西友が千歳烏山店と高田馬場店をオープン、時短での買物を意識した品揃えとレイアウトに

2024.01.19

2024.01.11

西友は1月18日に西友千歳烏山店(東京都・世田谷)、1月25日に西友高田馬場店(東京・新宿)をオープンする。

千歳烏山店
高田馬場店

西友千歳烏山店は2022年1月、西友高田馬場店は21年11月に閉店していたが立て替え再オープンする形となる。

今回「単身世帯」「20 代~30 代」が多いという地域特性を踏まえ、時短で買い物ができるよう意識した品揃え、レイアウトにした。

店舗1階には惣菜や飲料、冷凍食品などすぐに食べられる商品を中心に、2階は生鮮品や調味料、日用品などを中心に品揃えし、毎日の暮らしのニーズに対応する。

入口から入った1階の売場先頭には惣菜の平台を配置
店頭の平台では米飯、特に売れ筋の「だし香るロースカツ重」を訴求
冷凍食品はリーチインケースで販売。売場も強化中だ
ペットボトル飲料は特に大容量の商品は常温で販売している

また、お客にスムーズに会計してもらえるよう、セルフレジの「スグレジ」も用意している。両店舗ともに最寄り駅から徒歩4分以内の好立地で、「単身世帯」「20代~30代」が多く、今後人口の増加が見込まれるエリアだ。

フルセルフレジのスグレジはオープン後、18台態勢にする計画。その他、セミセルフ1台を用意するが、ほとんどがフルセルフとなる

店内は、快適で心地よい買い物空間を提供できるよう、内装は木目調の壁面を使用し、温かみや自然を感じられる柔らかな色合いを基調に仕上げている。

また、建物正面はガラス張りで、店内に自然光が取り込まれ、開放感があり気持ちよく買い物ができる。

両店舗では商圏特性を踏まえ、簡便性や利便性を重視した売場づくりをすると共に、バイヤーが旬に合わせて味にこだわりを持って選び抜いた「食の幸」シリーズや、出来たて惣菜など付加価値の高い商品、プライベートブランド「みなさまのお墨付き」など「良いものが安い」と感じてもらえる品揃えでお客を迎える。

今回、西友千歳烏山店と西友高田馬場店のオープンを以て、西友、サニー全体で 324店舗となる。

【品揃えの特徴】

生鮮

2023 年 4 月に本格開始した「食の幸」シリーズに注力している。「食の幸」とは、バイヤーが、味(おいしさ)にこだわって、選定し、仕入れた生鮮食品で、生産者、産地、品種、銘柄、生産、肥育、製造方法などをもとに選定している。こだわりの味と品質を求めやすい価格で提供し、「この商品がおいしいから、西友、サニーのお店に行こう」と、お客に思ってもらえるような価値ある品揃えを目指している。

・青果
青果の「食の幸」ブラントは、産地指定・生産者指定・品種指定・生育方法にこだわり味が良い旬の商品を選定している。お客においしい旬食材を味わってもらいたいという思いから、時期に合わせて商品を入れ替えていく。

旬のイチゴは酸味が少なく甘さが際立つ品種の「とちあいか」を栃木県の西友指定生産者から調達。同じくサツマ芋は収穫後に低温貯蔵して甘味を引き出し、なめらかな舌触りの「紅天使」を打ち出す。焼き芋や蒸し芋調理に向く商品だという。

また簡便商材として、国産原料にこだわった「下ゆで野菜シリーズ」(筑前煮具材水煮・豚汁具材水煮・カレーシチュー具材水煮)を品揃えし、時短調理ニーズに応える。

畜産
畜産の「食の幸」ブランドは、西友指定の一貫した品質管理がされた産地・工場で生産・製造された原料であることを基準に選定している。代表的なものが「豪州産味わい葡萄牛」と「鹿児島県産さつま豊味豚」だ。

葡萄牛は肉味に定評のあるアンガス種に限定し、飼料にブドウの絞り粕を配合することで、味わい深く柔らかな肉質が特徴だ。豊味豚は肉の繊維が細かく脂がさっぱりとした口当たりが特徴の品種(バークシャー種)を掛け合わせ、豚の健康と美味しさを追求し、与える飼料にもこだわって育てた。

また、手間抜き時短アイテムとして、フライパンで焼くだけでメインの一品になる、衣つきの「チキンカツレツ」「ポークカツレツ」も用意している。

・水産
水産の「食の幸」ブランドは、生産者が分かり、品質に関してバイヤーが自信をもって販売できる商品を選定している。

また、近年の冷凍食品の需要の高まりに応えて、ムール貝などの箱型冷凍商品を品揃えしている。

簡便商材の「魚惣菜」や「骨取り魚」、単身者向けに刺身少量盛り合わせの品揃えもしている。

水産売場はかなり多段ケース主体でかなりコンパクト。ただし、バックヤードを持ち、店内での商品化を行う

■惣菜

惣菜でも、産地指定・生産者指定・品種指定・生育方法のこだわりがある原材料を、西友独自の味付け・製造方法などで開発した「食の幸」ブランドを展開している。

「旨だれ仕込みの鶏もも唐揚」は自社ブレンドの抽出だし、種子島産のサトウキビを原料にした粗糖を使用したオリジナルしょうゆ、こだわり調味料赤酒など原料と製法にこだわった。

