STORES(ストアーズ)とは?手数料や機能、利用メリットを導入事例などを交えて紹介

2022.11.15

出所:stores.jp

ネットショップを開設したいけど、何から始めていいか分からない、決済をどうしたらいいか分からないという方にぴったりな「 STORES (ストアーズ)」というサービスがあるのをご存じだろうか。 STORES は、ネットショップの開設から、キャッシュレス決済端末、予約システムの導入など店舗・ネットショップで必要な機能が利用できる事業者向けのサービスだ。

本記事では、 STORES とはどのようなサービスで、どんな機能があるのか、手数料などの料金体系や実際に導入しているお店の事例を紹介していく。

 STORES  (ストアーズ)とは?

「 STORES (ストアーズ)」とは、ヘイ株式会社が提供する事業者向けのサービスで、ネットショップの開設から、店舗の決済システムのキャッシュレス化、予約システム導入が簡単にできる。ネットショップの開設は毎月1万ショップ。予約システムの「 STORES 予約」は累計で13万社以上が導入しているほど、広まっている。

お店を始めたいけど、サービスやシステムによって契約する会社が変わってしまうことや、何からスタートしたらいいか分からない、一括した管理がしたいという方におすすめのサービスである。

 STORES  (ストアーズ)の機能

 STORES でできる機能は5つある。一つずつ特徴を見ていこう。

ネットショップ開設

出所:stores.jp

・開設

ネットショップを始めたいがページを作る知識がないという方でも、HTML・CSSといった専門知識は不要なので簡単に始められる。簡単に開設できるだけでなく、デザインテンプレートが48種類と豊富にあるのも特徴だ。全て無料で使用でき、ショップのテイストに合うデザインのページを作れる。

・販促等の機能

商品登録も無制限ででき、追加料金等もかからない。Instagramとの販売連携も可能。Instagramの画像から簡単に商品の詳細ページに飛ぶことができ、商品購入に繋がりやすくなる。また、再入荷通知やニュース配信、FAQの作成、ギフトの設定といった機能も無料で使用できる。初回の購入か、2回目以上かが分かる顧客管理機能もある。

・決済・売上

対応している決済手段は、クレジットカード、コンビニ決済、翌月後払い、PayPal、銀行振込、キャリア決済、楽天ペイ、代金引換(スタンダードプランのみ)、Amazon Pay(スタンダードプランのみ)と豊富だ。

また、売上計上はお客様が決済を行ったタイミング。商品の発送に時間がかかる場合でも、決済時に売上計上がされる。それだけでなく、「スピードキャッシュ」という、翌日売上入金サービスもある。別途手数料や利用条件はあるものの、急な仕入れ時など売上がすぐに必要な時に便利な機能だ。

ネット予約システム

出所:stores.jp

ネット上で予約を受け付け・決済ができるシステムだ。24時間の受付、キャンセル受付が可能。都度決済や月謝、回数券にも対応している。また、スマートフォンで予約状況や顧客情報の確認もできる。利用回数や経過日数に応じて自動でメールが配信でき、リピーターの集客にも繋げていける。オンラインレッスンなどを行う方は、ZOOMと連携させると、当日の参加URLが自動で送信されるといった便利な面もある。

キャッシュレス決済

出所:stores.jp

実店舗での決済をキャッシュレス化できる。 STORES の決済端末ではクレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応。また、請求書を作成しURLを送信する「 STORES 請求書決済」の機能も。

申し込みをしたら、加盟店審査、決済端末の送付がされ、端末のセットアップを行うだけ。申し込みをしてから最短3営業日で始めることができる。利用の仕方もスマートフォンにアプリを入れるだけと簡単だ。

POSレジ

出所:stores.jp

・ネットショップとPOSレジの連携

ネットショップとPOSレジをアカウント一つで連携できる。例えば、商品情報は一度入力を行えば、POSレジ・ネットショップの両方に反映される。複数店舗営業している場合も、ネットショップの在庫を一元管理でき、在庫があると思ったのになかったという事態を防げる。店頭で商品が売り切れてネットショップの在庫数を0にしたい場合も、在庫共有機能を使うと、自動でSOLD OUTの表示をしてくれるので、忙しくてネットショップの在庫数を変更できなくても安心して販売ができる。もちろんネットショップ、POSレジのどちらかだけでも利用可能だ。

・売上データ、注文の確認が簡単

売上データはWeb上で確認ができ、期間や店舗で絞り込みも可能。CSVダウンロードもできる。また、ネットショップで注文が入った場合、レジで配送内容を確認できるので、店頭でもすぐに配送作業に取り掛かれるといった特徴もある。

店舗アプリ作成

・ノーコードでイメージに合うアプリが作れる

 STORES では店舗アプリも作成ができる。ノーコードで作成ができ、アプリのデザインも複数パターンから選択可能。ブランドイメージに合ったデザインのアプリが作れる。

