「ライフ朝潮橋駅前店」オープン。駅前300坪タイプながら水産対面や惣菜強化で幅広い需要に応える。

2022.04.21

2021.02.15

ライフコーポレーションは2月10日、大阪市港区にライフ朝潮橋駅前店をオープンした。今回のオープンによって同社の店数は278店(首都圏121店、近畿圏157店)となった。大阪市港区では2店目となる。

大阪メトロ中央線朝潮橋駅7号出口に隣接して立地している。朝潮橋駅周辺は、少人数世帯のシニア層の少人数世帯が多い住宅街。また、都心部への交通アクセスが良い上、店舗西側には公園やスポーツ施設もあり、ミドルファミリー層にも人気のエリア。

そのため、売場面積は約300坪と限られるものの、シニア層からミドルファミリー層の需要に、地域に密着した幅広い品揃えで応える。また、水産・惣菜売場には対面調理場を導入し、活気ある売場で鮮度にこだわった生鮮食品と、味に自信を持った惣菜を提供する。

駅前立地の売場約300坪型ながら、平台で旬を打ち出す農産売場

2010年~15年にかけて500m圏内の人口は7.3%減、世帯数は2.6%減、1㎞圏では人口が6.2%減、世帯数が3.1%減と、商圏内の人口、世帯共に減少傾向ではあるが、それでも500m圏で1万1725人、5807世帯、1㎞圏で3万5344人、1万6849世帯と、商圏の厚みはある。

また、年代別人口構成比では70代以上が500m圏内では19.2%、1㎞圏内では20.3%とトップ。世帯別人口構成比では単身世帯が500m圏内では46.7%、1㎞圏内では43.8%とトップで、いずれも府平均を上回る一方で2人以上世帯は府平均を下回る。

大阪府平均と比較して50代以上が高く、少人数世帯のシニア層とミドルファミリー層が多く居住している地域だ。

「BIO-RAL」など「体に優しい」商品を品揃え

コンパクトながら、水産売場には対面調理場を設置し、活気ある売場づくりとした。プライベートブランド(PB)「ライフプレミアム」のサーモン、ブリ、マグロの他、「贅を極めたお造り」の盛り合わせや個食パックを展開。

大阪市中央卸売市場、徳島近郊漁港直送の旬の生魚を品揃えする対面調理場を導入
刺身では、炙ったとろ入りなど、ライフプレミアムの本マグロを使用した盛り合わせなどを展開

農産売場の「直売広場」では、地元大阪産を取り入れた旬の農産物を品揃えする他、「焼き芋機」を設置し、店内焼き上げの焼き芋を展開。

「直売広場」では、地元大阪産など旬の農産物を展開

畜産売場では、まとめ買いを打ち出し、精肉のボリュームパックを均一価格で提供する。

精肉ではボリュームパックの1000 円均一コーナーを設けるなど、まとめ買いの買い得感を打ち出す

店舗周辺には、子育て世代やシニア層が多いこともあり、素材にこだわった「体に優しい」商品を品揃えする。体に優しい素材・製法でつくるPBの「BIO-RAL(ビオラル)」の無塩せきの皮なしウインナーやハムなどの加工肉を品揃えする他、低糖質コーナーを設置するなど健康な食生活のサポートを心掛ける。また、朝食提案として納豆、ヨーグルトの品揃えを強化する。

PBビオラルの無塩せきシリーズのハム、ウインナー、ベーコンを品揃え

また、管理栄養士監修弁当、「1/2日分の野菜が摂れる」シリーズや雑穀米使用のプレート弁当など、健康に配慮した弁当なども豊富に品揃え。

管理栄養士監修弁当や「1/2日分の野菜が摂れる」シリーズなど健康に配慮した弁当を強化

惣菜は弁当の品揃えの他、小量目対応も強化

特に外出時、帰宅後の夕食や自宅での「プチぜいたく」など、「さまざまな食事シーン」に応えるため、惣菜、ベーカリーに注力。ハーフサイズなど小量目商品も種類豊富に展開するなど、少人数世帯対応の他、「少しずついろいろな商品を」求める需要に応える。

