ライフソコラ所沢店がオープン、ライフ所沢市初進出、久々の大型店で最新MDを展開
2024.05.13
ライフコーポレーションは4月25日、ライフソコラ所沢店をグランドオープンした。同日オープンする近隣型商業施設「SOCOLA所沢」に核店として出店。今回の出店で首都圏で141店体制となり、全社では309店体制となる。
埼玉県には2018年6月、埼玉県蕨市に蕨駅前店をオープンしてからおよそ6年ぶりの出店となった。この間、同社がいかに東京都内への出店を強化していたかが分かる。
売場面積は約680坪と、昨今、小型店の出店が中心となっていた中では久しぶりの大型店となる。昨年6月にオープンした1800㎡の梅島店(東京・足立)の後に出店した4店はいずれも300坪タイプ、もしくはそれ以下の規模だった。
周辺は新規住宅の開発が進んでいるエリアで、直近5年間の世帯増加率は約120%、今後もマンション等の建設が予定されるなど、人口増加が見込まれる地域となっている。隣接した地域には戸建てが100戸超、マンションが約400戸建築中。これらの住宅は26年に完成予定となっている。
年齢別人口構成では40代が15.9%と一番高く、次いで30代が14.9%とファミリー層が多い地域となっている。また、シニア層も多いことから、基本的には全方位の品揃えで臨んでいる。
最寄りの鉄道駅は西武新宿線、西武池袋線の所沢駅で、東口から徒歩約11分と比較的距離があり、周辺住民以外の駅利用者の利用はあまり見込めない。周辺住民の徒歩、自転車来店以外は車による来店となるだろう。
近隣には自社店はなく、最も近い新座店(埼玉県新座市)からも7km離れている。その意味では知名度のないエリアでの存在感の発揮が求められている。
鉄道駅から近いということで、競合もそれなりに多く、西方面では所沢駅併設の西友所沢駅前店、駅中のザ・ガーデン自由が丘グランエミオ所沢店、駅反対側の西武所沢S.C.の地下食品売場、南方面ではさえき秋津食品がそれぞれ約800mの距離にある他、駅反対側にはなるが、約1.2kmの距離にオーケー所沢店、さらに2km圏まで広げるとヤオコーやマルエツ、いなげやも入ってくる。
さらに今年の秋には、駅反対側の西武の先にサミットストアが入る大型商業施設が開業を予定するなど、競合の激化が想定される。
そのため、ライフコーポレーションとしては足元の500m圏内をしっかりと押さえながら、土日に遠方からの車での来店客をいかに取っていくかがこの店の戦い方になる。
2年目の売上目標が30億円とハイレベルだが、ゴールデンウィークを挟んだオープン2週間の数値では目標に向けて計画を上回る売上げで推移するなど好発進を果たした。
今回の出店に当たっては、埼玉ならではの商品を用意した他、既存店で積極的な導入が進む「オーガニック・ローカル・ヘルシー・サステナビリティ」をコンセプトとしたBIO-RAL(ビオラル)商品、生鮮食品を中心としたさまざまなコーナーなど同社の最新のマーチャンダイジング(MD)をゆったりと展開。
所沢近郊銘産コーナーでは、地元の商品として、深井醤油、狭山茶、地元の製麺所のうどん、入間カレーなど、所沢周辺の商品をコーナー化。
和日配では、飯能市の発酵テーマパーク「OH!!!」でしか購入できないキムチ各種も展開する。
惣菜売場では、「ところざわ醤油焼きそば」と「所沢焼き団子」を商品化。「所沢産のしょうゆ、所沢産の麺、所沢産の野菜1品以上」を使用することが条件になっている「ところざわ醤油焼きそば」を店内の鉄板で焼き上げて提供。
農産売場でも地元野菜コーナーを設け、所沢や川越など周辺の地元野菜を並べた「埼玉育ち」コーナーとして展開。所沢の農家を中心に、農家が直接店舗に納品する形で展開する。
簡便対応の商品としては冷凍食品を強化。ライフで最大となる「冷凍食品コーナー」を展開し、1000種類以上を品揃え。
ここのところの新店では定番となった「餃子食べ比べ」「専門店の味」「食物アレルギー配慮食品」「ワンプレート」などの他、ファミリーレストラン、世界のグルメ、ハンバーグ&コロッケなど、既存店で導入しているコーナーは全て導入。
これまでも展開してきた「北海道味巡り」に加え、今回新たに「九州味巡り」を設けるなど、人気の高い商品を集めた各コーナーを徹底強化している。
さらに昨年オープンの川崎塚越店(川崎市幸区)で導入したインストアベーカリー「小麦の郷」の冷凍商品や、新たな商品として「成城石井」の商品も展開する。
