竹下浩一郎

「リテール・リーダーズ」編集長。1975年長野県上田市出身。中央大学文学部文学科英米文学専攻卒業後、小売業経営専門出版社の商業界に入社。スーパーマーケット経営専門誌『食品商業』編集部、チェーンストア経営専門誌『販売革新』編集部を経て2014年『食品商業』編集長就任。この間、世界最大級の食品見本市SIALパリの新商品国際審査員などを務める。20年5月ロコガイド入社、『リテールガイド』の創刊編集長就任。24年10月、メディアの『リテール・リーダーズ』へのリニューアルに伴い、同編集長就任。一般社団法人日本惣菜協会『中食2030』(ダイヤモンド社)「スーパーマーケットにおける中食の未来」執筆の他、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン講師、スーパーマーケットGood Action Initiatives推薦委員なども務める。ファイナンス修士(専門職)(中央大学)。モットーは「正直であること」。

  • マルエツプチ港南三丁目店が4月18日オープン、既存店から100mの超近距離出店でドミナント強化

    マルエツは4月18日、東京都港区にマルエツ プチ港南三丁目店をオープンした。売場面積約100坪で、年商目標は5.6億円。全社では307店目、東京都では151店目、港区では18店目となる。小型店を中心に東京でのスーパーマーケット(SM)多店化においては、抜きん出た存在となる。 JR品川駅港南口から北東に約900m、徒歩約13分の距離で、駅からはやや離れるものの、周辺には事業所、マンションがある他、店舗直上にも458戸の分譲マンションがある。また、品川駅周辺は「品川駅周辺地区計画」として開発計画が進ちょくしていることから今後もSMの需要が増加するとみられる。 半径300m圏の人口は8851人、世帯…

    2025.04.18

  • カスミ阿見よしわら店が4月11日オープン、6月から併設の子会社ローズコーポレーション工場から中華惣菜を提供予定

    カスミは4月11日、茨城県稲敷郡阿見町にカスミ阿見よしわら店をオープンした。アウトレットモールのあみプレミアム・アウトレットから近い場所への出店で、JR荒川沖駅からあみプレミアム・アウトレットまでバスで約22分、下車徒歩10分、圏央道阿見東I.Cから車で3分といったアクセス環境。 今回のオープンによってカスミの店舗数は、茨城県109店、千葉県40店、埼玉県34店、栃木県7店、群馬県4店、東京都3店、合計197店体制となる。 今回、グループ会社で惣菜、米飯、サラダなどの食品製造工場を運営するローズコーポレーションと協業し、特に弁当や惣菜などの商品を多く取りそろえ、地域住民の買物不便の解消に努める…

    2025.04.11

  • コンビニ3社「今期の戦略」 第2回ファミリーマート

    ここ数年、発信の勢いという観点で、「ファミリーマートはコンビニで随一」と感じる人は多いのではないか。実際、同社ではそれを意図的に仕掛けている。「数多くの施策を打ち、それをあらゆるメディアで伝える」、販促の総合化とでも呼べる作戦である。今期もその方針は変わらない上、さらに進化させるとしている。 ファミリーマートのマーケティングの方針は5つのキーワードを掲げ、それに基づいたキャンペーン、コミュニケーションを実施しながら、店舗への来店を促すというもの。21年度から4年間に渡って実施してきた。 統括するのはP&Gやコンサルティングファーム、日本マクドナルドなどで実績を残してきた足立 光氏だ。足…

    2025.04.07

  • コンビニ3社「今期の戦略」 第1回セブン-イレブン・ジャパン

    コンビニ大手3社が今期の春夏を中心とした商品や取り組み方針の政策を発表した。それぞれ、「商品」、そして「味」が主軸である点は変わらないものの、3者3様の興味深い展開となった。 松竹梅の真ん中である「竹」について、リニューアルを含めて改めて重点を置きつつ、ワクワク感のある商品や出来たての商品も強化するセブン-イレブン(・ジャパン)、新規性のある商品、企画を次々に打ち出し、コンビニの新たな可能性を提示し続けるファミリーマート、そしてプライベートブランド(PB)を分かりやすい形に刷新しつつ、KDDIなどの資産も生かしながらさまざまな形でチャネルとしてのコンビニの可能性を追求するローソン。 個性的な企…

