ヤオコー加須店がオープン、埼玉県加須市初出店、イトーヨーカドー跡地のNSC核店、米飯強化で新商品も投入

2023.01.19

ヤオコーは1月17日、埼玉県加須市に加須店をオープンした。埼玉県98店、全社では181店態勢となる。既存店の久喜菖蒲店(埼玉県久喜市)から北に直線距離で約6km、羽生店(埼玉県羽生市)から南東に同約6kmというちょうど中間地点のような場所に出店。加須市には初出店となり、ドミナントを固める出店となる。

イトーヨーカドー加須店の跡地に建て替えの形で出店。ダイソー、そめやクリーニング、ウエルシア、パシオス(2月オープン予定)などとネイバーフッドショッピングセンターを形成する。

東武伊勢崎線加須駅から北西約 800m、徒歩では約16分に位置。西側には県道38号線、東側には県道152号線が通るなど、車での来店がしやすい立地。東北自動車道加須インターチェンジからは約12分。

もともとイトーヨーカドーがあった立地だけにアクセス面の良さの他、お客の動線としてもある程度定着しているとみられるため、当初から集客が期待できそうだ。

店舗周辺は、戸建てと個人商店に囲まれた住宅地で、1km圏の足元商圏は70歳以上のシニアの割合が高く、次いで60代となっている。広域になるに従って30代~40代のヤング層が増える傾向にあり、ヤオコーとしては強化中のヤングファミリーの広域からの集客を狙いつつ、足元のシニアにも対応する方針。

世帯数は2km圏内には単身、次いで2人世帯が多く、2km~5km 圏内には3、4人の核家族の割合が高くなる傾向にある。そのため、ターゲットは30歳~49歳の3、4人家族世帯、次いでシニアの2人家族となる。

ランチ需要に向けて米飯を強化、新商品も登場

加須店の「ストアコンセプト」は「『美味しさ』と『楽しさ』で毎日行きたくなるお店」。広域集客狙いとはいえ、足元商圏からの繰り返し来店重視の姿勢が表れている。

青果では、野菜は平日と週末で量目に変化を付けながら、季節ごとの産地リレーでトマトを中心に旬をアピールする他、西洋野菜を取り入れるなど広域からのヤングファミリーの集客も意識した商品構成とした。

また、入口脇で展開する地元野菜・果物のコーナーは生産者の登録数がかなり多く、さらに果物の展開も多めになっているという。

また、定番の果物では葉付きのデコポンなどめずらしい商品も差し込む他、アソートギフト、カットフルーツを充実させ、贈答用にも利用できる売場を提案。

花は、洋花を中心にマンスリーフラワーやミニブーケ、季節の鉢物などを生活シーンに彩りを添える商品として提案。色別の陳列で、種類の豊富さをアピールする。

鮮魚では季節ごとに変化のある近海魚売場をメインとし、旬や鮮度感を打ち出す。マグロのコーナーを壁面で展開する他、ヤングファミリー層に向けてサーモンの品揃えを強化した。お客のニーズに合わせ、時間帯別の提案も強化する。

精肉では、イベリコ豚をしゃぶしゃぶや和牛と合わせた盛り合わせを名物商品として強化。生食ではローストビーフをランチやおかず、酒のつまみとして提案。野菜も一緒に摂れるメニューも提案する。

また、冷凍のひき肉などこれまで平ケースで展開してきた商品をリーチインケースで展開している。

デリカでは、惣菜はライブ感ある鉄板焼きを設置して出来たての商品をアピールする他、ランチ需要に合わせ弁当を中心に米飯の品揃えを強化。季節の炊込みご飯弁当やカツ重は夕方まで出来たての商品の販売を目指す。

炊き込みご飯重カレイ粕漬焼

カツ丼は今回、リニューアルを実施。「カツ重」として加須店から先行販売する形とした。本体価格498円。リニューアルに際しては肉の食感や玉ネギのカットサイズ、米にこだわった。カツは揚げ時間でやわらかさを調整したり、米も丼ものに合う硬めのものとするなどしたという。

強化中の米飯の新商品「彩り十菜のたわら箱」。唐揚げの「幸唐(さちから)」と卵焼き、ナスの揚げびたし、煮物、大根おろし、漬物のおかずに俵むすびを3個盛り合わせたもので、加須店からスタート

夕方や週末にはおかず、つまみを中心に家族でシェアできる大型サイズの商品も展開。

寿司は、SUSHI BOWLを中心に、人気のポキ丼、つまみを豊富に品揃え。「握りといえばヤオコー」と想起され、支持されることを目指し、本マグロをはじめ、その時季にしか味わえない旬の魚を使った握り寿司を展開する意向で、さらに出来たての商品の提供に努める。

「寿司屋のおつまみ」コーナーでは、「寿司屋の茶わん蒸し」(右端の常温売場)が登場
5つの味のまぐろ尽くし!

インストアベーカリーは、人気の具たっぷりシリーズのフランスパンをメインにディナーパンを強化。また、ハッピーピザや定番の手伸ばしピザを時間帯ごと、カットサイズについても選べる売場を提案。

冷蔵ケースを使ったスイーツも強化し、個食サイズから大勢で食べられるアソート商品まで品揃え。新商品として自社製の寄せプリンを導入。デリカ・生鮮センターで製造し、店にはキットで納品。店では寄せた形でパックをして完成させるという形を試験的に導入した。

また、生チョコタルトも先行販売。全店展開は2月から予定されている。

グロッサリーでは、和日配は小麦の一大産地、加須市の「ソウルフード」であるうどんを強化。加須うどんなど特に「生うどん」を冷蔵ケースで大きくコーナー化。また、いぶりがっこの売場も強化した。

洋日配は、ヤングファミリー層に支持が高い豆乳など植物性ミルクのコーナーを最大パターンで展開。飲む用途の他、料理用としても提案する。品揃えではプライベートブランド(PB)の新商品としてアーモンドミルクをオリジナルと砂糖不使用の2種類を先行販売している。

PBのアーモンドミルクは最下段で量販を仕掛ける

ドライ食品では、香りや味を引き立てるスパイスを生鮮食品と連携した形で、食材との組み合わせ方なども含め提案。クッキングサポートコーナーでのメニュー提案と併せ、提案を強化している。他、ドライ食品ではスナック菓子、住居用品ではペットフードを強化。

酒はヤオコー直輸入ワインを低価格から中高価格帯まで、生活シーンに合わせて選べるような形で展開。また、洋酒では大容量を強化した。

設備面では、コロナ前の規模よりはコンパクトになっているが、イートインコーナーを設置している。

売場面積は約600坪で、初年度売上げは19億円を予定する。同じく初年度の売上高構成比計画は生鮮食品35%、デリカ18%、グロッサリー47%。SKU数は生鮮が1190、デリカ310、グロッサリー1万3000。

ネットスーパーも7月から開始予定になっている。3km圏内を対象に1日2便の対応を予定している。

ヤオコー加須店概要

所在地/埼玉県加須市大門町20-58

オープン日/2023年1月17日

営業時間/9時~21時45分

駐車台数/319台(駐輪場200台)

敷地面積/1万7424㎡(5270坪、SC全体)

延べ床面積/3793㎡(1147坪、SC全体)

2834㎡(857坪、ヤオコー床面積)

店舗面積/1973㎡(597坪、ヤオコー売場面積)

店長/佐野昌弘

従業員/正社員16人、パートナー・ヘルパー・アルバイト100人(延べ人数)

年間売上げ/初年度19億円(予定)

商圏人口/1km圏内1万人(5000世帯)、3km圏内4万3000人(1万9000世帯)

お役立ち資料データ

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