マルエツ プチ上池袋二丁目店がオープン、サテライト供給活用し、オールアウトでも惣菜、寿司、ピザ、ベーカリーまで品揃え充実

2023.01.27

マルエツは1月26日、都市型小型店舗のフォーマット「マルエツ プチ」の上池袋二丁目店をオープンした。同店のオープンで東京都149店、全社304店態勢となる。

東武東上線北池袋駅から南に約660m、徒歩約9分、JR、私鉄、東京メトロ池袋駅から北東に約840m、徒歩約11分のマンション1階への出店。店舗前を明治通りが通り、南西側に春日通りが北西に、西側には首都高速5号池袋線が南北に走る。

マンションの1階。駐車場、駐輪場はなく、足元商圏からの集客がメインとなる

周辺は低・中層マンション、戸建てなどが立ち並ぶ住宅地で、300m圏の地形はほぼ平坦となっている。300m圏の人口は7005人、世帯数は4774世帯、世帯伸長率は99.9%(2021年対比22年)と微減、世帯当たり平均人員1.47人といった状況だ。

世帯人員比率は豊島区全体と比較して、単身世帯が68.7%と5.4ポイント高く、2人以上世帯が31.2%と5.4ポイント低い。年齢別人口構成比は豊島区全体と比較して、15歳~44歳が51.4%と4.2ポイント高く、45歳以上が39.9%と3.2ポイント低い。

90坪弱に生鮮、惣菜、ベーカリーをフル展開

売場面積90坪弱の小型店ではあるが、生鮮食品や惣菜の品揃えは充実している。「鮮度」「商品との出会い」「ストレスゼロ」「繋がり」の4つの価値を提供すると共にお客に末永く利用してもらえる店を目指す。

部門別SKU数と売上高構成比計画は、ミート(精肉)が120、11.5%、プロデュース(青果)が226、18.0%、フィッシュ(鮮魚)が116、4.5%、日配が1000、23.4%、加工食品・一般食品(酒、たばこ含む)が2466、26.3%(うち酒、たばこは6.7%)、惣菜が186、13.0%、ベーカリーが20、0.8%、生活雑貨が600、2.5%。店計で4734SKUを品揃えする。

青果では、使い切れる適量目商品をはじめ、トマト、バナナや即食、簡便商品のカットサラダ、カット野菜を多数品揃え。マルエツ プチフォーマットながら季節の花束も販売する。

精肉では、オリジナルの「優夢牛」「桜もち豚」「みちのく森林鶏」を小量目から品揃え。鮮魚では、刺身やお造り、生食商品を寿司売場で集合展開する。

周辺に若年層、さらに単身者が多いことから、鮮魚の冷蔵の商品と「鮮魚鮨」を合わせて4尺に絞っている他、冷凍を充実、売上高構成比計画も4.5%ということで、精肉に注力。

惣菜では、握りや巻き物など鮮魚鮨の他、専用窯を使用し、高温でふっくら焼き上げた「窯焼ピッツァ」をはじめ、天ぷら、フライや中華メニュー、厚切りのサケを使用した弁当などを販売する。

ベーカリーではホテルブレッドなどの食事用パンや昼食にも最適なバーカー各種、菓子パンなどを品揃え。

都市部の小型店のため、店内加工は青果の作業台での簡単な作業のみで、生鮮、惣菜は全てアウトパックでの供給。精肉と鮮魚はプロセスセンターの商品を活用。

惣菜については、米飯と温惣菜がマルエツ プチ東池袋五丁目店(東京・豊島)、ピザが同東池袋駅前(同)、寿司が浮間舟渡店(東京・板橋)、ベーカリーが東和店(東京・足立)といった形で、4店からのサテライト供給となっている。生鮮、惣菜は1日2回納品となっている。

オリジナリティ性が高く、かつ店内加工の商品と同等のものがアウトパックで供給できることは強みとなる。

また、生鮮食品では冷凍の品揃えを強化。青果では国産の冷凍野菜、冷凍果実、精肉では馬刺しなどの冷凍肉を販売。また、エンドウ豆のタンパク質を主原料とした「ビヨンド・ビーフ」も品揃えする。鮮魚では、うなぎや魚卵をはじめ冷凍干物やレンジ対応商品などの冷凍加工魚を販売。

日配食品では、低糖質パンや植物性ミルクなど、健康志向に対応した商品を品揃え。冷凍食品では、ヤンニョムチキンなどの韓国食材やスイーツ、自由が丘の工房で素材の良さを引き出したアイスクリーム「HiO ICE CREAM」を取りそろえる。一般食品では若年層に人気のグミを多数品揃え。また、米、無菌米飯コーナーを強化し小量目商品を品揃えする。

健康を意識したコーナーとして、おいしく食べながら体に必要な栄養素を摂ったり余分に摂りがちなものを減らしたりすることを提案する「もっとからだにイイコト!」をアイコンとして売場に掲げる。また、食物アレルギー対応商品もPOPで分かりやすく案内する。

また、オリジナル商品の「maruetsu365」として食品から日用品まで各売場で展開。こだわりの品質の商品は「黒」、価格を打ち出す商品は「緑」のPOPを目印としている。

エンドの横では積極的に関連販売を仕掛ける。POPは書体などにこだわるなど、強化中

レジでは、お客が自身のスマートフォンで商品登録を行い、レジに並ばずスピーディに買物ができる決済サービス「Scan & Go」に加え、フルセルフレジを導入するなど、多様な決済手段を用意。レジ待ち時間の解消につなげる。小型店にとってはレジスペースの節約にもなる。

Scan & Goの利用率は全店平均が約2%、利用率1位店舗が約7%といった中、上池袋二丁目店の目標は5%としている。

売場では随所でScan & Goの使用を促している

サービス面では、ネットスーパーのオンラインデリバリーを実施する他、取扱商品の中から約1100品目について、「Uber Eats」での注文に対応。注文後、平均30分程度での配送となる。Uber Eatsは2月6日のサービス開始を予定している。

マルエツプチ上池袋二丁目店概要

所在地/東京都豊島区上池袋2-15-17

オープン日/2023年1月26日

営業時間/9時~22時

建物構造/鉄筋コンクリート造14階建て(マルエツは1階)

売場面積/294㎡ (89坪)

店長/喜多川健太

従業員数/16人(8時間換算)

年間売上高目標/4.2億円

お役立ち資料データ

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