飲料・酒類

  • 2023.01.25

    あえて酒を飲まないライフスタイル“ソバーキュリアス”が拡がりつつある

    ひめこカンパニー 山下智子 ノンアル、微アル、清涼飲料といった垣根を超え、ソバーキュリアスを実践する“ソバキュリアン”へのアピールが活発化。拡がるヘルシー志向の高まりを背景に、世界中でノンアルコール飲料に対するニーズが高まっている。 健康にいい、生産性がアップする、節約にもなると、ポジティブにお酒を飲まないという選択をするソバーキュリアスが、欧米のミレニアル世代の間でブームとなり、日本でも酒を飲まないことを“かっこいい”と捉える若者が増加。酒類メーカーはノンアルや微アルを謳う製品を続々と市場に投入しており、外食でもノンアルをウリにしたバーがオープンしている。 酔わずに心を満たす、香り高き微アル…

  • 2022.12.28

    寒い日が続く中、「おでんに熱燗フェア」を仕掛ける|「これは押さえたい」酒編・2023年2月

    酒文化研究所 山田聡昭 立春を迎えて暦の上では春の2月。だが、まだ気温は低く寒い日が続く。寒さをこらえて春を待つ日々に身も心も温まる酒を提案する。 全国燗酒コンテスト入賞酒 このコンテストは2009年から続くもので「燗」で審査する唯一かつ最大のコンテストだ。出品数は800点を超えており、専門家が吟味した燗でおいしい酒がリストアップされている。 市販酒の審査であるため入賞酒にはリーズナブルな商品が多数あり、スーパーマーケット(SM)が扱いやすい商品が並ぶ。寒さ厳しい時季に「温めておいしい日本酒」をお勧めする。 また、このコンテストは入賞酒のお披露目の機会として「おでんで熱燗ステーション」を実施し…

  • 2022.12.28

    倹約志向の強まり予想、リーズナブルながら楽しめる提案で攻める|「これは押さえたい」酒編・2023年月1月

    酒文化研究所 山田聡昭 1月のカレンダーは3連休となる第2月曜の「成人の日」は8日だ。祝祭日が上旬に固まっており、これが終わるとふだんの生活リズムに戻り、淡々と過ぎていく。厳しい寒さの中、物価高対策で倹約志向を強めるお客に、安価で楽しめる酒をお勧めする。 飲んでびっくり! おいしすぎパック酒 紙パックの清酒は年配のヘビーユーザー向けの大衆酒のイメージが強く、新規ユーザーの取り込みが不十分だ。しかし、商品のクオリティは高く、ブラインドで試すと720㎖で1000円クラスの酒と遜色のないものが少なくない。 実際、「全国燗酒コンテスト」や「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」などのコンテストでは、最…

  • 2022.12.24

    外飲みは厳選、年末の自宅パーティラッシュを全面サポートする|「これは押さえたい」酒編・2022年月12月

    酒文化研究所 山田聡昭 12月の酒類販売のテーマはホームパーティ。値上げや物価高で財布のひもを締めるお客も、決して節約一辺倒ではない。さらにコロナ禍でレジャー費が減り、実は預貯金が増えている人も少なくない。ここぞという「機会」を想起させて、酒類のグッドチョイスを誘導する。 スパークリングワイン 乾杯はパーティのスタートのシンボルだ。どんな酒を選ぶかでその集まりの性格が出る。特に酒にこだわりがない人たちならビールを選ぶだろう。 こだわりの地酒好きは日本酒だが、スパークリング清酒やアルコール度数が低めの酒をチョイスするかもしれない。ちょっと華やかに、さらにおしゃれにしたかったらお勧めはスパークリン…

  • 2022.10.26

    スポーツの秋本番、好日程、サッカーW杯ワールドカップで盛り上げるビア&ワイン|「これは押さえたい」酒編・2022年月11月

    酒文化研究所 山田聡昭 新酒ワインの解禁や立ち飲みの日など酒行事の多い11月。今年の目玉はサッカーワールドカップ(W杯)。日本の予選リーグの1、2戦は祝祭日の晩、相手はドイツそしてコスタリカ。テレビ観戦のお供にビール&ワインを売り込む。 サッカーW杯カタール大会出場国のビール 企画名は、「勝利を願ってビールで乾杯」。サッカーW杯カタール大会は11月21日に開幕し、予選リーグの日本の初戦の相手はドイツで、11月23日、勤労感謝の日の22時キックオフ。 続く第2戦は11月27日の日曜日19時からコスタリカと闘う。どちらも地上波での放送予定で、自宅でテレビ観戦する世帯が相当数出ると予想される。スポー…

  • 2022.09.27

    酒類が値上げラッシュの10月、買いだめ済みの酒ヘビーユーザーにはサプライズの提案で購買心を喚起|「これは押さえたい」酒編・2022年月10月

    酒文化研究所 山田聡昭 ビール類、缶酎ハイ、清酒、焼酎、ワインと10月は続々と値上げとなる。すでに9月から旧値商品の買いだめが進む中、満腹のお客にプラス1本させる鍵はサプライズ提案だ。 極上〈宝焼酎〉「タンチュー」 企画名は、「究極にドライ。おいしい焼酎の炭酸割り」。10年以上好調を続けてきたレディトゥドリンク(RTD、缶酎ハイ、缶ハイボール)だが、業務用市場が動き出した影響を受けてか、今夏は前年を下回った模様。 レモンサワー人気も一服し、各地の特産フルーツを使った缶酎ハイのプレミアム路線も一巡しつつある。そこに登場したのが甲類焼酎を炭酸で割っただけという超シンプルな酎ハイの極上〈宝焼酎〉「タ…

