nanacoポイントとは?使い方や使える店、メリット・デメリットなどを解説
2023.12.13
2022.11.11
昨今、日本の物価上昇は歯止めが効かなくなっており、家計に大きな打撃を与えている。消費者の節約思考の高まりや、資産運用の必要性などに注目が集まる中、手軽に出費を抑えられる施策として挙げられるのが、ポイントサービスの活用だ。
本記事では、共通ポイントとして多くの消費者および事業者に選ばれているnanacoポイントに関して、その概要から利用するメリット・デメリット、使い方、貯められる・使える店まで解説していく。
※執筆時点より情報が古くなっている場合あり。詳細はnanaco公式サイトにてご確認を。
nanacoポイントとは?
nanacoポイントとは、株式会社セブンカードサービスが発行するnanacoカードでの買い物や、指定のクレジットカードで決済、セブン銀行・日本旅行といった対象サービスを利用することで、ポイントは貯められる。
貯めたポイントは電子マネーへ交換、ネットショッピングの買い物に利用、他のポイントサービスと交換するなど、使い道が豊富に用意されているのも大きな魅力だ。
nanacoは2007年にサービスが開始され、2011年にはnanacoポイントプログラムを導入。会員数は着実に伸びていき、2022年2月時点でnanacoカード発行枚数は日本人口の半数以上に相当する7,520万枚に。
セブン&アイグループ以外の事業者も続々とnanacoの加盟店となり、消費者は百貨店・飲食店・ドラッグストアなど多様な店舗でnanacoポイントを貯め、利用できるようになった。
nanacoポイントのメリット
ここでは、消費者がnanacoポイントを利用するメリットを解説していく。
基本還元率は0.5%で設定されている
nanaco加盟店において、商品代金をnanacoで支払うと、金額に応じたポイント還元を受けることができる。nanacoポイントの基本還元率は0.5%で設定されており、200円分ごとに1ポイントが還元される仕組み。
店舗・サービスによって、ポイント還元率が変動するのもチェックしておきたいポイント。例えば、コカ・コーラ自販機・ヤマト運輸・タイトーなどでは、100円(税込)につき1ポイントが付与される。
また、セブン-イレブンやイトーヨーカドーなどは「税抜」200円ごとに1ポイント付与されるが、マクドナルド・コメダ珈琲店・ミスタードーナツなどでは「税込」200円ごとに1ポイントを付与。指定金額未満の支払いではポイントは貯まらないので、少額の買い物を行う際は対象金額が税込・税抜のいずれであるかも確認しておきたい。
店舗ごとの詳細なnanacoポイント還元率などについては、公式サイトをチェックしよう。
その場でポイントがたまるお店と後日、ポイントが受け取れるお店
nanacoポイントは、その場でポイントがたまるお店と後日ポイントが受け取れる店の2種類がある。
例えば、セブン‐イレブン、イトーヨーカドー、ヨークマート、デニーズ、西武・そごう、薬王堂などはその場でポイントが貯まるお店だ。
一方で、ロフト、エネオス、ビックカメラ、ゆめタウン・ゆめマート、マクドナルドなどは、1ヵ月(毎月1日~末日)の利用分に対し、翌月にまとめてポイントが加算される仕組みとなっている。
ライフスタイルに沿ったカードでポイントを貯められる
nanacoポイントを貯めるにはnanacoカードの発行が必要となるが、下記の通りさまざまなタイプが用意されており、自身のライフスタイルに合わせてカードを選択できる。
- nanacoカード
- nanaco一体型クレジットカード
- シニアナナコ
- ENEOS nanaco
- ANA QUICPay + nanaco
- nanacoモバイル
それぞれの特徴を簡単に見ていこう。
nanacoカード
オーソドックスなタイプで、電子マネー機能のみ持つ物理カードが「nanacoカード」だ。店頭もしくはWEBからカードの申し込みが可能で、店頭では申込書を記入後、即日で受け取り可能。チャージを行えば、その場ですぐに利用することもできる。
なお、nanacoカードの入会は下記店舗のみ対応している。
- セブン-イレブン
- イトーヨーカドー
- ヨークベニマル
- ヨークマート
- デニーズ
- 西武・そごう
店頭で申込書を記入するのが面倒な人は、WEB申込書作成ページから必要事項を入力し、受付完了メールを上記店舗で提示すれば、nanacoカードを受け取れる。ただし、店頭・WEB申し込みともに、nanacoカードの発行手数料として300円(税込)が発生するので、注意が必要だ。
シニアナナコ
60歳以上の人におすすめなのが、「シニアナナコ」だ。nanacoカードの基本サービスに加え、15日・25日のシニアナナコデーにイトーヨーカドーの店舗で本カードを利用すると、対象商品が5%OFFとなる特典を受けられる。
「シニアサポート」と題し、さまざまな介護用品を揃えるイトーヨーカドーなので、60歳以上のシニア世代の人はぜひ活用して欲しいカードタイプと言えるだろう。
nanaco一体型クレジットカード