    2025.04.03

  • イオンリテール古澤康之新社長が語る「新しい総合」が意味するもの

    イオンリテールの社長にイオン執行役ベトナム担当兼イオンベトナム取締役社長を務めていた古澤康之氏が3月1日付で就任した。イオン執行役GMS担当も兼務する。直近のイオンベトナムの他、11年ほど前の2014年5月から北京イオン社長も務めるなど国際派であると同時に、18年からまいばすけっと社長を務めるなど、まさに大、小さまざまな店舗を展開する組織を率いた経験を持つ。今回、そよら入曽駅前のグランドオープンに際し、記者会見に臨み、イオンリテールやGMS(総合スーパー)に対する考えなども含め報道陣の質問に答えた。 ①若くて、高成長のベトナムから高齢化、低成長の日本へ 先月まで(社長として)イオンベトナムにい…

    2025.03.24

  • そよら入曽駅前がグランドオープン、駅前の時短需要とゆったりと過ごせる施設の2つの「時間価値」を提供

    イオンリテールは3月21日、埼玉県狭山市にそよら入曽駅前をグランドオープンした。「そよら」は同社がショッピングセンター(SC)フォーマットとして展開する都市型SC。2020年に名称が定められ、今回、全国では15カ所目、埼玉県では23年9月開業のそよら武蔵狭山(狭山市)に次ぐ2カ所目となる。オープン日の3月21日の9時の開店に際しては450人が並ぶなど、地域の期待の高さが伺えた。 そよらは、基本的に近隣型のテナントで構成されるネイバーフッドショッピングセンター(NSC)といえるが、特に人が集まる「コミュニティ」としての機能を重視。具体的には日常生活に必要な10の機能を想定し、直営売場と専門店を各…

    2025.03.24

  • トライアルの西友完全子会社化を考察、店舗ブランドを維持する方針は「SM的?」

    傘下の事業会社を通じて九州を地盤に全国的にディスカウントストア、ディスカウントスーパーマーケットなどを展開するトライアルホールディングスが、投資会社であるKKRとウォルマートから西友の株式を取得し、完全子会社化すると発表した。 3月5日開催のトライアルホールディングスの取締役会で決議された。今年7月1日の実行を予定している。取締役会当日の夕方には東京で両社の幹部が「トライアル・西友共同記者会見」を開いた。 トライアルグループは小売業として店舗展開をしているが、同時にIoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)といったデジタル技術を生かした形で「流通小売業界のデジタルトランスフォーメーション…

    2025.03.18

  • 独自カラーのフォーマットで、一般的なスーパーとすみ分ける 神戸物産 沼田博和社長

    タピオカブームで若年層にまで客層拡大、その後はずっと好調  「業務スーパー」を日本全国に1084店(2024年10月末現在)の他、惣菜店やレストランをフランチャイズチェーン(FC)展開する神戸物産。直近の24年10月期の決算は、売上高が前期比10%増の5078億8300万円、営業利益が同11.8%増の343億5000万円と絶好調だった。同期の売上高営業利益率は前期比0.1%ポイント改善の6.8%。  実際、ここのところ、メディアなどで「業務スーパー」の名前を見る機会は確実に増えているように思える。同社の特徴ある商品開発の考え方、さらにはあえてFC展開による店舗網の拡大にこだわる理由などについて…

    2025.03.17

  • 売場づくり、提案次第で魚は売れる 角上魚類ホールディングス株式会社 栁下浩伸社長

    年商450億円超、増収増益で好調維持  角上魚類は、鮮魚専門店チェーンとしてユニークな存在感を放っている。日本では長らく「魚離れ」が叫ばれ、消費支出も長期的に減少傾向が続いている。他の食材に比べ食べる際に手間がかかることも要因の1つであろう。調達面では世界的なインフレ傾向、円安など逆風が吹くなど、ますます魚を食べるための環境は悪化している。人件費がかかる一方でロスが出やすいなど、販売における難易度が高く、赤字を避けたい企業には売場を縮小するところも多い。  一方で、「実は魚を食べたい」という声が根強いことも指摘される。「不」を取り除けば消費を盛り上げることができる可能性はある。問題は調達と運営…

    2025.03.17

  • ヨークパークがグランドオープン、イトーヨーカドー郡山店跡地をヨークベニマルが再開発し、新たな「総合」を構築

    イトーヨーカドー郡山店跡をヨークベニマルが引き継ぎ、再開発した商業施設「ヨークパーク」が3月14日、グランドオープンした。 建物5階建て、売場が4層という多層階の総合スーパー(GMS)の建物を生かした上で、直営の食品、衣料品に加えて、グループ企業を含むテナントを配置した。外部の力を借りる形でのヨークベニマル流の「総合」店を実現した形だ。1階の食品売場を2月28日に先行オープンし、今回、直営の衣料品を含む2階~4階部分がオープンした。 「グランドコンセプトには、『世代を超えて集うコミュニティの場』を掲げさせていただいた。郡山の中心地として、愛される場所、皆さまが笑顔で集まっていただける場所をぜひ…