・顧客データ管理やパーソナライズしたプッシュ通知機能

アプリにも様々な機能がある。例えば、お客様の性別や年齢、誕生日、来店履歴、ポイント数、ランクなどのデータを保存し、表示できる。POSやECと連携ができるので、店舗・ECサイトと合わせた購入情報も管理ができる。

また、ただ全員に一斉に通知を行うのではなく、顧客情報や最終来店からの日数、天気などの条件を組み合わせたパーソナライズしたプッシュ通知やクーポン提供も可能だ。

 STORES  (ストアーズ)のメリット

必要なサービスを組み合わせて利用できる

 STORES ではキャッシュレス決済端末、ネットショップ、予約機能など大きく5つのサービスを提供している。その中で、キャッシュレス決済端末とネットショップの2つを利用することや、キャッシュレス決済端末だけ先に導入をして、ネットショップの開設を後から行う等もでき、必要な機能を組み合わせて利用できる。もちろんキャッシュレス決済端末だけ、予約機能だけと単体での導入も可能だ。

複数店舗のデータを一括管理できる

複数店舗ある場合、売上などのデータをまとめて管理するのは大変だが、決済データを一括管理できる。売上はもちろん、スタッフ管理やフランチャイズ店舗管理のデータを本部単位でまとめられる。

セミナーでレクチャーが受けられる

 STORES では無料でセミナーも実施している。商品写真の撮り方、SEO対策など、ネットショップを運営するのに役立つセミナーだ。webセミナーの開催もあるため全国どこからでも参加できる。

既存システムと連携ができる

既存システムがある場合でも、連携して STORES を導入できる。API/SDKなどを活用し、既存システムを活かしながら機能追加が可能だ。

専任担当者のサポートがある

専任の担当者が、提案、導入、導入後のフォローまで行ってくれる。

 STORES  (ストアーズ)の手数料・料金体系

 STORES は利用する機能によって、手数料・料金体系が変わってくる。一つずつ基本的な料金体系を見ていこう。

ネットショップ開設の手数料・料金体系

・初期費用がかからない

 STORES でネットショップを開設するときにかかる初期費用は0円。登録料等はないため手軽に始められる。

・フリープランとスタンダードプランがある

ネットショップ開設には、フリープランとスタンダードプランの2つのプランがあり、それぞれで月額費用や決済手数料が変わってくる。

フリープランの場合は、月額費用0円、決済手数料が5%。スタンダードプランは月額費用が2,178円(税込)、決済手数料が3.6%だ。不定期の販売をしたい方や、無料でまず始めてみたい方はフリープラン、決済手数料を抑えたい方や、スタンダードプランにしかない機能(独自ドメインやアクセス解析、品番管理、代引き支払いなど)を利用したい方はスタンダードプランといえるだろう。

スタンダードプランも、現在は初月無料のサービスや、6か月、12か月のまとめ払いだと金額が割引される仕組みもある。

・振込手数料

振込手数料は、入金金額によって変わる。入金金額が一万円以上の場合は、振込手数料に275円、事務手数料は0円。入金金額が一万円未満の場合は、振込手数料に275円、事務手数料に275円かかる。

参考:お金はどれくらいかかるの?

ネット予約システムの手数料・料金体系

ネット予約システムでは初期費用は無料で、4つの料金プランがある。

・フリープラン 月0円

・ライトプラン 月8,778円~(税込)

・スタンダードプラン 月26,378円~(税込)

・プラチナプラン 月66,600円~(税込)

それぞれ月間予約数や、予約ページ公開数の数が変わってくる。また、スタッフの指名予約機能や、SMS配信、予約通知メールのカスタマイズ機能など、細かい機能の有無がプランによって変わる仕組みだ。

キャッシュレス決済の手数料・料金体系

・初期費用、固定費0円

キャッシュレス決済は初期費用・月額固定費が無料で利用できる。

・決済手数料

決済手数料は、クレジットカード、電子マネー、QRコードによって変わる。

クレジットカードではカードの種類に応じて3.24%、もしくは3.74%。電子マネーは1.98%。QRコードは3.24%の決済手数料がかかる。

・振込手数料

振込手数料は、自動入金だと売上合計金額に関わらず無料。

手動入金の場合は、売上合計が10万円以上の場合は、無料。10万円未満だと200円かかる。

・決済端末代金

端末にかかる代金は、通常販売価格19,800円(税込)。

しかし、2022年10月31日(月)までは端末代金が0円で利用できるキャンペーンを実施している。

POSレジの手数料・料金体系

店頭で使うPOSレジは、iPadを別途用意し、アプリをダウンロードすることで利用できる。レジアプリは無料でダウンロード可能。

月額の利用料はネットショップと共通で、フリープランが0円、スタンダードプランが2,178円(税込)だ。(月額料金をクレジットカードで支払うと、初月料金が無料)

店舗アプリ作成

店舗アプリの作成にかかる費用は、業態や規模に合わせた料金プランを STORES 側が提案をする。料金や見積もり依頼もでき、個別で相談しながら進めていく仕組みだ。

 STORES  (ストアーズ)の導入事例

 STORES を実際に導入したお店の例を一部紹介していく。

・子供服と雑貨のお店 bon but (ボンブー) 

