12月は5つのくくりで販促企画、需要を把握し機会損失をなくしたい|「これは押さえたい」グロサリー編・2023年12月

2023.11.17

フロントオフィス企画代表 近藤 智

12月は販促の流れを平月区分の4つではなく、少なくとも5つの区分で確認しておきたい。その理由として12月20日以降は週間の曜日別買物行動が平月と違い、特に24日までの期間と年末年始準備モードに入る25日から31日までは買物行動が全く違うからである。それに即応して販促アプローチ、商品カテゴリーごとの商品構成とボリューム訴求法に注意したい。

11月27日(月)から12月3日(日)までの第1週。いよいよ年末商戦の第1弾に突入の時季となる。年末商戦は1年間のお客からの評価を受ける機会なので、新規商品投入の「新化」、こだわり度を深める「深化」、予約販売強化など売り方の進化で昨年と違った販促策で拡販態勢を総合的に強化することが年末商戦成功の成否のポイントとなる。

12月4日(月)から12月10日(日)までの第2週。毎年、冬のボーナスが支給され、衣料品、家電など高額品や大型の買物が増えるころである。クリスマスプレゼント、歳暮、お年玉袋など含め、特に食料品の値上げの消費環境下、お客が買物する前に全体の予定を確認する傾向が昨年以上に強くなったことに注意したい。BGM含め華やかな暖色系のイメージカラーを使った売場づくりがポイントとなる。

12月11日(月)から12月17日(日)までの第3週。販売では経験法則上、「1年の計は年末年始商戦にあり」を肝に銘じたい。年末商戦の必須前提条件は品切れでお客を裏切らないことである。家庭や職場でのクリスマスパーティや忘年会など、何かとにぎやかになるころである。クリスマスプレゼントとしてパーソナルギフトやパーティメニュー材料やグッズの訴求提案を強化したい。  

12月18日(月)から12月24日(日)までの第4週。販売姿勢、販売態勢が問われる週である。販促策の1つとして買い忘れ防止の品目を掲示案内したい。商品の発注管理、売数管理、在庫管理を毎日、時間ごとに全員で把握して機会損失がないようにしたい。積極的な販売態勢と同時に品切れ、不親切な対応、不衛生などでストレスフリーの販売態勢に注意したい。

12月25日(月)から12月31日(日)までの第5週。この週が1年を通じて最大の売上額、物量がピークとなる週となる。従業員の体調管理、勤務シフト管理などに注意したい。大晦日恒例の年越しそばを家族と一緒に食べてくつろぎ、コロナ感染防止に注意しながら、正月三が日を家族と共に楽しく過ごせるように、おせち料理の受け渡し、配送など万全の販売体制で臨みたい。

次に、前述したように平月と違い、12月は消費者の購買行動が違うので、大きくは5つの区間プローチ法で訴求。その中で4つの必須の売場展開と重点商品、トレンド商品を整理して確認する。  

グロサリー

今年はお雑煮を手作りで!

シニア男性層の料理教室が静かなブーム。おせち料理はじめセットを外注で済ますのではなく、年末年始は手づくり料理にこだわる人は少なくない。そこで、雑煮を日本料理の基礎の味の1つとして位置づけ、だしの命である水産乾物の煮干し、かつお節、昆布を商品知識のPOPを添えて訴求展開したい。

重点商品

「お雑煮はだしが命、だしは海幸の乾物が命」を訴求したい。まずは煮干し。出汁は頭とわたを取り除いてから煮ると苦みや雑味がなく、煮干しのうま味のイノシン酸はみそのうま味のグルタミン酸と相性がよく、よりおいしくなる。次にかつお節。お湯は煮沸させず、うま味のイノシン酸は85℃で一番多く溶け出す。煮込まず、絞らないことで、生臭さや雑味のない香り高いだしが取れる。さらに昆布。表面に白い粉があってもマンニットといううま味成分なので取らない。水の状態から60℃で1時間煮出すとグルタミン酸のうま味成分が最も出るといわれている。

年末年始の強い味方!レトルト調味料!

売場づくりでの訴求ポイントはゴンドラエンドの最上段に「殺し文句」を掲示したい。それは「あれば重宝、簡単、便利」で、師走のこの時季にぴったりのレトルト調味料のセリングポイントをアピールしたい。手抜きをせずに、おいしく調理できることも訴求したい。売場づくりではタンパク質、脂質、炭水化物の三大栄養素にも配慮した食材にこだわったレシピ提案をPOPで案内したい。

重点商品

味の素のCOOK DOの「きょうの大皿シリーズ」の豚バラ白菜用、とろ卵キャベツ、ガリバタ鶏用、肉そぼろ豆腐用、海老ブロッコリー用がある。また、キッコーマンの「うちのごはんシリーズ」の新商品では肉みそねぎ豆腐、じゃがチキンのりバター醤油、黒酢酢豚、豚と厚揚げの甘辛ガーリックはじめ大豆麺あんかけ焼きそばがある。さらに、関連商品として、丸美屋の「レンジで簡単ごはん付シリーズ」の新商品でキーマカレー、とり釜めし、麻婆丼中辛なども展開したい。

年末ストックしておきたい「お助け食材」!

