ライフビエラ蒔田店が横浜市内にオープン、周辺に既存店がない空白エリアを埋める

2022.10.21

2022.10.20

ライフコーポレーションは横浜市南区にライフビエラ蒔田店を10月20日にグランドオープンした。21年4月21日に神奈川県川崎市にライフ溝口店をオープンして以来、神奈川県への出店は1年半ぶりとなる。

首都圏では131店目で、近畿圏の164店と併せ、全社店数は295店となった。

近隣には自社店はなく、最も近い店で7.9km離れた大口店(横浜市神奈川区)で、その他は10km以上の距離となる。空白地帯に間を埋めるような出店となった形だ。

横浜市営地下鉄ブルーラインの蒔田駅から約200m、横浜市旧南区総合庁舎跡地に誕生した地域交流施設、医療施設、生活利便施設などからなる複合施設のVIERRA(ビエラ)蒔田の1階への出店。

1km圏内の世帯の約半数の48.6%が1人世帯で、次いで2人世帯比率が25.1%。3人世帯を含めれば約4割が2、3人世帯となる。単身者は65歳以上の構成比が若干高めという。

首都圏の平均と比べ少人数世帯比率が高い地域ということもあって、それぞれの要望に応えられるように少量から通常、大容量サイズまで幅広く用意している。

また、近年ニーズが高まっている「ミールキット」「冷凍食品」を豊富に取りそろえる他、健康へのニーズに応えるために「オーガニック・ローカル・ヘルシー・サステナビリティ」をコンセプトとしたプライベートブランド(PB)の「BIO-RAL(ビオラル)」やこだわりの商品などを品揃えする。

年齢別人口構成は40代が16.6%と最も高く、次いで60代が14.1%となっている。

その他、環境への取り組みとして、ビエラ蒔田は一般的な建物に比べ基準一次エネルギー消費量50%以上削減を達成し、ZEB Ready認証を取得、ライフコーポレーションも消費エネルギー削減に取り組むとしている。ビエラ蒔田の3階の「ビエラスタジオ蒔田」で子どもを対象とする食育のイベントなどを企画している。

取扱SKU数は、農産660(野菜400、果実230、花30)、水産380(鮮魚230、塩干150)、畜産460(精肉310、加工150)、惣菜290(寿司35、弁当85、フライド55、要冷115)、ベーカリー80、加工食品8290(加食4650、菓子1590、酒2050〈うちワイン1010〉)、日配食品3470(和日配1135、洋日配1060、冷食605、アイス190、卵25、パン・和洋菓子455)、ビオラルコーナー235(加工食品・菓子含む)、生活関連5520(日用雑貨3950、家庭用品1500、文化用品30、ホームファニシング40)、合計1万9385。

健康志向の高まりから注目が集まっている有機野菜をコーナー化。売場先頭にレイアウトした農産と連動する形でビオラルコーナーを設置。調理に便利な「BIO-RALの下ゆで有機野菜」も品揃えし、連動を図る
農産売場のカットフルーツ売場では、自社工場で製造した杏仁豆腐の上に店内でフルーツを盛り付けた「フルーツ杏仁豆腐」を展開
農産と水産売場の間では、水産売場が手掛ける寿司の「うを鮨」を展開
店内に真空冷凍の設備を導入し、水産の塩干商品を冷凍で展開
水産は多くの会社が縮小する中、差別化部門と位置付けており、丸物の対面販売コーナーを含めしっかりと売場をつくっている
畜産では焼肉をしっかりとコーナー化
焼肉では韓国メニューの「プルコギ」なども商品化
1人世帯向けの少量パックから、人数の多い世帯向けのジャンボパックまで幅広く取りそろえ、訴求
畜産で展開するあまに豚を加工して商品化している。「キーマカレーの素味付」した商品を展開
新店では定番的な展開となっている水産、畜産の惣菜は売場中間の平台の表裏で展開。揚げ、焼きの他、米飯商品も展開
こちらは畜産の惣菜。ライフオリジナルの「あまに豚」「純和赤鶏」を使用した惣菜を展開
ライブ感あふれる惣菜コーナーとするため作業場の間にガラスを設けず、商品を作っている様子が視覚、聴覚、嗅覚でより良く伝わるようにしている。鉄板では、卵焼きやお好み焼きに加え、チャーハンを展開。主力商品に育てたい意向だ
チャーハンはライフコーポレーションが強化する横串のマーチャンダイジングの「あご入りだし」とし、強みを訴求
大き目の魚の塩焼きを使用した本体価格698円の新商品をはじめ、人気の卵焼きを使用した弁当や健康にこだわった弁当など弁当を強化。近隣には桜の名所でもある川沿いの花見スポットがあるため、その際の利用を見込む
弁当同様、おにぎりも強化。自社工場製のおにぎりとおかずのセット「おにぎりプレート」(中華と洋風、本体価格498円)を新規投入
最近の新店では定番的となっている「アジアンメニュー」コーナーも展開
冷凍食品は、専門店の味や世界のグルメ、飲食店のブランドを冠した商品の他、冷凍パンなどを強化した他、レディミールなどもしっかりと品揃え
子育て世帯の支持拡大を目指し、ベビーフードを強化。素材にこだわった商品やヘルシー商品の他、冷凍商品まで幅広くそろえる
ビオラルなどでコーナー化される店内製造のピーナッツバターを展開する
ペットフードは強化。ペットの健康面に配慮するニーズに応えるため、健康ペットフードも品揃え
北海道産品のアンテナショップ「北海道どさんこプラザ札幌店」の売れ筋商品をグロサリーのゴンドラエンドで展開。催事的なコーナーだが、好評の場合は定番化することも検討するという
レジは主力はセミセルフに特化

ライフビエラ蒔田店概要

所在地/神奈川県横浜市南区花之木町 3-48-1

オープン日/2022年10月20日

営業時間/9時30分~24時

駐車場/118台(VIERRA蒔田共有)

建物構造/地下鉄筋コンクリート造、地上鉄骨造地下2階、地上4階建て。売場1階、駐車場地下1、2階

売場面積/1699㎡

店長/椎葉哲也

従業員数/119人(社員19人、パートナー100人)

売上目標/27億円

お役立ち資料データ

  • 2023年 下半期 注目店スタディ

    2023年下半期注目のスーパーマーケット7店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・オーケー/銀座店 ・ヨークベニマル/仙台上杉店 ・ベイシア/Foods Park 津田沼ビート店 ・ヤオコー/松戸上本郷店 ・カスミ/…

  • 2023年 上半期 注目店スタディ

    2023年上半期注目のスーパーマーケット5店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・ ヤオコー/トナリエ宇都宮店 ・ サミットストア/川口青木店 ・ 原信/紫竹山店 ・ ライフセントラルスクエア/ららぽーと門真店 ・ …

  • 有力チェーントップ10人が語る「ニューノーマル時代のスーパーマーケット経営論」

    有力スーパーマーケットチェーンの経営者10人にリテール総合研究所所長の竹下がインタビューを実施し、そのエッセンスをまとめています。 インタビューを通じ、日本を代表する有力トップマネジメントのリアルな考えを知ることができ、現在の経営課題の主要テーマを網羅する内容となっています。 変化する経営環境において、各トップマネジメントによる現状整理と方向性を改めて振り返ることは、これからの新しいスーパーマーケットの在り方形を模索する上でも業界にとって大変有用と考えます。 ぜひ、今後のスーパーマーケット業界を考える材料としてご活用ください。 ■掲載インタビュー一覧 ライフコーポレーション 岩崎高治社長 ヨー…