値上対策

  • 2022.08.12

    特別寄稿 秋以降の原料高騰、コスト高対策 鮮魚編 「質の商売」へのシフト、商品設計、販売方法の見直し

    ただでさえ相場高の上に、ロシアによるウクライナ侵攻など相場高となる要素がさらに加わり、主力商品はかつて経験したことがない程の相場高となり売上げが作りにくくなっている。 実際に6月は気温の高さもあり、スーパーマーケットの水産部門は前年実績93%台となった企業が多かったように思う。 7月はうなぎかば焼きの好調に助けられ、前年比96~97%程度まで回復。ある面、これだけの軒並みの相場高において善戦と言っても良い状況だが、問題はこれからだろう。 秋口からの生サンマ、生秋サケなど秋の旬魚の漁獲不漁、不順が予測される他、全面的な相場高の中で値入確保がますます厳しくなり、恒常的に利益率が低下する恐れがある。…

  • 2022.08.10

    特別寄稿 秋以降の原料高騰、コスト高対策 精肉編 原料高騰は産地変更で対応、付加価値への転換を

    新型コロナウイルスに始まった工場や港湾労働者などの人手不足、輸送コンテナ不足など物流の乱れ。ロシアによるウクライナ侵攻での穀物相場高騰、エネルギー価格の上昇、急激な円安など、外部環境が著しく変化している。 特に、今年に入ってからのロシアによるウクライナ侵攻は、家畜の穀物や燃料費に直接影響しており、秋以降さらに食肉の相場が上昇するのは、すでに肌に少しずつ感じていると思う。 さらに、輸入肉などは他国の方が高く購入するため、日本が買い負けをしている現実も見逃せない状況である。豪州産のショートプレートなどについて、韓国に買い負ける話は以前から耳にしていると思うが、最近では、豚肉がフィリピンに買い負ける…

  • 2022.08.03

    特別寄稿 秋以降の原料高騰、コスト高対策 青果編 ①販売規格、②調達、販売方法、③付加価値の3本柱

    もともと相場商品である青果物は、昨今の世界的インフレの影響を受けているのかいないのか。いま1つ分かり難い部分もある。 しかし、肥料など農業資材や包装資材、輸送コストの値上がりの影響に加え、昨今の異常気象による入荷量減少により、足元の相場はジリジリと上がっているのが現実だ。 そこで今回は、青果物をとりまく原料高騰とコスト高要因を分析しつつ、それに対する販売現場の対策について考えることにする。 そもそも青果物はどれくらい値上がりしているのか? 前述の通り相場商品である青果物は、生産量と需要のバランスを取りつつ、常に価格が変動している。ところが、今年に入ってからは前述の理由から、確実に値上がり傾向が…