業界知識
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市場占有率とは?考え方や計算方法、目安、相対的・絶対的占有率との違いと併せて紹介
市場占有率とは? 市場占有率(シェア)とは、特定の市場において、ある企業や製品が占める売上高や販売量の割合を示す指標だ。企業の競争力や市場での地位を把握するための重要なデータとして利用される。市場占有率は通常、全体の市場規模に対して自社の売上高や販売量を算出し、百分率で表される。 例えば、あるスマートフォンメーカーが年間で100万台のスマートフォンを販売。その市場全体での販売台数が500万台だった場合、このメーカーの市場占有率は20%(100万台/500万台×100)となる。 この指標を通じて企業は、自社が市場でどの程度受け入れられているかや、競合企業に対する自社のポジションを理解することがで…
2024.08.26
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P2Cとは?D2Cとの違い、メリット、デメリットと併せて紹介
「P2C(Person to Consumer)」とは、企業ではなく個人が商品やサービスを企画して、消費者に直接販売する取引形態のことを指す。特にインフルエンサーやコンテンツクリエイターが、自分自身の権威や影響力を活用して直接消費者に商品やサービスを提供するケースが多い。 Youtube、Instagram、X(旧Twitter)などデジタルプラットフォームの発展に伴い、個人が自身のファンを増やして強い発信力、影響力を持つことができるようになったことが、P2C発展の背景にある。 P2CとD2Cの違い 「P2C(Person to Consumer)」に近い概念として「D2C(Direct to…
2024.08.26
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在庫ロスとは?種類やロス率の計算方法、在庫ロスを防ぐ方法など紹介
在庫ロスとは、企業が在庫として抱えている商品や材料がさまざまな原因によって、売れ残ったり、使用されなくなったりして経済的に損失を被ることを指す。このロスは商品の品質低下や劣化、期限切れなどによる価値の減少や、マーケットの変動による需要の減少などが主な原因となる。 また、在庫管理が適切に行われていない場合や過剰な在庫を持ち過ぎている場合も、在庫ロスが発生しやすくなる。このような在庫ロスは企業の収益や経営効率に悪影響を及ぼすため、在庫管理の適正化が重要となる。 在庫ロスの種類 値引きロス、廃棄ロス 値引きロス、あるいは廃棄ロスとは、在庫として保有している商品や材料が何らかの理由で使用されることなく…
2024.07.25
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市場価格とは?意味や変動要因、均衡価格の違いなどを紹介
市場価格とは、特定の商品やサービスが市場で取引される際に成立する価格のことを指す。この価格は、買い手である需要者と売り手である供給者の取引によって決まり、市場価格は需要と供給のバランスによって変動する。 この価格は、経済の基本的な力である需要と供給の法則に従って自然に決まるものであり、多くの場合、市場の均衡価格に近づく傾向がある。 市場メカニズムによる調整 市場価格は常に需給バランスに基づいて動いている。例えば、ある商品の価格が高すぎると需要が減少し、供給が過剰になる。このとき、価格が下がることで需要が増加し、供給量が減少してバランスが取れる方向に戻っていく。 逆に価格が低すぎると需要が急増し…
2024.07.24
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スーパーマーケットの売場づくりの考え方や工夫、テクニックなどを紹介
お客の目を引き付けて購買意欲を促進し、店の売上向上に寄与する売場づくりとはどのようなものだろうか。あらかじめ、買う物を決めずに来店するお客も多い中では、最適化した売場で商品の魅力を訴求することが重要である。 ここではスーパーマーケット(SM)に特化し、売場づくりに重要なインストアマーチャンダイジングの概念、売場づくりの前提、売場づくりのテクニックまで網羅的に解説していく。 スーパーマーケット 売場づくりのためにインストアマーチャンダイジングを知る SMの売場づくりをする際、知っておきたいのがインストアマーチャンダイジング(ISM)の概念だ。マーチャンダイジングは「商品化計画」「商品政策」といっ…
2024.07.24
