GW直前! この提案は実施したい!! 日配編 冷やし中華、アイスのスタート、母の日にはピザを提案
2024.04.22
間もなくゴールデンウィーク(GW)となるが、今年のGWは4月27日(土)~4月29日(昭和の日)と5月3日(憲法記念日)~5月6日(振替休日)までの前半3連休、後半4連休に分かれる。
もちろん、間の4月30日(火)~5月2日(木)を休めば10連休の大型連休となる。こういった際の計画を考えるときには、過去の同曜日の年の売上げを参考にするとよい。
今年の3月1日以降の曜日回りは、直近では2019年と比較的近いのだが、この年は平成から令和に移る年だったので、今年平日の5月1日(水)が「新天皇即位」で休日、前後の4月30日(火)と5月2日(木)がいずれも国民の休日となっており、GW全体として10連休となっていた。
従って同日、同曜日で比較しようとしても少し参考にならない面がある。何も参考データがないよりはましなので、19年の日別データは取っておくと良いだろう。
昨年のGWの東京の天気は前半2連休は雨模様であまり気温が上がらず、後半の5連休は比較的好天に恵まれ、気温も25℃以上の夏日となった。
GW、5月の日配絡みの催事、記念日を見てみると5月5日のこどもの日(端午の節句)、5月9日アイスクリームの日、5月12日母の日、5月15日ヨーグルトの日などがある。
総務省家計調査の「<品目分類>1世帯当たり年間の品目別支出金額,購入数量及び平均価格」を見てみると、品目別令和4年(西暦2022年)年間の月別支出金額が掲載されている。日配関係の5月を見てみると、5月は年間平均金額に対し高いものは幾つかあるが、ゼリー115.7%、アイスクリーム・シャーベット107.9%、ヨーグルト103.1%、他のパン104.0%、中華麺108.7%、冷凍調理食品103.9%などがある。
GWや母の日がある5月ということで考えると「こどもの日の菓子類」「GWの昼食、行楽メニュー」「母の日のごちそう、お手伝いメニュー」「涼味の走り」などの切り口が考えられる。
昼食メニューに冷やし中華を売り込む
先に述べたとおり、GWには夏日が増えてくる。近年夏の暑さが異常で、気温の高さや暑い期間の長さなどが過去とは比べられなくなってきている。
今年も3月に過去最高気温を記録したこともあり、「暑さ対策」は必須となってくるであろう。GWはこの「暑さ対策」の売場づくりを完成させるのにもってこいの時季であり、「昼食メニュー」も絡めて売場づくりを行いたい。
中華麵の指数が高いのも冷やし中華関連が伸び始める時季であるからである。冷やし中華もチルド商品、売場でコーナー展開するは必須であるが、昨年、電子レンジで加熱するだけのニチレイの冷凍冷やし中華がヒットした。これは今年も拡販可能で他社も参入してくるであろうから「昼食メニュー訴求」の意味でもしっかりスペースを取り、コーナー作りをしたい。
また、昼食訴求の意味では冷凍食品の他の麺類や米飯もしっかり訴求したい。近年コロナ禍で巣ごもり消費ということで、冷凍麺や米飯は伸びたが、麺ではややパスタに偏りすぎの傾向もあるように見える。従って、ラーメン、うどん、冷やし中華、米飯と幅広いメニューで訴求することが肝心である。
また、GWは行楽や帰省で出かけるタイミングでもある。花見のような行楽弁当は大げさかも知れないが、サービスエリアや電車の混雑を考えると軽食を持って出かけるシーンは想定しておいた方が良いだろう。単純に菓子パンなどの需要も増えるだろうし、おにぎりの具や弁当用の冷凍食品、一部の練り製品なども「弁当、軽食材料」として訴求したい。
暑さのスタートにアイスクリームの売り込み
5月9日はアイスクリームの日である。平成の前半時代にはメーカーも賛同して大きなイベントとして打ち出していたが、打ち出し方が「半額」などの価格訴求に偏っていたこともあって、いつごろからか廃れてしまった。
アイスクリームの日は横浜馬車道でアイスクリンが初めて販売された日が起源などと言われていたが、実際はアイスクリーム協会が、「そろそろアイスクリームの時季になる」という日を「アイスクリームの日」に制定したようである。
いずれにしてもよくいわれるのが、気温25℃を超えるとアイスクリームが売れ出し、30℃を超えるとかき氷が売れ出すということ。昨年は異常な猛暑だったので早々とかき氷が売れ出し、8月にはかき氷メーカーも品切れ状態になっていた。
今年も冷夏はあまり想定できないので、アイスクリームの確保、特にかき氷の販売計画は重要になるが、このスタート時季がGWやアイスクリームの日になるであろう。販促的には新商品をしっかり売場面積取って訴求することが第一であり、可能であれば価格訴求もしたい。冷凍ケースもメンテナンスも本格的な夏を前に実施しておきたい。
母の日にピザパーティを提案
5月12日(日)は母の日になる。5月の第2日曜日が母の日なので、毎年日にちは変わる、今年は適度にGWから離れているので訴求がしやすい日にちである。
母の日といえばカーネーションというのが定番であったが、最近では花の種類もカラーもさまざまで、花の種類はコチョウランだったりマーガレットだったりするし、カラーもピンク、イエロー、ホワイトなどさまざまである。結局のところ、「贈ってお母さんが喜ぶもの」という程度に定義が広くなっているようである。
また、一昔前は母の日にお手伝いでカレーを作ろうなどということが仕掛けらえたが、日配でもこういう仕掛け方も考えた方が良いかもしれない。一例ではあるが、「母の日のピザパーティ」と題し、手作りピザを提案するのに、ピザクラストやピザソース、シュレッドチーズ、青カビーチーズ、蜂蜜、各種具材を訴求するのも良いと思う。本格的にオーブンで焼いても良いし、オーブントースターで簡単に焼いても楽しくできる。
こういったメニューを幾つ提案できるかということが店の力の差になってくる。
もちろん日配で定番のチルド菓子(プリンやゼリー、カップデザートなど)の訴求は忘れてはいけないし、和菓子などの提案も必要である。
盛夏に不振の練り製品の売場を再構築
涼味麺やアイスクリーム、かき氷などは売場づくりとしてイメージしやすいが、例年不振の練り製品も夏型売場を作っていきたい。切り口は「冷やしおでん」と「サラダ」であろう。
近年夏にもレトルトおでんが爆発的に売れるが、レトルトおでんの用途はいろいろあって、冷やしたり温めたりと自由自在なこともあるが、保存食としての一面もあるのでしっかり訴求したい。
またカニかまぼこは当たり前であるが、枝豆の練り物やサラダの具になるような商品を幅広く品揃えしたい。練り製品についても工夫を凝らしたい。