ライフ目黒八雲店が5月29日オープン、目黒区4店目ながら既存店不在の住宅街立地に2層、480坪で出店
2024.06.17
ライフコーポレーションは5月29日、ライフ目黒八雲店をグランドオープンした。東京都目黒区自由が丘の北方面、自由が丘と八雲を分ける目黒通り(都道312号)沿いの目黒区八雲3丁目に立地する。

都心へのアクセスの良さなどから「住みたい街ランキング」などでも常に上位にランクインする自由が丘と接している他、立地する八雲にも住宅が豊富にあることから高い売上げが期待できる。東急東横線・大井町線の自由が丘駅正面口から徒歩約12分に立地。
周囲の1km圏内の年齢別人口構成は40代が17.6%と一番高く、次いで30代が15.9%と、ニューファミリーが多い地域。また、65歳以上の夫婦世帯も多い。
同社としては目黒区4店目となるが、近隣自社店は北西3.2kmに桜新町店(東京・世田谷)、北東3.6kmに下目黒店(東京・目黒)、4.4kmに中目黒店(東京・目黒)、4.5kmに目黒大橋店(東京・目黒)、南東3.7kmに上池台店(東京・大田)、東3.8kmに武蔵小山店(東京・品川)といった形で、至近には自社店はない。ちょうど既存出店エリアの空白地帯を埋めるような形で出店した。
競合店は、同じ目黒通り沿いの西に西友深沢目黒通り店、東にいなげや目黒八雲店が1km圏内の至近に店を構える他、南側の東急東横線自由が丘駅方面にピーコックストア、東急ストア、食品館あおば、また、店舗東側の東急東横線都立大学駅内の東急ストアがある。
また、立地する交差点の対面にはザ・ガーデン自由が丘の自由が丘店があったが、今年2月に閉店している。その意味では、その閉店に伴って分散した需要も見込めるため、ライフコーポレーションにとっては重要な一手となりそうだ。
売場は生鮮食品と加工食品を中心とした地下1階と、惣菜、酒、菓子、医薬品を含む日用品などの1階の2層、約480坪。大型店とは言えないが、衣料品を絞り込み、高いゴンドラを用いながら2万を超えるSKUをそろえた。



商圏内の世帯の所得も高めで、ライフコーポレーションとしては育成してきた「オーガニック・ローカル・ヘルシー・サステナビリティ」をコンセプトとする「ビオラル」ブランドを始め、有機などの付加価値商品の展開を厚めにし、売り込みを図っている。
農産では、既存店でも取り扱う有機野菜や世界の果物について、より前面に出した展開としている。平台にコーナーを設置し、ライフ最大級の大きさとした。有機野菜コーナーでは、既存店同様、「ビオラル下ゆで有機野菜シリーズ」など簡便商品も併せて提案。


また、店内製造の「新鮮サラダ」コーナーでは有機農産物を使用した新商品を追加している。

水産では、ここのところ新店で強化中の対面コーナーをしっかり取り、豊洲市場からの丸物を売り込む他、お客の要望に合わせた調理サービスも提供する。また、土曜日限定で当日水揚げされた新鮮な魚を新幹線で運び、夕方から展開する取り組みも実施。

また、水産部門の寿司である「うを鮨」を展開する他、畜産売場との間の平台では焼き、煮付け、揚げ物など魚惣菜を展開する「さか菜亭」も設置。今回、大ぶりのアジフライをばら売りで販売するなど核商品作りに取り組む。
うを鮨では赤酢使用の寿司飯で作った商品を展開する他、よりたねを楽しんでもらう目的で「シャリハーフ」を導入した。


水産に隣接した畜産では、ベーシックな商品からハレの日に向けた希少な銘柄肉まで、また少量からファミリーパックまで、選択肢を重視した品揃えを心掛ける。牛肉は店内加工、豚鶏などは自社プロセスセンターといった形で加工場所を分けることで、品質と効率のバランスを取っている。

また、畜産では簡便商品として、多様な味付け商品、肉と野菜など素材のアッセンブル商品の他、今回、店内製造の生ハンバーグのラインアップに黒毛和牛を加えた。惣菜では水産の「さか菜亭」と隣接して温惣菜の「肉屋さんの手づくりおかず」を展開する他、冷惣菜として生食のオードブルなど即食の商品を豊富に取りそろえる。






