竹下浩一郎

リテール総合研究所所長『リテールガイド』編集長。1975年長野県上田市出身。中央大学文学部文学科英米文学専攻卒業後、小売業経営専門出版社の商業界に入社。スーパーマーケット経営専門誌『食品商業』編集部、チェーンストア経営専門誌『販売革新』編集部を経て2014年『食品商業』編集長就任。この間、世界最大級の食品見本市SIALパリの新商品国際審査員などを務める。20年5月ロコガイド入社、『リテールガイド』の創刊編集長就任。同10月にロコガイドがリテール総合研究所を設立、代表取締役に就任。23年1月組織改編に伴いリテール総合研究所所長に就任。一般社団法人日本惣菜協会『中食2030』(ダイヤモンド社)「スーパーマーケットにおける中食の未来」執筆の他、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン講師、スーパーマーケットGood Action Initiatives推薦委員なども務める。ファイナンス修士(専門職)(中央大学)。モットーは「正直であること」。

  • 2024.07.22

    そよら成田ニュータウンがオープン、百貨店ボンベルタをNSCに転換、既存顧客に加えて若年層ファミリー集客図る

    イオンリテールは7月19日、そよら成田ニュータウンをオープンした。1992年に開業した百貨店のボンベルタ成田を全館リニューアルし、近隣商圏を対象としたネイバーフッドショッピングセンター(NSC)の「そよら」フォーマットに転換した。 「そよら」はイオンリテールが開発する都市型のNSCとして2020年から展開が開始されたが、昨今では都市部に限らず、郊外立地、特に既存の商業施設のリニューアルのフォーマットとしてオープンを重ねている。今回、そよら成田ニュータウンは初めての百貨店から転換、千葉県には初出店となった。 百貨店からの転換ということで本館5層に別館3層の構成で、売場面積は約3万5730㎡、専門…

  • 2024.07.16

    ベルク葛飾高砂店がオープン、東京都9店目、3月の練馬高松店に続く23区内出店の新店はクルベの要素もミックス

    ベルクは7月10日、東京・葛飾に葛飾高砂店をオープンした。京成線京成高砂駅から徒歩約10分ほどの住宅地に立地している。東西を川に挟まれた場所であるが、南側のJR小岩駅側を中心に周囲にはライフコーポレーションが複数出店している他、サミットやヨークマートも近隣にあるなど、有力企業がひしめく中に出店した形となる。 ベルクといえば、標準化された平均売場面積600坪の店を出店することによるチェーンストア経営で生産性を高めつつ、時代の変化に合わせフォーマットを進化させることで好業績を維持していることが大きな特徴といえる。既存店活性化をしつつ、年間6~8店の出店を続け、関東1都6県でのシェアを高めることに注…

  • 2024.07.04

    グリーンビーンズ、1年で会員数21万人突破、客単価約1万円、「センター型のネットスーパー」は日本でも成立できるか

    イオンネクストが運営するネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」は7月でサービス開始から1周年を迎える。それに伴い、イオンネクストは今後の計画、取り組みについて「『Green Beans』2024年度 戦略説明会」を開いた。そこからは、「センター出荷型ネットスーパーの現状と可能性」が浮かび上がってくる。 ネットが普及した2000年代初頭から、多くの企業がネットスーパーを手掛けてきた。センター出荷型、店舗出荷型という大きく2つの考え方があったが、20年以上を経た現在では、センター出荷型の多くは姿を消し、店舗出荷型が主流となっている。 理由はいろいろ考えられるが、まず、センター…

  • 2024.06.26

    まいばすけっとがUber Eatsの新機能「ピック・パック・ペイ」を日本初導入、イオンとしてクイックコマース領域強化へ

    イオン、および同グループのまいばすけっとは、Uber Eats JapanのオンラインデリバリーサービスであるUber Eatsの新機能となる「ピック・パック・ペイ(PPP)」を日本国内では初めて、まいばすけっと店舗で導入すると発表した。 まいばすけっとはイオングループの首都圏での小型店事業の中核を担う都市型小型店で2005年から展開を開始し、6月26日現在、1154店の陣容。当初は東京23区、横浜市、川崎市を中心に出店してきたが、21年からは千葉県、埼玉県などにも出店エリアを広げている。 ヨーロッパの市街地などで良く見られる「エクスプレスストア」、あるいは「ハードディスカウントストア」に近い…

