
魚介つくだ煮
魚介つくだ煮の需要は1月に比べてあまり変わらないが、昨年は前年比116.07%と2桁成長であった。旬のワカサギ、アサリ、シジミのつくだ煮を大量陳列して販売する。
売場づくり
日持ちがするため常温保存可能商品はサイド陳列する。3月、4月はイカナゴ(小女子)が旬を迎えるため2月から積極的に販売する。
シューマイ
シューマイは1月に比べて需要も伸び、前年をクリアしたゴールデンカテゴリーだ。さらに3月、4月と需要が伸びるため注力して販売したい。
売場づくり
蒸し器や電子レンジで温めるシューマイ、蒸しギョーザ、小籠包、中華まん、大根餅などで「蒸し点心特集」を行う。
乳飲料
乳飲料は昨年前年比118.71%と2割近くの伸び。1ℓ、500㎖タイプ、カップタイプのカフェオレ、ラテがよく売れるため品切れがないようにしたい。
売場づくり
スターバックスやカフェのラテに注目。スプレー式ホイップクリーム、チョコレートシロップ、ドライフルーツ、ナッツなどを関連販売する。
ゼリー
ゼリーは年間最低の消費支出であるが、昨年2月は118.18%の2桁の伸びであった。3月から7月まで需要はうなぎ登りであるため2月から大量陳列して販売したい。
売場づくり
低価格のレギュラー品の他に、果肉をたっぷり使ったフルーツゼリーも品揃えする。カフェゼリーもコーヒーフレッシュと共に販売したい。
他の和生菓子
2月の和菓子は、需要は落ちるが、昨年前年比110.75%であった。他の洋生菓子も113.31%と好調だ。今年はうるう年であるため、さらなる売上げアップが期待できる。
売場づくり
節分には上生菓子、節分まんじゅうの訴求。春の和菓子として、桜餅、草餅、柏餅も早めに展開したい。
他の主食的調理品
スナック類は次の表でも13カ月前値をクリアしている優良カテゴリー。昨年2月は需要が落ちるものの104.95%の伸びであった。
売場づくり
和洋ホットスナックの訴求。3連休が2回あるためおやつ需要として売り逃しがないようにしたい。
トレンド商品
きりたんぽ
秋田の名物料理のきりたんぽ鍋。比内地鶏スープときりたんぽがあれば比内地鶏がなくても、きりたんぽ鍋に似た鍋が楽しめる。鶏肉と鍋野菜があればわが家のオリジナル鍋が楽しめる。
枝豆納豆
枝豆で作った納豆。普通の納豆より大豆の味が強い。たれもついているが「塩」で食べた方が枝豆の味が楽しめる。納豆売場の活性化商品として品揃えしたい。
ワッフル
ワッフルの上にチョコアイスをトッピングして、電子レンジに入れて温めれば「ホット」と「クール」が楽しめる「ホットファジ」が簡単にできる。イチゴやホイップクリームもトッピングしても良い。冬のホットデザートとして提案したい。
アイスクリーム
冬のアイスは直接の冷たさを感じないようぎゅうひ、餅、きなこ、チョコレートなどをコーティングしたものを訴求する。