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不良在庫とは?意味や発生する原因、処分方法や、防ぐ方法などを紹介
不良在庫とは、企業が保有する商品や材料、部品などの在庫のうち、長期間売れ残っているため、企業にとって資産価値が下がったり、保管コストが増加したりする在庫を指す。不良在庫は、企業の財務パフォーマンスや効率性に悪影響を与える可能性があるため、適切に管理することが重要となる。 不良在庫が発生する原因 需要予測の誤り 不良在庫が発生する原因として、まず需要予測の誤りが挙げられる。これは市場の動向やお客のニーズを正確に見積もることができず、過剰な在庫を抱えることになる場合だ。 製品ライフサイクルの変化 次に、製品のライフサイクルの変化も大きな要因となり得る。新製品が投入されたり、技術が進化することで、旧…
2024.07.24
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世界最大級の食品産業見本市「SIAL Paris(シアル・パリ)」の開催迫る! 10月19日~23日、今回は60周年
2年ごと、西暦の偶数年に開催される世界最大級の食品産業見本市であるシアル・パリ(主催・コメクスポジウム社)の開催が10月19日~23日に迫った。 食品・飲料見本市の世界最大のネットワークであるシアル・ネットワークによる11に上る定期的な見本市の一環で、同ネットワークではシアル・パリの他、シアル・カナダ(モントリオールおよびトロント)、シアル・チャイナ(上海および深圳)、シアル・インターフード(ジャカルタ)、シアル・インディア(ニューデリー)、フード&ドリンクス・マレーシア・バイ・シアル(クアラルンプール)、グルメ・セレクション・バイ・シアル、チーズ・アンド・デアリー・プロダクツ、ダザグ…
2024.06.07
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キャッシュレス決済を店舗に導入するメリットとは?導入方法やデメリットと併せて解説
キャッシュレス決済とは、現金を使用せず、支払いが完了できる決済方法である。政府の推進する取り組みや、新型コロナウィルス感染症をきっかけに、近年キャッシュレス決済を導入する店舗は増加傾向にある。では、店舗に導入することで具体的にはどのような効果が見込めるのだろうか。 今回は、キャッシュレス決済の基礎知識から導入おけるメリットデメリット、導入方法まで解説する。併せて、決済サービスの選び方や導入時のポイントについても取り上げる。 キャッシュレス決済とは キャッシュレス決済とは、現金以外の方法で決済を完了させることを指す。キャッシュレス決済の代表として挙げられるのはクレジットカードであるが、近年では電…
2024.06.04
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オーバーストアとは?意味や原因、生じるリスクやデメリットを紹介
オーバーストアは、ある地域や市場で必要以上に多くの店舗が存在し、需要を超えて供給が過剰になっている状態を指す。この状況が生じると、1つの市場における売上げや利益が分散され、個々の店舗の業績が低下するリスクが高まってしまう。 オーバーストアが発生する原因 企業の拡大戦略がオーバーストアを発生させる原因となり得る。企業が成長を追求し、新規市場への参入や既存市場でのシェア拡大を図るうちに、近隣に類似の店舗が次々と開業されるケースがある。 チェーンストアなど小売企業が、競争の中で出店を重ねていくと必然的に供給過剰につながりやすくなる。 また、市場環境、競争環境の変化も原因となり得る。例えばエリアの人口…
2024.05.29
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米国リテールトレンド最前線 後編 ~NRF・Shoptalkから見るリテール最新動向~
2024年4月18日、19日、リテール総合研究所は『スーパーマーケットイノベーション研究会 マーケティング・DX分科研究会』を開催した。 スーパーマーケットイノベーション研究会は、リテールの中でもスーパーマーケット(SM)業態に限定し、持続的成長に向けたイノベーションの在り方を議論し実践する場である。 19日は外部講師として、ヤプリ兼db-labの伴 大二郎氏、マイクロソフトコーポレーションの藤井創一氏、アドインテの稲森 学氏を招き、「NRF・Shoptalkから見るリテール最新動向」について議論した。 米国を代表するカンファレンス「NRF」と「Shoptalk」 NRF、Shoptalkとも…
2024.05.29
