西友和光市駅前店がオープン、居抜き出店による新規出店で売場2層の駅前店、「心地よさ」意識し内装にも工夫
2022.12.16
西友は、埼玉県和光市に12月15日、西友和光市駅前店をオープンした。
東武東上線、東京メトロ有楽町線、副都心線が乗り入れる和光市駅の南口から徒歩約3分に立地する複合ビルの1、2階への出店。
周辺は住宅エリアに隣接し、また、都心へのアクセスも良いことから駅の乗降客も多い。西友としては、ファミリー層だけでなく、駅を利用する幅広い層からの利用が期待できるとする。
特に今回は「心地よさを、お得に」のコンセプトを設定し、「低価格」と「価格以外のニーズ」に合った商品を意識した品揃えを、便利で快適な買物環境の中で提供することを目指すとしている。
オープン記念の楽天ポイント増量キャンペーンの提供を実施したり、商品調達力や商品開発力を生かした「鮮度」や「季節感」を重視した生鮮食品、出来たてを打ち出す惣菜、簡便や健康など付加価値の高い商品、プライベートブランド(PB)の「みなさまのお墨付き」など、楽天との協業やこれまで築いてきた調達や商品開発の成果を集結。
売場は1580㎡(約478坪)で1階に惣菜、洋日配、パン、冷凍食品、加工食品の簡便商品、一部菓子、飲料、酒ななどを配置。2階に生鮮食品と調味料系の加工食品、菓子、日用品といった構成になっている。また、2階にはPBを集積したコーナーも設置している。レジは1階にのみ設置。
駅近ならではの時短での買物を意識したレイアウトということで、惣菜を中心とした簡便商品を買う際に、1階で買物が完結するような形となっている。
また、「心地よさを、お得に」のコンセプトということで、内装は実験的に木目調の壁面と床仕上げ材を多用し、温かみや自然を感じる柔らかな色合いを基調として仕上げた。
入口先頭の惣菜売場では、今回初導入の商品として、こっぺパンにボリューム感のある具材を挟んだ店内製造の惣菜パン「海老カツタルタルこっぺ」や「つぶあん&ホイップこっぺ」など4品目を品揃え。
また、店内の水産の厨房でスライスしたたねを使い、惣菜厨房で製造したマグロや生サーモンの握り寿司を和光市駅前店限定で提供。また、「カラダにやさしいDeli」をテーマにした商品を集積し、「R30品目が摂れるまごわやさしい弁当」などの健康を意識した弁当も品揃えする。
また、簡便ニーズで需要が高まっている冷凍食品は、ごはんおかずセット、水のいらない冷凍麺など若年層、単身世帯のニーズにも合う商品を充実。
アイスでは日本各地のご当地アイスなどもコーナー化して訴求する。
また、冷蔵でもレンジアップ惣菜やつまみなど簡便商品を中心に品揃えを拡充。個食ニーズにお応えしたカップデザートなども取りそろえ、スイーツニーズに応える。
加工食品ではニーズが拡大している簡便食やレンジ即食商品の品揃えを強化。飲料のソフトドリンクでは、オーガニックハーブティー、シリカ水、温泉水、トクホ飲料など、健康を意識した商品を充実させている。
酒ではクラフトビールの品揃えを充実する他、ノンアルコールコーナーを大々的に設置し、ビアテイスト、ワインテイストなどの飲料を豊富に品揃えしている。
全国から商品を集めるカテゴリーを設ける
2階は青果を先頭に、壁面を囲むように畜産、水産と続く。
青果では地場野菜コーナーを設置し、埼玉いるま野産の里芋などを販売。甘さ、みずみずしさを特徴とする「OSMICトマト」、店内植物工場を設置している西友の店舗から出荷された水耕栽培のサラダレタスに加え、新商品のベビーリーフ、ベビーホウレンソウを品揃え。
また、簡便商材として、ご飯に混ぜ込む具材や豚汁・筑前煮の具、ふかしサツマ芋など、国産で味・食感・風味にこだわった水煮商品を訴求する。
