マツキヨココカラが始動、PB商品強化|花王と共同して再生プラスチックを90%以上使用

2022.04.22

2021.10.12

株式会社マツキヨココカラ&カンパニーは、花王株式会社と連携し再生プラスチックを90%以上使用した『スマートホルダー®』を2021年10 月 16 日より全国のマツモトキヨシ、ココカラファイン全店で販売を開始する。(数量限定)

再生プラスチックを90%以上使用した『スマートホルダー®』

出所:PR TIMES

『スマートホルダー®』は、シャンプーとコンディショナーのホルダーのみのセットで販売を開始する(メーカー希望小売価格設定なし)。

花王のスマートホルダーとして初めて再生プラスチックを90%使用、外箱にはFSC®認証紙を使用しており、プラスチックのリサイクルと自然資源の持続可能な観点からも非常に注目される商品である。

実際に使用する際には、つめかえ用「ラクラクeco パック」をセットする。花王の開発したエアレスポンプを採用しているため、シャンプーやコンディショナーを無駄なく使いきることができる設計になっている。

出所:PR TIMES

全国のマツモトキヨシ、ココカラファインで数量限定の販売となり、在庫がなくなり次第販売終了となる。

『スマートホルダー®』発売の背景

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)は、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択され、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標として、日本でも認識が広まっている。

環境問題のリテラシーの高い国では、消費者がその商品のメーカーを調べ、環境に配慮した取り組みをしているものを選んで商品を購入するという意識が根付き始めている。SDGsへの取り組みを行っている企業に対してのみ投資を行うという投資家も増えている。

日本においても就職希望者が、企業の「SDGsに対する取り組み」を1つの評価基準として考えるようになってきており、特に若い世代においてはそうした認識が広がっている。

こうした動きに対応すべくメーカー、小売店が様々な新しい商品を開発し始めている。今回、特筆すべきなのが、花王という大手メーカーと有名ドラッグストアチェーン店舗であるマツモトキヨシ、ココカラファインといういわゆる「製造」「小売」という枠を超えた連携が行われたという点である。

「パートナーシップ」でSDGsゴールを目指す取り組み

SDGsの定められた17つめのゴールには、「パートナーシップで目標を達成しよう」という

目標がある。当然ながら1人の人よりも多数の人で行う行動はより成果が上がりやすい。1つの企業で行うよりも、多くのパートナーシップを連携することで持続可能な開発目標に近づくことができるようになる。

こうした動きを、マツキヨココカラや花王という大手企業が行うことで、消費者にもそうした環境問題などのリテラシーを高める効果もあるだろう。

もちろん、マツキヨココカラが花王と連携し、『スマートホルダー®』をPBブランドとして消費者に提供することで企業のPRにも繋がる。こうした環境に配慮した取り組みは、今後一層企業間を超えた取り組みになっていくと思われる。

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