    2025.03.14

  • イトーヨーカ堂の新フォーマットが原宿竹下通りにオープン、エンタメ特化型店舗 TOYLO MART原宿店が狙うもの

    イトーヨーカ堂が東京の原宿に新フォーマットをオープンした。3月5日、JR原宿駅から徒歩数分の竹下通り沿いにエンターテインメント(エンタメ)特化型店舗の「TOYLO MART(トイロマート)原宿店」が開業した。 出店場所は人通りの非常に多い竹下通りに面した建物内で、売場面積は約30坪の小型店だ。この場所自体はイトーヨーカ堂が1980年代から借りている物件で、衣料品店の「グッディ原宿店」(以前は「グッディハウス」の店舗名)としてテストマーケティング的な位置づけの店舗として営業を続けてきた。 2020年の新型コロナウイルス対策によって来店客が減り、売上げに大きな影響を受けたこともあって、今回のトイロ…

    2025.03.05

  • ヨークベニマル西ノ内店が食品890坪の「旗艦店」としてオープン、旧イトーヨーカドー郡山店跡再開発の売場を詳細レポート

    ヨークベニマルは、福島県郡山市の商業施設「ヨークパーク」にヨークベニマル西ノ内店を2025年2月期が締まる2月28日にオープンした。スーパーマーケットの食品売場が先行オープンし、衣料売場は3月14日にグランドオープン予定。 同店は多層階の総合スーパー(GMS)の旧イトーヨーカドー郡山店跡を再開発し、商業施設「ヨークパーク」として再オープンするもの。建物はそのまま活用し、内装などは随所で新調している。 郡山市の中心部、うねめ通りと内環状線の交差点付近に位置し、郡山駅からは車で約10分の距離にある。施設前には福島交通のバス停留所「西ノ内二丁目」があり、もともとイトーヨーカドーが出店しただけに交通ア…

    2025.03.03

  • 「100円ショップ」の市場はまだまだ増える 大創産業矢野靖二社長

    100円売価の比率はやや下がったものの80%を維持  日本では、100円(本体価格、以下同)ショップは日常の買物の場としてすっかり定着している。店全体を表す「業態」としてだけでなく、例えば1つのコーナーなどとしても「100円均一」は多くの企業が導入する魅力ある売場になっている。  催事の移動販売からスタートした大創産業は、現在の100円ショップのパイオニアの1社であり、圧倒的な売上高ナンバーワン企業でもある。現在では日本のみならず、世界26の国と地域に店舗網を広げ、「世界中の人々の生活をワンプライスで豊かに変える~感動価格、感動品質~」との社是の下、日本発のグローバル小売業の道を歩む。  今回…

    2025.02.26

  • 無印良品の世界最大店舗がオープン、無印良品イオンモール橿原が3月1日、奈良県橿原市にオープン

    無印良品を展開する良品計画は3月1日、世界最大の大型店となる無印良品イオンモール橿原をオープンする。「自然・循環・文化」をテーマに、「地域の人々のすこやかな集いの場を目指す」コミュニティセンターとして、奈良県を中心に近畿圏全域の生産者や事業者の交流にも貢献することで、商品やサービスの開発、店舗づくりに取り組んでいく。 世界最大となる2484坪の店内では、無印良品の衣、食、住に関する幅広い商品を、暮らしのシーンごとに分けたゾーンで展開。色違い、型違い、サイズ違いの大型商品についても、本体からパーツまで一覧で実物をそろえるとする。 店舗全体を「ひとつのカタログ」のような構成とし、新たな無印良品の商…

    2025.02.25

  • 新フォーマットは追加ではない、企業自体を変えていく マミーマート岩崎裕文社長

    コンベンショナルなSMでは生き残れない  埼玉県を地盤に首都圏に80店のスーパーマーケット(SM)を展開するマミーマートは、減益圧力が高まる中にあって2024年9月期決算でも増収増益を達成。営業収益、経常利益は過去最高と好調を維持している。ドライバーとなっているのが、数年かけて磨き上げてきた「生鮮市場TOP!」と「マミープラス」という2つの新フォーマットだ。  積極的に既存「マミーマート」バナーの店からの転換を進める他、新規出店も開始し、全体に占める比率ももうすぐ半数に届きそうな勢いとなっている。まさに「転換期」にあるともいえる同社の現在と未来について、岩崎裕文(いわさき・ひろふみ)社長に聞く…

    2025.01.21

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