導入商品:POSレジ、ネットショップ、キャッシュレス決済

大分県国東市にある「bon but (ボンブー)」 では、ヨーロッパや韓国から仕入れた着心地の良い子供服や雑貨を取り扱っていて、店舗・ネットショップの両方を運営している。

 STORES の導入前は、決済方法が現金のみで、在庫管理も手書きで行っていたが、電卓での計算などもあり、間違いが起こらないよう金銭のやり取りが大変だった。しかしsotres決済を導入したことでスムーズなお会計に。クレジットカードなど決済方法も増え、客単価も向上した。

また、イベント時は在庫数の変動のためにネットショップを一時非公開にしていたが、 STORES レジではネットショップと在庫を連動できるため公開したままにできるように。売上も自分で計算することなく、一目で確認ができるようになった。

・シナモンロール専門店 代官山 uzu

導入商品:POSレジ、キャッシュレス決済

東京・代官山にある「シナモンロール専門店 代官山 uzu」では、シナモンロールのニュースタンダードをコンセプトに、8種類のシナモンロールを販売しているテイクアウト専門のお店だ。元々、スペースをなるべく取らないサイズのレジを導入したいと考えていた。

 STORES レジと決済端末を導入した理由は、省スペースに繋がるだけでなく、アプリで日別・決済別等で売上が確認できることや、新商品の登録が簡単にできることがあった。さらに今後ネットショップの開設も考えていることから、ネットショップと店舗を一元管理できるというメリットも感じ、導入を決めた。

実際に導入をすると、アルバイトの方も簡単に操作ができ、使いやすい。決済端末とPOSレジが繋がっているため金額の打ち間違いがないことや、レジの画面でも商品名ではなく商品の画像が表示されるため選択ミスがない等、間違いが起きにくいといったメリットもある。

・RIVER MOUNTAIN(リバーマウンテン) 

導入商品:POSレジ、ネットショップ、キャッシュレス決済

宮城県仙台市にある「RIVER MOUNTAIN(リバーマウンテン) 」は、キャンプ用品を中心としたセレクトショップだ。実店舗に加え、ネットショップも開設している。元々、ネットショップでは別のサービスにも登録していたが、 STORES のほうがパソコン操作に慣れていなくてもページを作成できることから導入を決めた。

また、過去に店舗の売上が伸びた結果、ネットショップの在庫数を反映し忘れてしまったことがあった。1人で店頭にいるため、すぐに在庫修正もできなかったが、 STORES レジを利用することで、店舗とネットショップの在庫が連動できるようになり、心配事が軽減され、作業負担も減った。

また、ネットショップとレジの連動により、商品登録が1回で済むため、時間短縮に繋がった。売上も以前使っていたサービスでは反映されるのに時間がかかっていたが、 STORES では店舗とネットショップの売上がすぐに反映される。レジの締め作業も、ネットショップとレジの両方で STORES を導入しているためスピーディーに行えるようになった。

参照:STORES 決済 活用事例

 STORES (ストアーズ)ではお店の成長に合わせて機能が選択できる

ネットショップを開設して様子を見てから店舗をオープンしたいときや、実店舗をやっていたがお客様からネットショップを求める声が大きくなったとき等、どの業態のお店でも様々なフェーズがあるだろう。 STORES では、ネットショップ開設、実店舗でのキャッシュレス決済、予約システム等様々なサービスがあるため、お店の規模や変化に合わせて必要な機能を選択できる。ネットショップの開設を視野に入れている方や、決済をキャッシュレス化したい方は STORES の導入を検討してみてはいかがだろうか。

お役立ち資料データ

  • 2023年 下半期 注目店スタディ

    2023年下半期注目のスーパーマーケット7店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・オーケー/銀座店 ・ヨークベニマル/仙台上杉店 ・ベイシア/Foods Park 津田沼ビート店 ・ヤオコー/松戸上本郷店 ・カスミ/…

  • 2023年 上半期 注目店スタディ

    2023年上半期注目のスーパーマーケット5店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・ ヤオコー/トナリエ宇都宮店 ・ サミットストア/川口青木店 ・ 原信/紫竹山店 ・ ライフセントラルスクエア/ららぽーと門真店 ・ …

  • 有力チェーントップ10人が語る「ニューノーマル時代のスーパーマーケット経営論」

    有力スーパーマーケットチェーンの経営者10人にリテール総合研究所所長の竹下がインタビューを実施し、そのエッセンスをまとめています。 インタビューを通じ、日本を代表する有力トップマネジメントのリアルな考えを知ることができ、現在の経営課題の主要テーマを網羅する内容となっています。 変化する経営環境において、各トップマネジメントによる現状整理と方向性を改めて振り返ることは、これからの新しいスーパーマーケットの在り方形を模索する上でも業界にとって大変有用と考えます。 ぜひ、今後のスーパーマーケット業界を考える材料としてご活用ください。 ■掲載インタビュー一覧 ライフコーポレーション 岩崎高治社長 ヨー…