クリスマスパーティや忘年会など、昨年も新型コロナ感染防止で自粛モードだったが今年は緩和された感がある。そこで、ホームパーティ用として、手ごろな「おつまみ缶」や「即席麺、カップ麺」を中心に訴求展開したい。売場づくりの際、「おつまみ缶」は年末年始、常備しておくと不意の来客の「おもてなし用にも重宝」や「カップ麺類」は「間食、夜食用にも重宝」のPOP案内で買上率を高めたい。

重点商品

ニッスイではかつおステーキ、いか味付など。マルハニチロでは秘伝さば照焼、さば竜田甘酢あんかけなど。ホテイフーズでは「やきとり」シリーズのたれ味、塩味、うま辛味、柚子こしょう味、塩レモン味など。宝幸では「おつまみ小鉢」シリーズの新商品で豚ホルモン辛旨塩だれ、日本のいわしアヒージョなど。カップ麺では日清食品の新商品でカップヌードルポルチーニ香るきのこのポタージュやゲーミングカップヌードルエナジーガーリック&黒胡椒焼きそばなど。サンヨー食品では新商品のサッポロ一番カップスターの海老天そばやカレーうどんなど。

くつろぎ用、おもてなし用にホット飲料!!

あわただしい年の瀬を迎え、家族のだんらん、おもてなしの際、ホット飲料が重宝で必須アイテムであることをアピールしたい。緑茶、コーヒー、ココア、アップルティー、カフェラテ、ルイボステイなど幅広く訴求展開したい。また、シニア層、子ども、妊婦などにはカフェインレスの商品群をPOP案内した売場づくりをしたい。

重点商品

片岡物産ではドリップコーヒーモンカフェ、抹茶・日本茶の辻利がある。ネスレのスティックではエクセラブラック、カフェインレスがある。味の素AGFのスティックではカフェオレ、やすらぎのカフェインレス、ルイボステイオレなど幅広く品揃え訴求。

菓子

乾燥注意報! のどを守って元気に年越し!

新型コロナ、インフルエンザだけでなく、いわゆる風邪にも用心したい。そこで、乾燥からのどを守るためにだ液を増やす効果があるのど飴や酸味のある菓子類の常時携行を訴求する売場を提案。

重点商品

カンロの健康梅のど飴スティック、UHA味覚糖のe-maのど飴、プロポリスのど飴、榮太樓の梅ぼ志飴、なとりの新商品の甘ずっぱいカリカリ梅、中野物産のおしゃぶり昆布梅などがある。

ビールのお共にナッツとさきいか!!

冬でも冷たいビールはじめ酒類を伴うホームパーティを楽しむ機会が昨年よりも増えると思われる。そこで、お手軽で重宝な「乾きものおつまみ」を訴求。新しい売り方で新規ニーズを開拓したい。例えば、シニア層には「噛む力」の維持を意識して、ナッツ類やさきいかをPOP案内で提案。

重点商品

おつまみ以外に美容と健康志向食材として人気上昇中のトレンド商品でもあるナッツ類のピスタチオ、カシューナッツ、アーモンドなど幅広く品揃えしたい。さらに珍味類のサキイカをベースに高額商品のホタテ貝柱、シジミ貝、マグロミックスなどを訴求。

クリスマスパーティにはバラエティパック!

バラエティパック、徳用大袋菓子を品揃え訴求したい。売場陳列のポイントはチョコレート、ビスケット、クラッカー、クッキー、個包装の豆菓子やナッツ類など品揃えを充実させること。また、陳列時にはカラーコントロールに注意して包装袋が赤系、黄色系など目立つように陳列する。

重点商品

森永製菓のエンゼルパイティータイムパック、江崎グリコの新商品ポッキーカカオ60%、明治の新商品きのこの山宇治抹茶8袋、不二家の新商品ショコラウエハース、ロッテの新商品チョコを味わうパイの実深みショコラなど。

帰省した時のお楽しみ! 地域名物B級菓子!

地方に帰省した人に手土産品として、銘菓だけではなくB級菓子も人気。道の駅や地方の直売所とタイアップして、珍しい商品群、取り寄せ商品などを品揃えする。見本を陳列してケース売りの予約注文システムを準備し、拡販態勢を取る。

重点商品

B級名物菓子として、せんべい、おかきの米菓類はじめ、カステラ類、黒棒、焼き菓子全般、コンペイトウなどの飴類などを展開。