  • 2024.06.20

    BLΛNDE三郷店がオープン、カスミ新フォーマットの900坪超の大型パターンはより滞在型に進化

    カスミは2022年から手掛ける新フォーマットの「BLΛNDE(ブランデ)」の3号店を6月20日、埼玉県三郷市にオープンした。前日の19日にソフトオープンした。 ブランデは、「カスミが提案する新たなスーパーマーケットのカタチ」として、「人」「食」「生活」「文化」が、商品、サービスを通じて交じり合う店を目指すとしている。 地元の食材、逆に世界からのめずらしい食材など多様な食材と同様に広域から集まる多様な人が店に集まることで、その「出会い」を提供する役割を担うというわけだ。 また、店内飲食機能を強化した「グローサラント」については、特に2号店の研究学園店(茨城県つくば市)で強化されたが、今回、それを…

  • 2024.06.17

    ライフ目黒八雲店が5月29日オープン、目黒区4店目ながら既存店不在の住宅街立地に2層、480坪で出店

    ライフコーポレーションは5月29日、ライフ目黒八雲店をグランドオープンした。東京都目黒区自由が丘の北方面、自由が丘と八雲を分ける目黒通り(都道312号)沿いの目黒区八雲3丁目に立地する。 都心へのアクセスの良さなどから「住みたい街ランキング」などでも常に上位にランクインする自由が丘と接している他、立地する八雲にも住宅が豊富にあることから高い売上げが期待できる。東急東横線・大井町線の自由が丘駅正面口から徒歩約12分に立地。 周囲の1km圏内の年齢別人口構成は40代が17.6%と一番高く、次いで30代が15.9%と、ニューファミリーが多い地域。また、65歳以上の夫婦世帯も多い。 同社としては目黒区…

  • 2024.06.12

    ザ・トップマネジメント ヨークベニマル 大髙耕一路社長

    ベニマルが「戻ってくる場所」であり続けるために組織を再設計、イトーヨーカ堂再生にも、デリカの製販一体モデルの移植で貢献する ――3月から社長に就任した。 大髙 この2月に社長になることが決まったときに、(従業員の)皆さんにお伝えしたのは、「まず、いの一番でやはり商品を大事にしましょう」ということ。 特に「鮮度」の部分。いま鮮魚であれば丸魚の売場を一気に拡大している。とにかく午前中は、やはり鮮度感の高い、お子さまたちが来たときに、「魚の名前を覚えたよ」と言ってもらえるような売場をつくりたいという名誉会長(大髙善興氏)の思いがそこに出ている。 精肉もL字の冷ケースを使って、やはり写真を見ただけで、…

  • 2024.06.10

    MAP包装は定着するか? 新型包装に熱い視線、FOOMA JAPAN 2024は過去最多の989社が出展

    一般社団法人日本食品機械工業会は2024年6月4日~7日までの4日間、東京ビッグサイト東展示棟で世界最大級の食品製造総合展「FOOMAJAPAN2024」を開催した。47回目となる今年は「Breakthrough FOOMA」をテーマとし、出展者数は過去最多となる989社、展示ソリューションは5000に上った。来場者数は11万3777人、うち海外5541人だった。 初出展は119社、昨年と比較して食品製造・加工分野、包装、充てん分野、ロボット、IT、IoT(モノのインターネット)、フードテック分野、環境対策、省エネ、リサイクル分野の出展社が増加傾向にあった。 特に包装に関しては、技術はあっても…

  • 2024.06.06

    オーケー松戸常盤平店がオープン、松戸市初出店で駅前立地、セブンのSIPストア隣りの注目立地

    オーケーは5月30日、松戸市初出店となる松戸常盤平店をオープンした。新京成電鉄新京成線常盤平駅から徒歩約1分の駅近立地。 ドラッグストア跡地への賃借による出店だが、駐車場を2階、屋上に設置することで極力売場面積を確保。400坪弱のワンフロアの売場を確保した。同社の店舗類型では中型の「ディスカウント・スーパーマーケット」に該当し、食品の他、日用品も比較的広範に取り扱うワンストップショッピング型の店となる。 広域集客で千葉県内での認知度を高める役割も オーケーは現在、一都三県に155店を展開しているが、内訳は東京都76店、うち23区内52店、神奈川県50店、埼玉県15店で、千葉県は14店と出店都県…

  • 2024.06.03

    フードスクエアカスミ越谷レイクタウン店が9年越しにリニューアルオープン、ブランデの要素も加え、イオンSCと併せシェアアップ図る

    カスミは6月1日、埼玉県越谷市のフードスクエアカスミ越谷レイクタウン店を約1カ月の改装期間を経て、リニューアルオープンした。 2015年3月のオープンから約9年経つタイミングでの約1カ月間の休業を経てのリニューアルとなる。 JR武蔵野線越谷レイクタウン駅から徒歩5分の駅近立地、さらに周辺にはマンションなど住宅地、高等学校などがある場所に出店した。 大きな特徴は、駅の反対側に日本最大のショッピングセンター(SC)である「イオン レイクタウン」が存在することだろう。エンクローズド型の同SCには、総合スーパー(GMS)型のイオンスタイルの食品売場と、スーパーマーケット(SM)として同じユナイテッド・…