昼食や夕食のピークタイムに合わせて、手作り弁当の品揃えを厚くする。持ち運びにも便利でちょうどいいサイズの「手作りミニ弁当」「大分豊後どり鶏めし丼」なども品揃え。

インストアベーカリーの小麦の郷では、冷蔵サンドイッチコーナーでカツ、卵、野菜など定番のサンドイッチだけでなく、季節のフルーツを用いた、見た目も華やかなフルーツサンドを品揃えする。

「小麦の郷」では野菜を豊富に使ったサンドイッチの他、「あまおういちご」を使用したフルーツサンドを展開

さらに店内でたねを炙る「炙り鮨」や「そのまま食べてもおいしい」ぜいたくな味と食感の「プレミアム生食パン」、具材をたっぷり載せた「窯焼きピザ」などのワンランク上のこだわりメニューも提供。

店内焼き上げの「窯焼きピザ」

時短や簡便商品の対応は惣菜、ベーカリーに限らず各部門で強化し、例えば水産では味付け済みで簡単に調理ができる「西京焼きシリーズ」を展開、農産ではカットサラダコーナーでのサイズ展開を強化、また、加工食品では便利なフリーズドライ食品をコーナー化して集合展開する。

売上高構成比見込みとアイテム数は、農産が13.7%、362アイテム、水産が8.0%、300アイテム、畜産が10.3%、351アイテム、惣菜が10.6%、234アイテム、インストアベーカリーが1.8%、63アイテム、日配が22.9%、1500アイテム、加工食品が28.8%、3700アイテム(うち菓子が4.6%、酒が7.0%で210アイテム)、生活関連が3.9%、650アイテムとなっている。食品で96.1%を占める食品特化型だが、生鮮と惣菜で44.4%と、日配、加工食品もしっかりと売る店になっている。

冷凍食品ではリーチインケースを導入

ライフ朝潮橋駅前店概要

所在地/大阪府大阪市港区夕凪2-18-49

オープン日/2021年2月10日

営業時間/9時30分~24時

建物構造/鉄骨造地上2階建て

駐車場/なし

売場面積/991㎡

店長/坂本安生

従業員数/76人(社員18人、パートナー58人)

年間売上目標/14億円

お役立ち資料データ

  • 2023年 下半期 注目店スタディ

    2023年下半期注目のスーパーマーケット7店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・オーケー/銀座店 ・ヨークベニマル/仙台上杉店 ・ベイシア/Foods Park 津田沼ビート店 ・ヤオコー/松戸上本郷店 ・カスミ/…

  • 2023年 上半期 注目店スタディ

    2023年上半期注目のスーパーマーケット5店舗を独自の視点でピックアップし、企業戦略を踏まえた上で、出店の狙い、経緯、個別の商品政策(マーチャンダイジング)まで注目点を網羅。豊富な写真と共に詳しく解説しています。 注目企業における最新のマーチャンダイジングの取り組みや、厳しい経営環境と向き合うスーパーマーケットのトレンドを知ることができ、企業研究、店舗研究、商品研究などにご活用いただけるほか、店舗を訪問するときの参考資料としてもお勧めです。 <掲載店舗一覧> ・ ヤオコー/トナリエ宇都宮店 ・ サミットストア/川口青木店 ・ 原信/紫竹山店 ・ ライフセントラルスクエア/ららぽーと門真店 ・ …

  • 有力チェーントップ10人が語る「ニューノーマル時代のスーパーマーケット経営論」

    有力スーパーマーケットチェーンの経営者10人にリテール総合研究所所長の竹下がインタビューを実施し、そのエッセンスをまとめています。 インタビューを通じ、日本を代表する有力トップマネジメントのリアルな考えを知ることができ、現在の経営課題の主要テーマを網羅する内容となっています。 変化する経営環境において、各トップマネジメントによる現状整理と方向性を改めて振り返ることは、これからの新しいスーパーマーケットの在り方形を模索する上でも業界にとって大変有用と考えます。 ぜひ、今後のスーパーマーケット業界を考える材料としてご活用ください。 ■掲載インタビュー一覧 ライフコーポレーション 岩崎高治社長 ヨー…