ウイングアーク1stと大興電子通信が小売業DX実現に向けた取り組みのご紹介

2023.03.07

[PR]大興電子通信株式会社

近年、国内の小売業では、キャッシュレス決済への対応、EC(電子商取引)展開など、デジタルを導入する企業が増えました。社会の変化に対応するため、小売業もさらなるデジタル化、効率化を実現するDX(デジタルトランスフォーメーション)を意識せざるを得なくなっています。

今回、協業して小売業のDX支援をしている2社に、「小売業DX実現に向けた取り組み」をテーマにお話を聞きました。(聞き手/リテールガイド編集長・竹下浩一郎)

(右)ウイングアーク1st 大澤亜美氏
(左)ウイングアーク1st 奥村啓一郎氏
(中央)大興電子通信 志村良太氏

――まずは、ウイングアーク1st(ウイングアーク)と大興電子通信(DAiKO)の関係について教えてください。

大澤 ウイングアークはDAiKOとパートナー契約を結んでいます。今年で16年目になります。DAiKOには小売業を中心に、「Dr.Sum」「MotionBoard」を長年一緒に提案していただいています。
400社を超えるパートナーのうち、提案実績、構築ノウハウが豊富で、100社以上の導入実績があります。BI(ビジネスインテリジェンス)の導入実績が多数ありますが、Dr.Sumを中心に、DAiKOのSEによる提案、構築、保守を実施していただいており、一番ノウハウが豊富なパートナーのうちの1社です。

志村 近年、企業の採用実績も好調で、引き続きパートナーシップを深めていきたいです。ウェビナー開催の他、営業/SE向けの情報共有会、社内向けキャンペーンの共同企画など、さまざまな取り組みを一緒にしています。
また、DAiKOの製品とウイングアークの製品を連携した、顧客企業を支援する各種施策にも取り組んでいます。
流通業向けですと「RetailFocus」×「MotionBoard/Dr.Sum」を連携した拡販施策を実施しています。
DAiKOが提案・導入実績が多い小売業に向け、「店舗DX」をテーマにウェビナーも開催しました。
また、今回、RetailFocusのデータを利用したMotionBoardの画面テンプレートも作成しました。「店舗DX」を実践したい企業様が短期で実践できるようにテンプレートの公開/提供を行います。

全体イメージ

専門知識がなくても、誰でも分析ができる

――「Dr.Sum」「MotionBoard」はどのようなものでしょうか。

大澤 「Dr.Sum」「MotionBoard」は、ウイングアークのBIツールです。

BIツールは外資系のものが多くなっていて、国産のメーカーはあまりありません。利点は顧客対応の早さ、日本語対応がすぐにできるということです。

Dr.Sumは、20年以上の実績がある製品で、国内導入実績はナンバーワンとなっています。流通、製造業界が圧倒的に多いです。データ集計に特化した特許取得のデータベースで、POSなどの大量データもストレスなく高速集計可能です。

主な特徴としては、データ活用に必要な機能を網羅するデータ分析基盤として、データウェアハウス(DWH)構築に初めて取り組まれる方から、多機能、高機能を求められる熟練の方まで満足できる「分析用データベースエンジン」を搭載しています。

MotionBoardは、企業のデータ活用に必要な機能をまとめたBIツールです。属人化しやすい集計、分析業務を専門知識がなくても誰もが気軽に行えます。また、各種システムと組み合わせて、データの蓄積、集計、分析までワンストップで実施できます。

小売業界へは昔から多くのお客さまにご導入いただいていますが、最近は「店舗DX」をテーマにさらに提案やコンテンツ強化を行っています。

――それでは、「RetailFocus」は。

志村 「RetailFocus」は、専門店の課題を解決するトータルソリューションの総称、ブランドです。主なシステムは、POSシステムの「RetailFocus-L」と、MDシステム「RetailFocus-Navi」の2つです。

RetailFocus-Lは、「顧客と店舗をつなぐOne to Oneマーケティング」を目指して、専門店の小売業に必要な機能をパッケージ化したPOSシステムです。柔軟なカスタマイズが可能で、アパレル専門店の他、物販専門店(雑貨店、スポーツ用品店など)に多く導入されています。

RetailFocus-Lはリリースして10年以上、今では全国で約3000台が稼働し、オプションでセルフPOSにも提供します。時代/ニーズ、顧客企業の要望に応えて、進化していくPOSパッケージです。

一方、RetailFocus-Naviは、専門店のマーチャンダイジング戦略を支援するシステムです。

(年間)52週の予算(仕入れ/売上げ/在庫)に基づいた実行計画(発注計画/仕入計画/ラインアップ計画/店頭陳列などのフェース計画)が作成でき、担当レベルの個別管理から、全社での共有、運用体制の実現が可能です。