前述の通り、nanacoポイントの基本還元率は0.5%で設定されているが、効率良くポイントを貯めたいのであれば、nanaco一体型クレジットカードである「セブンカード・プラス」がおすすめだ。通常のポイント還元に加え、nanacoへクレジットチャージを行えば、200円ごとに1ポイントを付与。つまり、ポイントの二重取りも可能となっている。
セブンカード・プラスの年会費は永年無料。さらに、ネットショッピング・セブン&アイグループ以外での買い物・公共料金の支払いなど、どこでクレジット払いを行っても200円ごとに1ポイントが貯まる仕組み。
クレジット機能を搭載して利便性を高めつつ、nanacoポイントを効率良く貯めて支出を抑えたい人は、本カードを要チェックだ。
ENEOS nanaco
ENEOSのサービスステーションで作れるキーホルダー型のnanacoが、「ENEOS nanaco」だ。車のキーに取り付けて利用すれば、給油のたびに財布から現金やカードを取り出す手間がなくなり、利便性を大きく向上可能。
なお、nanacoを使えるサービスステーションはENEOSのみであり、2Lの給油ごとに1ポイント、洗車など燃料油の購入以外でも200円(税抜)につき1ポイントが付与される。ENEOSのサービスステーションで即日作成できるので、普段からENEOSでガソリンを給油している人は、本タイプの利用を検討してみて欲しい。
ANA QUICPay + nanaco
ANAスキップサービス・QUICPay・nanacoの機能を1つに集約しているのが、「ANA QUICPay + nanaco」だ。ANA JCBカードへの入会が条件となるが、スムーズに搭乗できるだけでなく、QUICPay・nanacoの2つの電子マネーを利用可能なのも大きなメリット。たとえ、nanacoの非加盟店であっても、QUICPayに対応していれば決済を行える。
また、コンパクトなキーホルダー型で携帯性も抜群。荷物の多い旅行時であっても、スマートに買い物したい人におすすめと言えるだろう。
nanacoモバイル
スマホでnanacoを利用し、ポイントを貯めたい人に最適なのが「nanacoモバイル」だ。iPhoneのApple PayもしくはAndroidの専用アプリを使用し、スマホを読み取り機にかざすだけで決済を行える。
モバイル上でnanacoカードを作成できるため、発行手数料がかからないのも魅力のタイプ。また、Apple Watchに対応しており、スピーディーに決済することも可能となっている。
nanacoの加盟店数が多い
nanacoポイントを貯める方法としては、nanaco加盟店で買い物することが最も一般的であるが、その店舗数は着実に増加している。2022年6月末時点において、nanacoが使える店舗数は約956,000店まで伸長。
全国チェーン店に限らず、個人経営の店舗も次々にnanacoを導入しており、消費者にとっては手軽にポイントを貯める・使えるプログラムと言える。
ポイントを貯める方法が豊富
nanacoポイントには、店舗でnanacoを利用する以外にもさまざまな貯め方が用意されている。主な貯め方としては下記の通り。
- nanaco支払いを行う
- クレジットカードを利用する
- キャンペーンを利用する
- ポイント対象商品をnanaco支払いで購入する
- nanacoメールマガジンを読む
- セブン&アイグループのネットショッピングで買い物する
- セブン銀行・新生銀行・沖縄海邦銀行を利用する
- アプリのミニゲームにチャレンジする
- 投資トラノコで貯める
- サミットエナジーの電気料金プランを申し込む
- ペットボトルをリサイクルして貯める
積極的に活用したいのがnanacoポイントのキャンペーン。例えば、アリオ・イトーヨーカドー専門店街では、毎月8のつく日はハッピーデーと題してnanacoポイントが4倍となる。
その他、セブン-イレブンやイトーヨーカドーなど、セブン&アイグループの対象商品を購入すると、通常ポイント以外にnanacoボーナスポイントが加算されるのも魅力。
nanaco支払い以外の方法も活用し、より効率的にポイントを貯めてみて欲しい。
ポイントの使い道が多い
貯めたnanacoポイントには、下記の通り多くの使い道が存在するのも大きなメリットだ。
- 電子マネーに交換する
- セブン&アイグループのネットショッピングで利用する
- ANAマイル・ANA SKYコインと交換する
- 募金に利用する
- トラノコポイントと交換する
- BOSAI POINTと交換する
nanacoポイントを店舗やセブン&アイグループのネットショッピングサイトで利用する場合は、1ポイントを電子マネー1円に交換して使用できる。
他のポイントと交換する使い道もおすすめ。ANAマイル・ANA SKYコインであれば、下記のような交換レートとなっている。
ANAマイル | 500nanaco → 250マイル |
ANA SKYコイン | 500nanaco → 500コイン |
交換単位は、500ポイント以上 500ポイント単位。
nanacoポイントの使い道が見つからないときは、他のポイントと交換して活用の幅を広げてみて欲しい。
nanacoポイントのデメリット
nanacoポイントに大きなデメリットは存在しないが、強いて言えば有効期限を設けている点が挙げられる。
有効期限としては、ポイントの加算日を起点として翌々年の3月31日で設定。例えば、2022年10月1日に取得したnanacoポイントの有効期限は、2024年3月31日となる。