その他、即食商品のかぼちゃプリンやマンゴープリンなど青果のスイーツの新商品は、1階の惣菜売場内で販売している。
畜産では、西友オリジナルの「一期牛」などの品揃えをはじめ、簡便商材も多様に品揃え。ロングライフ味付けコーナーを設置し、自社原料を使用した簡便味付け肉「豚丼」「トンテキ」や、具材に自社原料を使った「肉屋の麺ず」と銘打ったレンジ対応商品「だしうどん」「塩レモン焼きそば」も品揃えする。また、西友オリジナルの「ローストビーフスライス」もリニューアルして提供。
水産では、「生アトランティックサーモン刺身用」や「海鮮のっけ盛り」など、鮮度高い商品を品揃え。ロングライフコーナーには缶詰商品、干珍味、惣菜商品などを品揃えし、簡便ニーズに応える。
また、水産として、「あなごの太巻き」「七種の具材の太巻き」「キンパ」などの冷凍巻き寿司を導入、本格的な味を手軽に味わえる商品として提供する。
デイリー食品ではご当地おでんや韓国キムチなどの商材も強化している。
加工食品では、ヘルシー需要も視野に大豆ミートを使用したレンジ調理のおかずやレトルトカレー、低糖質のレトルト商品などを品揃えする他、低糖質パスタ類などを集積。
また、カップ麺でもご当地商品の品揃えを強化した他、ポテトチップスでも「土佐の塩ポテトチップス」など全国からインパクトのあるポテトチップスを厳選して取りそろえる。
また、「北海道バタークッキー」など土産品として販売されているチョコレート、クッキーを集積展開するなど、全国の菓子を充実させ、さらにコーナー展開。
海外の菓子も充実させ、ベルギーやスイスのチョコレートなどヨーロッパの菓子を中心に展開する。また、素材にこだわった体にやさしい菓子や、低糖質、低カロリー菓子も品揃えする。
その他、和光市駅前店では生搾りオレンジジュース、冷凍麺や鍋セットなどを販売する自動販売機を設置。果汁100%の生搾りオレンジジュースを提供する「生絞りオレンジジュース」を1階に、全国の有名ラーメンの味を冷凍でお届けする「ヌードルツアーズ」、有名店さながらの味を家で楽しめる冷凍鍋セットの自販機「鍋スル」を2階に設置している。
オレンジジュースはすでに約10店、鍋は1店の既存店にも導入するなど、自動販売機の導入はじわじわ進んでいる。
また、OMO(Online Merges with Offline)リテイラーとして、店舗でもネットでも快適に買物できるような環境作りを目指す方針の下、1月12日から「楽天西友ネットスーパー」を開始、店舗の24時間営業と共に高まる利便性ニーズに応える態勢を整備する。
楽天との協業も次第に深まりを見せているようで、何らかの形で楽天ポイントを利用するお客について、IDでのセグメントごとの購買行動が分かるため、楽天が持つ分析のためのAI(人工知能)ツールなども活用しながらマーケティングに生かせているという。
楽天のIDは1億以上発行されているため、IDを持つ人が西友を利用すればデータが集まる形になっている。クレジットカードや電子マネー、コード決済など何らかの楽天がらみの決済手段を使うお客の比率は約60%に上るといい、店舗ごとの利用客のデータが分かるため、徐々に活用も進んできているようだ。
また、楽天と協業を始めたことで、客層の若返りも図られたという。
今期は和光市駅前店まで3店の出店となったが、来期は春に福岡に「サニー」での出店が決まっている他、新規出店も続けていく。
西友和光市駅前店概要
所在地/埼玉県和光市本町6-5
営業時間/24時間営業
売場面積/1578㎡
駐車、駐輪台数/駐車場64台、駐輪場163台
店長名/小野寺克哲