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余剰在庫とは?意味や滞留在庫との違い、問題点や減らす方法など紹介
余剰在庫とは、企業や店舗が保有する在庫のうち、すぐに販売が見込まれない在庫のことを指す。 「余剰在庫」の定義 メーカー、卸、小売業問わず、在庫の中で、本来の生産や販売計画において予測される需要よりも過剰に保有されている在庫のことを指す。同じ意味で、「過剰在庫」といわれることもある。 この在庫は、今後、売れる見込みはあるものの、直近にその予定がなく、長期間に渡って倉庫に保管されたり、処理されずに残ったりする場合もある。余剰在庫は必ずしも不良在庫とは限らないが、その存在が企業にとってはしばしば問題となる場合もある。 余剰在庫が発生する原因 余剰在庫が発生する主な原因は幾つかあり、それぞれに異なる背…
2024.05.28
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クロスマーチャンダイジングとは?メリットやデメリット、活用事例や検証方法と併せて解説
クロスマーチャンダイジング(MD)は、関連性のある複数の商品を戦略的に隣接させたり関連させて展開することで、併せ買いを狙う販売促進手法となる。 クロスマーチャンダイジングの例 クロスMDは業種・業態問わず、また、意識する、しないにかかわらず、多くの売場で展開で展開されている。 ■スーパーマーケット…パスタを売る隣にトマトソースやパルメザンチーズ、オリーブオイル、精肉売場に焼肉のたれや唐揚げのもと、スパイス、酒類の隣につまみなどを並べる、パン売場近くにジャムやバターを配置したり、野菜売場にサラダ用のドレッシングを置くなど。 ■アパレル…服の近くに合わせやすいアクセサリーや靴を置いたり、ジム用のア…
2024.05.10
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研究会採録:米国リテールトレンド最前線 前編 ~ウォルマートに対する各社の差別化戦略~
2024年4月18日、19日、リテール総合研究所は『スーパーマーケットイノベーション研究会 マーケティング・DX分科研究会』を開催した。 スーパーマーケットイノベーション研究会は、リテールの中でもスーパーマーケット(SM)業態に限定し、持続的成長に向けたイノベーションの在り方を議論し実践する場である。 18日は外部講師に店舗のICT活用研究所代表の郡司 昇氏を招き「ウォルマートに対する食品小売の差別化戦略」について議論した。 米国食品小売の売上高ランキング 米Progressive Grocer誌が、23年に発表した米国食品小売りの売上げランキングは図表①のとおり。トップはこの間、ずっと君臨し…
2024.05.09
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CDPとは?マーケティングにおける役割や意味、DMPとの違い、導入のメリットなどを解説
デジタルテクノロジーが急激に発達した現代には、類似した商品・サービスが世の中に溢れ返っている。商品・サービスの購買を促進するには差別化戦略を図ることも重要であるが、顧客の潜在ニーズを把握してマーケティングを展開することも必要不可欠。 顧客一人ひとりに寄り添ったマーケティングを図る際、有効とされているのがCDPだ。本記事では、CDPの概要から必要性、基本的な機能、DMP・MAツールとの違い、導入メリットまで解説していく。 CDPとは? CDPとは、Customer Data Platform(カスタマーデータプラットフォーム)の略称で、直訳すると「顧客データ基盤」。顧客一人ひとりのデータを統合・…
2023.12.19
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販促ポップの作り方とは?効果やメリット、販促ポップの種類などを解説
店舗の売上をアップさせる上で、不可欠な存在となっている販促ポップ。商品の認知度向上や説明の補足、従業員の業務補助など、さまざまな役割を担うツールである。 しかし、販促ポップは闇雲に制作・設置するだけでは、目標とする販促効果を得られないケースも多い。そこで、本記事では販促ポップの基本や効果、メリットだけでなく、作成手順、作成ポイントまで解説していく。 販促ポップとは?種類や概要 販促ポップとは、商品の価格や特徴などをポップで訴求し、消費者の購買意欲を高めて売上を向上させるツールの一種である。販売員を配置せずとも、多くの消費者と接触してコミュニケーションを取ることができ、販売促進に限らず人件費も削…
2023.12.05