このシステムで在庫コントロールや利益シミュレーション、各分析まででき、的確かつ効率的な売上げ、在庫コントロールと、売場づくりを支援します。

大澤 例えば、RetailFocusから取得したデータをDr.Sumに溜めて集計し、MotionBoardで可視化し活用に向けられるといったこともあります。MotionBoardはデータをグラフィック表示することができるため、30種類以上のチャートと10種類以上の地図を使った分析ができます。

今後の方向性として、ただの可視化ツールというより、業務アプリの形態にしていきたい思いがあります。他のBIツールとは違い、見るだけではなく、入力業務や、IoT(モノのインターネット)のデータのリアルタイム反映など、多機能で企業の要望を叶えやすいツールにしていきたいと思います。

――「店舗DX」をテーマにした小売業界へのさらなる提案、コンテンツ強化の中身はどのようなものでしょうか。

大澤 小売りの知見があるメンバーがいるため、小売業、特に現場が欲しいと思う機能、画面のシナリオ、デモ画面といったコンテンツを拡充、強化しています。

昔のような基幹システムのリプレース案件に代わって、店舗データを活用、連携したり、ビジネス判断に活用したりすることが最近のトレンドになっており、この辺りにかなり注力しています。

ウイングアークには営業やSEの他、小売業勤務経験のある部隊がいまして、細かい提案ができます。最近は、ウイングアークのノウハウとDAiKOのノウハウを組み合わせて、BIテンプレートのような、顧客がより求めるものを展開する施策に、特に取り組んでいます。

一方、特にRetailFocusのデータ収集は、ノウハウのあるDAiKOから、お客さまに提案いただいています。
ただ、可視化の要件はウイングアークの得意領域ですので、MotionBoard、Dr.Sumをご提案しています。

奥村 以前は店舗の従業員向けのダッシュボードはなかったので、そちらを基軸にしたコンテンツを作成しました。また、最近の小売りのトレンドに合わせた情報もホームページに掲載しています。小売店舗の活用事例も公開中です。

小売業のDX推進には3つのステップがある

――ウイングアークとDAiKOによる小売業DXはどのようなものでしょうか。

志村 DX推進には、3つのステップがあります。①デジタイゼーション(見える化)、②デジタライゼーション(付加価値の創造)、③デジタルトランスフォーメーション(イノベーション)の3つです。

第1ステップのデジタイゼーション(見える化)は、DXの実現には必要不可欠です。アナログデータのデジタル化が急務であり、われわれ2社のソリューションの連携、取り組みでご支援できます。

具体的には、①は、RetailFocusで管理する売上明細、店舗マスタ、商品マスタ、顧客マスタといったさまざまなデータをウイングアークのソリューションと連携、集計させることによって購買行動の変化を「見える化」します。

➁の付加価値創造とは、可視化データを有効活用し、時代/ニーズに沿ったお店づくりを柔軟に行うこと。③は、システムの連携、活用による価値提供と、実行体制を確立するイノベーションの実現であると考えています。

ウイングアークのソリューションとの連携でデータを集計することで、結果をダッシュボードで表示できるようになり、購買行動の変化が分かるようになります。
購買情報や顧客情報といった経営判断の材料となる有効なデータとなり、マーケティング戦略の立案にも役立ちます。

――①のデータの可視化とその活用は具体的にどのように行われるのでしょうか。

奥村 まずは、お店、またはECをご利用いただいているお客さまを理解します。

MotionBoard小売業向け画面テンプレート①(ロイヤルユーザー分析)

どれぐらいの頻度でご利用いただいているのか、どのぐらい購入いただいているのかなど、お客さまを「R」「F」「M」の3つの指標でグループ化し、傾向を理解します。それによって、それぞれのグループに応じたきめ細かい対応が可能となり、お客さまの満足度の向上へとつなげられます。 次に買っていただいている商品からお客さまと商品の特性を理解します。

MotionBoard小売業向け画面テンプレート②(商品属性分析)

重点的に管理すべき部門や商品の把握、最小単位での購買状況の確認ができ、そこからどういったお客さまがその商品を購買しているか知ることができます。 自社のお客さまに合わせた商品の仕入れや訴求の仕方にも応用することも可能です。
上記2点で得た情報を活用し、One to Oneのコミュニケーションのために参考します。

MotionBoard小売業向け画面テンプレート③(個店別分析)

そして、お客さま、お買い上げいただいている商品の情報を1つにまとめ店舗の分析に生かします。
「自分の店舗にはどのようなお客さまにたくさん来ていただいているのか」、また、「どうような商品が好まれているのか」を簡単に把握することができ、日々の運営に役立てることができます。

可視化、分析によって指標(KPI)が固まり始めたらそれをダッシュボードへ反映させ、店舗の店長、従業員が朝礼時にそれを見ることで日々のアクションへとつなげていくという流れになります。

――DXというと、どうしてもいきなり③から始めようとしてしまいがちです。やはり①からステップを踏むことが重要ですね。

大澤 当然、われわれとしては、どのステップからでも対応できます。ただ、まずは①から着実に、お客さまの横を伴走していきたい思いを持っています。

いきなり③のDXをテーマとするセミナー、ホームページは多いので、③に取り組みたいといった構想をお持ちの企業が多いかもしれません。ただし、それは先進的な大手企業によるトップダウンでの取り組みなど、非常にレアケースと思われます。