農産、水産、加工食品では、各部門、ミールキット商品も充実。ミールキットは既存店でも展開しているが、農産のオリジナル商品である「八百屋さんのミールキット」コーナーでは、主菜と副菜の2品ができる商品を品揃えしている。



また、今回、レイアウトとして1階の入口付近に設置したインストアベーカリーの「小麦の郷」では、ランチに最適なサンドイッチやカレーパン、おやつの時間には菓子パン、マフィン、夕方には「手のばしピザ」など、時間帯別の品揃えを心掛ける。売場も壁面と平台を活用した形で存在感も大きく、オープン後は売上好調だという。


「小麦の郷」では米粉100%使用の食パンや高付加価値ラインのプライベートブランド「ライフプレミアム」の厳選牛乳を使用したフレンチトーストの他、新商品としてタルティーヌなどを販売

ベーカリー同様、入口付近から売場が始まる惣菜に関しては、400SKUというスーパーマーケットとしてはかなり多い品揃えを実現。


和風だけでなく中華を含むアジア、ヨーロッパ、また、ビオラルの商品まで幅広いジャンルを用意する弁当の他、おにぎり、寿司、煮物、焼き物、揚げ物など定番商品、鉄板で焼いたお好み焼き、焼きそば、ローストビーフを使用した肉寿司、だしの効いた棒いなり寿司などライフ自慢の商品がところ狭しと並ぶ。


店内調理の他、近隣の桜新町店隣接のダークストアからのサテライト供給、さらに自社惣菜工場からのアウトパックを駆使した態勢のたま物といえる。



惣菜に隣接した場所では、店内でチーズを加工する「CHEESE HOUSE」コーナーを設置。全社では17店目、首都圏では11店目ということで、大型とはいえない売場ではあるが、特別な店として「店格」を示す。

酒は1階に惣菜など即食の並びでコーナー化。ワインは約800SKUそろえ、ワインセラーも導入、最高価格では10万円近い商品を置いている



他、全国の銘菓を集めた「諸国銘菓」コーナーを設置し、地元自由が丘発祥の老舗「亀屋万年堂」の和菓子を取り扱う。

また、限られた面積ではあるが、商圏状況なども踏まえ、1階の3分の1ほどのスペースを利用してベビーやペットフード、第2類、第3類の医薬品を含めた生活関連も約7500SKU取り扱う。
ベビーフードではオーガニックや国産原料を使用した商品も品揃えする他、ペットフードではビオラルを中心に、健康に配慮した商品やスイーツも取り扱う。近くに駒沢公園があることからペットがいる家庭が多いとのことで、ペットフード売場は重視している。



ライフ目黒八雲店概要
所在地/東京都目黒区八雲3-12-13
オープン日/2024年5月29日
営業時間/9時30分~22時
建物構造/鉄骨造地上2階、地下1階建て
売場面積/1592㎡
駐車場/49台
売上目標/30億円
店長/塩野宗和
従業員数/78人(社員19人、パートナー59人)
レジ台数/1階…セミセルフレジ1台、フルセルフレジ3台、キャッシュレス4台、ピピットセルフレジ2台
地下1階…セミセルフレジ2台、フルセルフレジ4台、キャッシュレス6台、ピピットセルフレジ2台
商圏/0-0.5km圏6575世帯(1万3321人)、0.5-1km圏1万9045世帯(3万8097人)、0-1km圏2万5620世帯(5万1418人)
取扱商品数(およその数)
農産/610【野菜380、果実200、花30】
水産/380【鮮魚230、塩干150】
畜産/320【精肉200、加工120】
惣菜/400【寿司50、弁当110、フライド110、要冷130】
ベーカリー/80
加工食品/7434【加食4018、菓子1399、酒2017】
日配食品/3115【和日配842、洋日配837、冷食604、アイス146、卵32、パン和洋菓子654】
ビオラル/329【加食222、菓子107】
生活関連/7494【日用雑貨5194、家庭用品2152、文化用品84、ホームファニシング64】
合計/2万162【フーズ1万2668、ノンフーズ7494】