「食の幸」はもともと生鮮食品のブランドだが、それを素材として加工品にすることで、マーチャンダイジングの横展開を図っている

「野菜の旨味が深いポテトサラダ」は北海道産男爵芋を使用し、自社の惣菜製造工場でじゃがいもを蒸すところからこだわった、西友オリジナルのポテトサラダだ。

■グロサリー

・冷凍食品
全国の地方名産商品を地方名産グルメとして売場展開をする。北海道産豚ロース肉を使用し、甘いたれがご飯によく合う「豚丼」や、ジューシーな味わいが特徴で数々のナンバーワンを獲得してきた「浜松餃子」、本場長崎の味を鍋一つで簡単に調理できる「長崎ちゃんぽん」などをそろえた。

・加工食品
商圏特性のニーズを踏まえ、レンジ調理の簡便食やインスタント麺などを強化している。また、栽培方法・安全管理にもこだわって仕入れた、市場流通量が少ない希少品種「食の幸 宮城県産ササニシキ(JA いしのまき)」を「食の幸」ブランドで展開。

・菓子
チョコレート売場では、1924 年から続くトルコ最古のチョコレートブランド Elit(エリット)社から直輸入したチョコレートなど、各国からの輸入商品を豊富に品揃えした。

・酒
飲みやすさ、価格の安さが人気の酎ハイ類を充実させた。カロリーを気にする層に向けた無糖酎ハイも豊富に取り揃えている。

プライベートブランド「みなさまのお墨付き」

「みなさまのお墨付き」は消費者テストで 80%以上の評価を獲得したものだけを商品化するというユニークなブランドだ。「良いのに、安い」を目指すブランドとして 12 年のデビュー以来、定番品の品揃えに始まり、現在はこだわりや付加価値を高めた商品開発に取り組んでいる。

最近では、プラントベースビスケットや、各地域ならではの原材料を使い、まるで旅をするように魅力的な名産品を味わってもらいたいという思いを込めた「Go Local」シリーズのお菓子を発売した。

また、簡便ニーズに応える冷凍食品の開発を強化しており、直近では冷凍野菜シリーズから「きざみたまねぎ」「ささがきごぼう」を発売、今後は、冷凍中華料理などのラインナップを拡充していく。23年12 月時点で約 1000 品目を販売している。

なお、生鮮の「食の幸」も強化中で、こちらは23年11月時点で95品目まで拡大。将来的には生鮮食品の売上げに占める比率を20~25%程度にまで高めたい意向だ。

【楽天ポイントプログラム】

オープンを記念して、両店舗とも期間限定で楽天ポイントの増量キャンペーンを実施する。西友ではチラシを削減し、販促も含め、楽天ポイントを軸にしたものに次第に移行しつつある。

楽天ポイントを軸に、ロイヤルカスタマーを育成していきたいという。

■千歳烏山店
期間/1月18日~28日
内容/楽天ポイントカードを提示(1倍)+楽天カードか楽天ペイ決済(2倍)+増量キャンペーン(4倍)で最大7倍
楽天ポイントカードを提示(1倍)+楽天 Edy 決済(1倍)+増量キャンペーン(4倍)で最大6倍
1月20日と27日は倍率アップ(1回の会計で2500円以上(税抜き)の買物が対象)
楽天西友アプリ提示(10 倍)+楽天カードか楽天ペイ決済(4倍)で最大14倍

■高田馬場店
期間/1月25日~2月4日
内容/楽天ポイントカードを提示(1倍)+楽天カードか楽天ペイ決済(2倍)+増量キャンペーン(4倍)で最大7倍
楽天ポイントカードを提示(1倍)+楽天 Edy 決済(1倍)+増量キャンペーン(4倍)で最大6倍
1月27日と2月3日は倍率アップ(1回の会計で2500円以上(税抜き)の買物が対象)
楽天西友アプリ提示(10 倍)+楽天カードか楽天ペイ決済(4倍)で最大14倍

千歳烏山店・高田馬場店の店舗概要

■千歳烏山店
所在地/東京都世田谷区南烏山6-4-22
売場面積/880㎡
駐輪台数/79台
営業時間/24時間営業
アクセス/京王線千歳烏山駅から徒歩約3分

■高田馬場店
住 所/東京都新宿区高田馬場3-3-8
売場面積/880㎡
駐輪台数/26台
営業時間/24時間営業
アクセス/山手線高田馬場駅から徒歩4分

お役立ち資料データ

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