  • 2022.08.19

    “日本酒を氷で割るロックすらありえない!”…そんな時代が今では懐かしいほど、日本酒は深化している。日本酒離れが進む今、若年層の興味を惹く、味わいや飲み方とは

    ひめこカンパニー 山下智子 冷酒としてストレートで飲むのはもちろん、オンザロックにしたり、炭酸で割って“日本酒ハイボール”にしたり、フルーツやスパイス、ハーブとカクテル風にアレンジしたり。自分にとってのおいしい飲み方を見つけて自由に楽しんでほしいと提案する、新しい日本酒やクラフトサケが登場している。 癒やされたい若者向け、新感覚のチル系日本酒 若者の酒離れが続く中、若宮酒造(京都・綾部)は“若者が飲みたい日本酒”を産学連携プロジェクトで開発。今若者が感じる“Chill(チル)”を表現した日本酒「CHILLな夜に癒しを得る」を醸造し、販売している。 酒米は、京都府綾部市の綾部高校農業科3年生が初…

  • 2022.08.16

    バーボン、小容量ワインと紹興酒、値上前の駆け込み需要にも周到準備を|「これは押さえたい」酒編・2022年月9月

    酒文化研究所 山田聡昭 今年のシルバーウィークは敬老の日(9月19日)の三連休の後、3日空けて秋分の日(9月23日)の三連休が続く。もちろんここが商戦の山場となる。 運動会と秋彼岸はどちらも家族が集まる機会であり、秋の行楽も加わりプチハレ気分が漂う。また、9月29日は日中国交正常化50周年で、中国がクローズアップされる。この機会に近ごろ人気の町中華メニューで晩酌を提案する。 なお、10月にはビール類やレティトゥドリンク(RTD)をはじめ、さまざまな商品が値上げを予定している。値上前のまとめ買い訴求も重要なポイントになる。 バーボンウイスキー 企画名は、「とっておきのバーボンソーダ」。敬老の日や…

  • 2022.07.20

    夏にあえて温めて楽しむ酒、冷食中華と合わせるレモンサワーの新たな切り口|「これは押さえたい」酒編・2022年8月

    酒文化研究所 山田聡昭 コロナ禍で3回目となる夏がやってくる。5月の連休では新幹線の利用率はコロナ前の7~8割に回復しており、この夏休みには通常に戻ると予想される。帰省やレジャーで人の移動が増えれば酒類の消費は活発になる。この変化に応える8月の販促テーマは、「友人や家族との久しぶりの再会に乾杯」だ。 プチハレ向けプレミアム商品 企画名は、「さあ、久しぶりに乾杯しよう!」。今年の夏休みは8月11日~16日がピークになる。帰省すれば家族とごちそうを囲む機会となり、久しぶりに旧友との再会を楽しんだり、避暑に出かけたりする。 食卓を彩る酒はいつもよりぜいたくなものに手が伸びる。友人との再会では話のたね…

  • 2022.06.07

    新ジャンル・沖縄・本格焼酎ソーダ割りで攻める|「これは押さえたい」酒編・2022年7月

    酒文化研究所 山田聡昭 梅雨明け間近、今夏は夏祭りや花火大会も再開するところが増え、3年ぶりのイベント消費が盛り上がる。一方でガソリン代や電気代の上昇や加食や外食での相次ぐ値上げに加えて、世界的な政情不安から生活防衛意識も高まりも予想される。 7月の消費マインドは普段は倹約、イベントは派手に楽しむものになると予想して、酒類の販促企画を立案してみよう。 新ジャンル(第3のビール) 「サントリー金麦」と「本麒麟」の2ブランドを軸に、「やっぱりうれしい、安くておいしい新ジャンル!!」の企画を組む。 新ジャンルは2020年10月の増税以降、減税されたビールへのシフトが進み、動きに停滞感があった。しかし…

  • 2022.05.23

    梅酒作りは現代風にアレンジ、沖縄の泡盛のコーヒー割り| 「これは押さえたい」酒編・2022年6月

    プレミアム本格焼酎 コロナ禍で家飲みへのシフトが進んだことで、家庭での消費が伸びている酒の1つが本格焼酎だ。本格焼酎は糖質とプリン体を含まないため、もともと糖質の摂取や尿酸値をコントロールしている人から支持されていたが、巣ごもりで運動量が減ったからか、その傾向に拍車がかかった。 また、複数で家飲みする時間が増えたことで、相手に合わせて本格焼酎にトライし、そのおいしさを知って常飲するようになるケースも多い。 こうしたフォローの風が吹く本格焼酎の課題は商品単価の引き上げだ。芋焼酎と麦焼酎のトップブランド「黒霧島」「いいちこ」は900㎖で実勢価格900~1000円である。外飲みよりも安上がりな家飲み…

  • 2022.02.28

    糖質ゼロ、ジントニック&ソーダ、初夏らしいワインが狙い目 | リカー編・2022年5月 「これは押さえたい」重点商品と売場展開

    一昨年秋の減税とコロナ禍で進んだ家飲みシフトに伴い、昨年は家庭用でのビールの消費が好調に推移した。大手ビールメーカー4社は今期のビールの販売目標を2桁増と強気に設定。この目標を達成するためにアサヒビールは、主力の「アサヒスーパードライ」を1987年の発売から37年目にして初めてフルリニューアルした。市場に流通する商品は3月末にはおおむね新モデルに切り替わった。これは話題性が十分で、トライアル飲用だけでも数字を押し上げる。 それは5月の大型連休まで続く。この時期には普段あまり酒を飲まない人も飲酒するパームパーティが多く、彼らが新しい「アサヒスーパードライ」を試そうとするからだ。さらに品薄状態が続…

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