また、有効期限が延長されない点にも注意が必要。共通ポイントの中には、最後にポイントを加算・利用した日から1年間有効期限を延ばすサービスもある。
1年以上の有効期限は設けられるnanacoポイントだが、貯めたポイントを失効しないよう注意したい。なお、nanacoポイントの有効期限は下記サービスを利用することで、確認できる。
- 買い物時のレシート
- nanaco会員メニュー
- nanacoモバイルアプリ
- セブン銀行ATM
スマホから有効期限を確認したい人は、nanaco会員メニューもしくはnanacoモバイルアプリを活用しよう。
nanacoポイントの使い方
nanacoポイントを電子マネーと交換する方法としては、下記3種類が存在する。
- 店頭で交換する
- nanacoチャージ機で交換する
- nanacoモバイルアプリで交換する
店頭で交換する
まず、レジカウンターで店員に対し、nanacoポイントを電子マネーへ交換したい旨を伝える。
その後、nanacoカードもしくはnanacoモバイルアプリをレジにかざせば、交換は完了となる。
ただし、nanacoポイントを電子マネーに交換できる店舗は、下記に限定されている点に注意が必要だ。
- セブン-イレブン
- イトーヨーカドー
- 西武・そごう
- ヨークマート
- ヨークフーズ
- ヨークベニマル
- デニーズ
- アカチャンホンポ
- ヨークプライス
- デリシア
- ユーパレット
- ENEOS
nanacoチャージ機で交換する
イトーヨーカドー・アリオ・ダイイチなどの店舗に設置されているnanacoチャージ機からも、nanacoポイントを電子マネーに交換可能。交換の流れとしては下記の通り。
- nanacoカードをチャージ機にセットする
- 『ポイントからマネーへの交換』をタップする
- 交換したいポイントの数値を入力する
- 処理を確定させてポイント交換を終える
nanacoチャージ機では、現金チャージや残高確認も可能となっている。他の処理と併せて、電子マネーへの交換も行ってみて欲しい。
nanacoモバイルアプリで交換する
スマホでnanacoポイントを電子マネーへ交換したい人は、nanacoモバイルアプリを利用しよう。
まず、アプリを起動し、『ポイント→マネー交換』をタップする。
続く画面では、『ポイントをマネーに交換』をタップ。
次に、nanaco会員メニュー用パスワードを入力し、『センターお預かり分を反映する』をタップする。
マネー残高とポイント残高が表示されるので、内容確認して『次へ』をタップする。
次に、電子マネーへ交換したいポイントを入力し、『次へ』をタップ。
最後に、電子マネーへ交換した後のnanaco残高とポイント残高が表示される。問題なければ『マネー交換する』をタップ。
交換処理が行われ、交換結果が表示されれば手続きは完了となる。
nanacoポイントの使い方は以上だ。
nanacoポイントの貯められる・使える店
nanacoは、下記nanacoマークのある店舗で利用することができる。
業界別に見たnanacoポイントを貯められる店舗例としては、下記の通り。
業界 | 店舗例 |
百貨店・コンビニ・スーパー | セブン-イレブン、イトーヨーカドー、西武・そごう、ゆめタウン・ゆめマート、ダイイチ、デリシア、ユーパレット、サンシャイン、カワベ、京急百貨店 |
グルメ・飲食 | デニーズ、マクドナルド、ドミノ・ピザ、吉野家、ミスタードーナツ、はなまるうどん、餃子の王将、ほっかほっか亭、ケンタッキーフライドチキン、日高屋、コメダ珈琲店、かっぱ寿司 |
生活・暮らし | アカチャンホンポ、ビックカメラ、コジマ、ロフト、しまむら、オートバックス、ケーズデンキ、イケア、エービーシー・マート |
ドラッグストア | サンドラッグ、スギ薬局、ツルハグループ、キリン堂、ココカラファイン、セイムス、サツドラ、薬王堂 |
ショッピングセンター | アリオ、池袋ショッピングパーク、東京駅一番街、日清プラザ、 |
ガソリンスタンド | ENEOS |
ネット | イトーヨーカドーネットスーパー、ロフトネットストア、アカチャンホンポ Online Shop、7NOW(セブン‐イレブンネットコンビニ)、セブンネットショッピング |
エンターテイメント | ラウンドワン、快活クラブ、カラオケ館 |
空港 | 成田国際空港、ANA FESTA、新千歳空港ターミナルビル、旭川空港、函館空港 |
中にはnanacoポイントを貯められるものの、チャージ・残高確認・ポイント交換を行えない店舗も多い。店舗ごとの対応サービスに関しては、nanaco公式サイトを要チェック。
nanacoポイントのまとめ
nanacoは多くの消費者が利用する人気の電子マネーということもあり、サービス開始当初から加盟店数は必然的に増加している。業界も多岐に渡り、手軽にポイントを貯められるのも消費者から選ばれる理由だ。
貯める方法が豊富に用意されているのもさることながら、使い道は一般的な電子マネーとの交換に限らず、ネットショッピング・他のポイントサービスへの交換など、豊富に用意されている。簡単に発行できるnanacoカードを活用してポイントを貯め、家計の負担軽減につなげてみて欲しい。