  • 2024.05.29

    イトーヨーカ堂が惣菜を「YORK DELI(ヨーク・デリ)」としてブランディング統一、コンセプトは『「毎日食べたい」おいしさ。』

    イトーヨーカ堂が惣菜にブランドを付け、統一したコンセプトの下での訴求力向上に取り組む。今回、『「毎日食べたい」おいしさ。』をコンセプトとする新たな惣菜ブランドとして「YORK DELI(ヨーク・デリ)」を立ち上げ、同社イトーヨーカドー、旧ヨークの店での展開を開始した。 セブン&アイグループの戦略と連動する形で、同社も「食」にフォーカスした成長戦略を推進する中、店舗網の首都圏集中を図ると共に2023年9月にはヨークと合併し、首都圏でのシナジー追求を強化する他、衣料品事業からの撤退を表明するなど、昨今、ドラスティックな改革を実施してきた。 一方で特に注力する惣菜強化の一環として、グループ企…

  • 2024.05.28

    「お弁当・お惣菜大賞2025」が7月10日から始動!スーパーマーケット惣菜の実力を世にアピールする一大イベント

    一般社団法人全国スーパーマーケット協会が主催する中食産業に特化した商談展示会「デリカテッセン・トレードショー(DTS)」の主催者企画「お弁当・お惣菜大賞」は、2012年の創設以来、今回、開催される「お弁当・お惣菜大賞2025」で14回目を迎える。 「お弁当・お惣菜大賞」は、スーパーマーケット(SM)や専門店、コンビニエンスストア等で実際に販売している弁当、惣菜の中からエントリーを募り、食の専門家で構成された審査員によって優れた商品を選出し表彰するプログラム。優れた商品を表彰することで担当者のモチベーションアップとデリカ部門のレベルアップを図ることを目的としている。 前回のお弁当・お惣菜大賞20…

  • 2024.05.23

    ザ・トップマネジメント 西友 大久保恒夫社長

    本州500km圏内集約の一方でM&A積極化で規模拡大図る、目指すのは店とネットを合わせた、「お客さまの満足」という価値を創造する店 ――北海道と九州の店舗事業を譲渡する。背景は。 大久保 まず、西友は「総合量販店」ではもうなくて、食品スーパーになっている点がある。売上高構成比では、アパレルやGM(ゼネラルマーチャンダイズ)は5%以下になっている。完全に食品スーパーになっている。 日本は地域の食文化が非常に発達しているため、その地域、地域のお客さまの食文化、ニーズに対応することが重要だろうと思っている。これが一番大きい。 加えて、食品は単価が200円ぐらいで粗利益率も低い。物流コスト負担…

  • 2024.05.21

    ミニストップがフラッグシップ店をオープン、FFとSM型品揃え強化+OMO実現目指す

    ミニストップは、フラッグシップ店として「ニューコンボストア」を5月20日にグランドオープンした。ミニストップ神田錦町1丁目店を全面改装し、同社が創業以来強みとしてきた「ファストフード(FF)」と「コンビニエンス(CVS)」を融合した「コンボストア」を進化させた。 同社としては、昨今の環境変化や生活者ニーズの多様化に応えるため、2023年度から「Newコンボストアモデル」の確立に向けた商品改革、オペレーション改革を推進すると共に、デジタル事業であるEC(電子商取引)、QC(クイックコマース)や職域事業を育成してきた。 今回の店はそれらを集大成したような店となる。 ファストフードについては、「専門…

  • 2024.05.20

    マルエツ上井草駅前店がオープン、駅近、2層の売場262坪、マルエツ屋号ながら鮮魚、精肉は全てアウト供給

    マルエツは5月17日、東京都杉並区に上井草駅前店をオープンした。同社2024年度新店1号店で、東京都内150店目、杉並区内では4店目、全社では305店目となる。売場面積は2層、262坪で大型店とはいえないが、同社としては小型店フォーマットのマルエツ プチほど小型でもないことから、標準フォーマットの「マルエツ」屋号となっている。杉並区内の他店はすべてマルエツ プチとなっているため、マルエツ屋号としては杉並区内唯一となる。 西武新宿線の上井草駅北口から北側約100mの場所に立地。店舗前には千川通りが東西に走り、西側には都道444号線が南北に走るなど、通りに面した好立地。借地に新たに建てた建物にマル…

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