b8ta Japanが3号店「b8ta Tokyo – Shibuya」をオープン、「食」強化でリアルの体験を生かす

2022.04.12

2021.11.17

b8ta Japan(ベータ・ジャパン)は11月15日、ベータの日本3号店となるb8ta Tokyo – Shibuyaをオープンした。

ベータ渋谷の店内。RaaSは商品を展示し、タブレットなどで情報提供することで体験を促す

2015年に米国サンフランシスコ近郊のパロアルトに「Retail as a Service」(RaaS、サービスとしての小売り)と呼ばれる体験型ストアをオープンしたベータは、現在、米国に9店を展開する他、アラブ首長国連邦、サウジアラビアに各1店展開。日本には昨年8月に有楽町、新宿の2店を同時オープンし、今回の渋谷は3号店となる。

ベータは「リテールを通じて人々に“新たな発見”をもたらす(Retail Designed for Discovery.)」をミッションに掲げ、実店舗を設けながら出品者の商品を展示、販売。訪れたお客はそれらを体験しながら商品について認知し、場合によっては購買もできるという仕組みだ。

「実店舗への出品をまるでオンライン広告を掲載するのと同じくらい手軽なものにし、消費者に世界中のイノベーティブな製品を発見、体験、購入できる場を提供」(同社)することを目指す。大きな特徴は「販売を主目的としない」(北川卓司・ベータ・ジャパンCEO)こと。あくまで体験をベースとしている点が特徴で、機能としては広告をリアルの体験にまで拡大したような形となる。

ベータでは、出品者から商品を送ってもらい店内で展示。商品の脇にはタブレット、もしくはQRコードがあり、お客はそこから商品の情報を得る他、ベータの従業員(同社ではテスターと呼ぶ)による商品説明なども実施。

ベータ側は接客対応、在庫管理、イベントなど販売代行を行う。出品者は月額の出品料をベータ側に支払う方式だが、ベータの特徴として、実際のお客の属性や行動についてのデータを提供することが挙げられる。

加えて店内に設置したAI(人工知能)カメラなどから年齢層、性別の他、「商品の前を通過した」、あるいは「5秒以上立ち止まった」といった行動データなど定量データ、テスターが会話で得たフィードバックの定性データを出品者に提供。

「新たなマーケティングのプラットフォームとして活用いただけると思っている。有楽町、新宿、渋谷と、国内、都内でも有数の人が集まる場所。ハイトラフィックの場所に店を設けることで、さまざまな層の皆さまに訴求できるタッチポイントをつくることができる」と北川CEO。

米国発のラーメンの自販機が初登場

3号店は渋谷駅から徒歩約1分の好立地にオープン。コンセプトは「より進化した体験型ストアを見据えた実証実験店舗b8ta1.5」。ビジネスモデルであるRaaSをさらに進化させたとしている。

渋谷では、共有部分を含め73.48坪の店舗に41ブランドを展開する。

大きな特徴は、「五感に訴えかける体験をということで」(北川CEO)、カフェスペースを設けている他、食品を12ブランド展開している他、日本初進出となる米国発の食事の自動販売機「Yo-Kai Express」といった「食」のカテゴリーを拡充している点。

食品は「試飲・試食」が重要となる点で、「リアル店舗」である意義が大きくなる。今回、後述するオリジナルアプリでアンケートに答えることで、試飲・試食ができる仕組みとしている。

商品の区画は、60cm×40cmを基本としている。既存店舗では取扱が少なかった食品カテゴリーを充実させ、 試飲や試食など五感に訴える体験を充実させた。東京ヴィーガン餃子(REPUBLI9)といったトレンドを反映している商品もみられる
サッポロ SORACHI1984(サッポロビール)、THE DRAFTERS(ドラフターズ)(アサヒビール)、saketakuライト(日本酒応援団)など、アルコール飲料なども出品。こちらは試飲ではなく、サンプルを配布

ただし、21年中は混雑が予想されることから、試飲・試食の来店ごとの数を「1来店、1商品」などに制限することなどを検討している。

カフェスペースでは、専属契約したロースターによるb8taオリジナルのコーヒーを提供。オーダーセミオートのエスプレッソマシンを使用し、バリスタがいれたコーヒーを飲みながら、店内でゆっくり過ごすことができるようにしている。

オープン時は、アプリのダウンロードでコーヒー1杯を88円(総額)で提供するキャンペーンを実施。

カフェスペースは店の奥に設置。さまざまな照明のカラーを選べる遠藤照明の無線調光システムSyncaを導入。時間帯や試飲・試食ブランドのイベントに合わせて、それぞれのシーンにあった照明の採用が可能になった

さらに、店内での体験をより充実させることを目指し、b8ta Tokyo – Shibuya限定のオリジナルアプリを開発。今回、出品された商品を紹介するQRコードを設置しているが、これをこのアプリで読み取ることで、店内での商品やサービスの体験や発見がより手軽にできる他、帰宅後も店内で体験した商品情報を閲覧することが可能となった。

アプリではQRコードを読み取った商品の情報を記録するだけでなく、実際に体験した商品に関するアンケートに回答する機能も付加。お客がアンケートに協力するとスタンプが貯まり、そのスタンプは店内で利用可能なクーポンなどに交換することができる。

アンケート内容は出品企業によるカスタマイズが可能なため、より充実したフィードバックの提供が可能としている。

店前の人流データも計測し、マーケティングに生かす

渋谷では店内のスペースの使い方をより柔軟に変えられるように可動式の什器を導入している他、什器を使用しないときには壁面に収納できるようにした。その機能を活用し、今回、国内のb8taでは初めて、かつ最大の商品となる日産自動車のクロスオーバーEV「日産ARIYA」を展示している。

今回、イベントスペース活用として日産自動車の「日産ARIYA」を展示。店内でのよりダイナミックな展開を可能としている

また、今回は、デンソーウェーブと共同で「店前」の半径15mの範囲での人流データを基にしたマーケティング実証実験も開始している。

同社の持つ人流データ計測技術を用いたもので、カメラ画像を使用せずに、個人情報を特定しない形で広い範囲の人流を計測することが可能となるため、公共性の高い場所であってもプライバシーを侵害せずにマーケティングデータを収集することができるという。

店前半径約15mの人の流れも含めて継続的に測定することで、時間帯に応じた来店者の傾向変化など幅広いデータを測定し、b8ta店舗における人流計測システムとしての本格活用に向けた実証実験とする。

実証実験を通じて店舗内外における人流データの有用性を確認し、幅広いデータ活用シーンを生み出してくことで店舗マーケティングの高度化に貢献していきたいとしている。実証実験はオープンの11月15日から1年間実施予定となっている。

「屋外広告と同じように、店舗のメディア化」(北川CEO)を目指す。

b8ta Tokyo – Shibuya外観。今回は店前の人流データも計測
自宅で植物の水耕栽培ができるIoT(モノのインターネット)デバイスのēdn SmallGarden(X-HEMISTRY)。iPhoneと連動し、水やりの時期を知らせたりする。自動照明で適切な光合成も提供できるなどテクノロジーを生かしている。店頭販売はせず、あくまで展示に徹する

b8ta Tokyo – Shibuya概要

所在地/東京都渋谷区渋谷1-14-11小林ビル1階

オープン日/2021年11月15日

営業時間/11時~19時30分

店舗面積/73.48坪(共有部含む)

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