多くの企業では、まずは①の「見える化」を定着させて、➁、③に進んでいった方が良いと思います。①のレベルから支援させていただき、DXを成し遂げたいという意欲をお持ちでいらっしゃる企業であれば、しっかりと③まで進んでいただけると思います。

現場である店舗に焦点を当てたDX

――小売業で重要であるのは「現場」です。今回、特に現場の店舗におけるDXに焦点を当てられています。

志村 「付加価値の創造」を通じたイノベーションでDXを実現し
「マーケティング戦略の第一歩」としてのデータ活用をご支援させていただきます。

例えば、購買履歴や、各地域のターゲット層の把握といったきめ細かいデータを分析することによって、時代やニーズ、土地柄などに柔軟に対応できるお店づくり、リピート客、ファンづくりをしていくことが目指す方向性です。
一方で、マーケティングにおける最大の課題と思われることは、「データ分析を専門としていない担当者が運用している」ことで、実際、そのような企業が多いのが実態です。
その点、われわれは非専門家でもデータ分析が実施できる手法を持っていることが強みです。

奥村 「非専門家でもできるデータ分析」という点で、ウイングアークが考えるMotionBoard/Dr.Sumを活用したデータ分析は、RetailFoucusで管理されているデータを集計した際、チャートやグラフなどを使うことで、基本的に「パッ」と見てシンプルに分かりやすくなるようにしていることが特徴です。

一目でシンプルに分かり、「分析をしている」という感じではなく、色やアイコンで数字の進ちょくが分かるため、興味を持ってもらい、そのまま要因分析に導くようなダッシュボードの表示、可視化がポイントです。

そして、数字に基づいて、何が問題なのかを可視化し、本社と現場/店舗が同じデータを使い、共通言語化して、PDCAを回せる環境構築を支援いたします。
データの専門家ではない店舗の従業員がストレスなく使えて、「気づいたらデータ活用ができている」といった状態になることが「店舗DX」と考えています。

――データの取得から、最前線の店舗の打ち手のところまで支援できるということですね。最後に小売業の皆さまにメッセージを。

志村 われわれは店舗DXの実現に向け、RetailFocusでトータルなソリューションを長年提供し、評価いただいています。MotionBoardやDr.Sumとの連携、活用によってさらにいままでは見えてこなかった部分が可視化できるようになると考えます。

昨今はECもあり、RetailFocusにもEC連携機能があります。しかし、リアル店舗でしか体験できないものは多く、リアル店舗ありきでの魅力あるお店づくり、ファン獲得、拡大のご支援ができればと思っています。

奥村 システム導入の大変さ、定着までの道のりも非常に厳しいものですので、システム活用を支えるサポート体制まで、 ごいっしょに伴走できればと思います。

店舗の魅力を上げるのは、そこで働く従業員です。従業員がストレスなく使える道具を用意し、本社と現場/店舗が同じデータを使い、同じ共通言語としてコミュニケーションを取れるところまで持っていく。そして、数字に基づいて可視化、PDCAを回せる環境の構築を支援いたします。

志村 働き手不足は深刻な課題です。また、小売業の永遠の課題かもしれませんが、採用難、離職率の高さ、業務の属人化など問題は山積しています。 われわれは、いかに「もっと簡単に「もっと分かりやすいデータ活用を実現するか」に取り組んでいます。少子化と働き方の多様化を受け、効率化、多様な人材に対応できる分かりやすさ、あとは時間、スピードを提供すべきだろうと思います。

――誰でも仕事を始めたときから活用できる、という点は働き手の確保という意味でも大きな要素になりそうですね。

両社 ウイングアークと大興電子通信は、有効なデータの取得、誰でもデータ活用を可能とする、流通小売業DXの実現に向け、ご支援させていただきます。

また、現在MotioBoardのデモサンプルのトライアルを受け付けております。ご希望の方は下記「お問い合わせ先」までご連絡ください。お待ちしております。

◆ソリューション紹介ページはこちら
・RetailFocus-L
https://www.daikodenshi.jp/solution/retailfocus/retailfocus-l/?utm_source=retailguide&utm_medium=social&utm_campaign=retailguide_retailfocusL_230306

・RetailFocus-Navi
https://www.daikodenshi.jp/solution/retailfocus/retailfocus-navi/?utm_source=retailguide&utm_medium=social&utm_campaign=retailguide_retailforcusnavi_230306

・Dr.Sum
https://www.wingarc.com/product/dr_sum/

・MotionBoard
https://www.wingarc.com/product/motionboard/

◆お問い合わせ先
大興電子通信株式会社
流通ビジネス本部第一営業部営業二課
Mail:retail-share@daikodenshi.co.jp

お役立ち資料データ

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