畜産売場では、生食コーナーについて、通常店舗の約2倍の品揃えとなる約30アイテムの展開としている他、「揚げるだけ」「焼くだけ」の商品を集めた「タイパ!GOODコーナー」を設置。衣付けした状態の豚カツや生ハンバーグなど、下ごしらえ済みの商品を集積している。あまに豚やあまに牛など畜産で強化している素材を用いた簡便商品も展開する。
また、生鮮の各売場ではミールキット商品を充実させた。材料と調味料をセットにしたミールキットを多数展開。農産売場で展開する「八百屋さんのミールキット」コーナーでは、主食、主菜の2品ができるオリジナル商品なども品揃えする。
その他、「オーガニック・ローカル・ヘルシー・サステナビリティ」のコンセプトに沿った商品を集めた「ビオラルコーナー」はライフ最大級の売場を構築。オープンのタイミングでは、「国産米の米油で作った黒糖かりんとう」「国産米の米油で作ったきなこかりんとう」「北の大地のかぼちゃプリン」が新発売となった。
農産売場にも「有機野菜」コーナーを展開し、有機野菜の他、料理に使用しやすく便利な「BIO-RAL下ゆで有機野菜シリーズ」など、約60種類を品揃えするなど強化している。
水産売場には、鮮魚対面コーナーを設け、鮮魚を対面で販売し、加工の要望にも応える。ライフでは、この鮮魚対面コーナーを競合店と差別化するための戦略的な売場と位置づけ、300坪以下の小型店であっても3尺ほどのスペースで設けるなど、設置にこだわっている。今回は売場が広い分、鮮魚対面コーナーも大々的な展開となった。
さらに毎週土曜日限定で当日水揚げされた新鮮鮮魚を新幹線で運び、夕方から展開するなど、商圏が広がる鮮魚強化の方針が伝わってくる。
鮮魚寿司の「うを鮨」コーナーは平ケースの先頭部分で展開。水産部門ならではの生のたねに加え、赤酢の寿司飯を使用したこだわりの商品を展開する。
水産売場の壁面平ケースの最後には酒のつまみを想定した「おさかな小鉢」コーナーを設置。魚といっしょに海そうも取れる商品として小鉢商品を開発し、コーナー展開している。その他、ニューファミリー層や若年世帯に向けて骨をあらかじめ取ってある商品を集めた「骨取り魚」コーナーも展開。
惣菜売場は、製造過程が見えるようなライブキッチン方式としている。視覚、聴覚、嗅覚に訴える形でシズル感を演出。
また、こだわりのコーナーとして、「玉子焼き」コーナーの他、鶏惣菜では畜産で取り扱う「純和赤鶏」を使用した商品を集積したコーナーを設けている。
インストアベーカリーの「小麦の郷」では、プライベートブランド商品「ライフプレミアム」の「サロベツ厳選牛乳」を使用したフレンチトーストなども展開。
一部既存店でも導入している店内で作るピーナッツバターのコーナーでは、オープンを記念して期間限定で「ピスタチオバター」も販売する。
菓子売場は、最大級の展開。「昭和レトロ」のイメージとした駄菓子コーナーを「北秋津商店」として最大級の展開としている他、菓子の箱を使用した「楽しく工作コーナー」も設置した。
生活関連では、ニーズの高いベビー関連とペットフードを強化。地域最大級の品揃えを目指した。
コスメコーナーでは、アジアンコスメも品揃えしている。
ライフソコラ所沢店概要
所在地/埼玉県所沢市北秋津592
オープン日/2024年4月25日
営業時間/9時~21時30分
駐車台数/311台(SOCOLA所沢駐車場1、2階共有)
建物構造/鉄骨造地上2階建て
売場面積/2240㎡
売上高目標/30億円
店長/清水康夫
従業員数/81人(社員18人、パートナー63人)
レジ台数/セミセルフレジ3台、フルセルフレジ5台、キャッシュレス8台、ピピットセルフレジ5台
商圏/0-0.5km圏4714世帯(9226人)、0.5-1km圏1万2525世帯(2万5879人)、0-1km圏1万7239世帯(3万5105人)
部門別商品数(およその数)
農産/680【野菜500、果実150、花30】
水産/470【鮮魚320、塩干150】
畜産/630【精肉410、加工220】
惣菜/427【寿司55、弁当115、フライド128、要冷129】
ベーカリー/80
加工食品/7956【加食4741、菓子1671、酒1544】
日配食品/3957【和日配824、洋日配1182、冷食1050、アイス180、卵40、パン和洋菓子681】
ビオラル/1622【加食1254、菓子368】
生活関連/6466【日用雑貨4056、家庭用品2265、文化用品65、ホームファニシング80】
合計/2万2288【フーズ1万5822、ノンフーズ6466】