イオンタウン豊中庄内が12月2日グランドオープン、ダイエーのイオンフードスタイル核店の都市型NSC

2022.11.10

イオンタウンは12月2日、大阪府豊中市庄内にイオンタウン豊中庄内をグランドオープンする。阪急宝塚本線大阪梅田駅から約10分の庄内駅から徒歩圏にある他、国道176号線と府道三国塚口線に隣接することから公共交通機関や車でのアクセスも良好。2020年まで阪急バスの本社だった場所への出店となった。

今回のオープンで、イオンタウンとしては153ショッピングセンター(SC)体制となる。

大阪都市圏へのベッドタウンとして人口が密集するエリアでもあり、さらに駅前の商店街などは徒歩、自転車客で賑わう活気ある場所となっているという。

車5分圏内の基礎商圏の世帯数は約3万2000世帯、人口は約6万人。周辺は30代、50代の構成比が、全国平均、市平均と比べ高く、昔ながらの集合住宅の多い街並みとなっている。

平日8500人、日・休日1万2000人で年間350万人の集客を目指す。

商圏特性から都市型の近隣型、ネイバーフッドショッピングセンター(NSC)として、「コモディティ」と「食・サービス」のワンストップSCとして、スーパーマーケット(SM)やドラッグストアなど近隣商圏がターゲットとなる業態、市内初出店の飲食店、サービスなど16の専門店が出店する。

「週に何度も足を運んでいただけるSCを目指す」(加藤久誠・イオンタウン社長)

核店はダイエーのSMイオンフードスタイル豊中庄内店。「おいしさ」「食の楽しさ」「ヘルス&ウエルネス」をキーワードに、多様な「食」スタイルに合わせた品揃えを充実させる。また、最新のデジタル設備により快適、便利、楽しい買物ができる店づくりの実現を目指す。

売場、商品はイメージ、以下同

売場面積は約546坪で、30代~40代のファミリー世帯をターゲットに地域一番店となることを狙う。

例えば、水産では生本マグロを使用した人気の握り寿司など「魚屋の寿司」を約25SKU展開。一部の寿司はたねを従来の1.3倍となる15gにするなど価値を高める。

また、島根県の漁港で水揚げされる生魚を「島根のお魚市」として対面で販売。加工や調理方法の相談も受け付ける。

また、コロナ禍でニーズが高まった「焼肉」「冷凍食品」「宅飲み」「ヘルス&ウエルネス」の商品やサービスを強化。

ダイエーのオリジナル国産黒毛和牛「さつま姫牛」を中心とした「焼肉セット」を展開する他、ホルモンやカルビをいつでも楽しめる「焼肉冷凍素材」を品揃え。

また、「簡便」「時短」ニーズを受け、野菜、果物、精肉、魚介類などの「冷凍素材」や「冷凍惣菜」、外食の味を手軽に楽しみたいニーズに「アジアングルメ」や地元の有名店など、さまざまな冷凍食品を品揃え。冷凍食品は地域最大級となる約940品目をそろえる。

また、健康やサスティナビリティへの意識の高まりから注目が集まるオーガニック野菜を充実させる他、オーガニックやヴィーガン、産地などこだわりのワインを種類豊富に品揃えし、併せて宅飲みが充実するナチュラルチーズやナッツ、珍味なども品揃え。

加工食品でも「オーガニック」「グルテンフリー」やカロリーや塩分に配慮した商品をコーナー展開。

インストアベーカリーでは手延ばしのブラン入りの生地にこだわりの具材とソースをのせた、もっちり食感の「ピッツァ・マルゲリータ」や「こく旨チーズピッツァ」、人気の4種が楽しめる厚手生地の「クォーターピッツァ」など、好みに合わせて選べる焼きたてピッツァを展開。月間4800枚の販売を目指す。

また、北海道産小麦「ゆめちから」を配合したもっちもち食感のオリジナル食パン「白金(プラチナ)」や小麦の風味豊かに店内で焼き上げた、香ばしい香りのパンを季節に応じた品揃えで展開。

キッチンサポートコーナー「dai-docoro」では、旬の食材を使用した簡単でおいしいレシピやワインと合う食べ方の提案などの食に関する情報を発信。

「売場、商品にフォーカスし、売場の編集、くくりを再度、いまのトレンド、伸長カテゴリーでくくり直し、塊として売場訴求する。また、強い商品を開発、展開していきたい。新店が今後のダイエーの試金石となる。この新店をフックにして成功モデルを作り上げて次につなげていきたい」(西峠泰男・ダイエー社長)

買物環境面では、デジタル技術の導入で買物しやすい便利な売場の実現を目指す。従来は紙を使用していた値札に電子棚札を採用し、環境負荷の削減につながる他、ワイン売場の二次元コードによる商品情報の発信などによって価値を感じられる買物環境を提供する。

また、携帯端末で商品をスキャンしながら買物し、専用レジで決済する「レジゴー」を導入。精算時間を短縮できる他、買物かごの金額や商品リストを確認しながら快適に買物ができるとしている。さらに、レジ処理速度が有人レジの約1.6倍となるセミセルフレジも設置している。

また、店舗の状況を遠隔地からでもリアルタイムで確認可能なクラウドカメラを設置し、防犯や売場指導に活用する。

販促面では、イオンのトータルアプリ「iAEON」を使った企画を用意。アプリをダウンロードし、ダイエー店舗をお気に入り店舗に登録すると期間限定の割引クーポンやダイエー

店舗で買うと得になるプログラムなど買物が楽しくなる企画だとしている。

また、価格政策では、節約志向を受け、「安い値!」との打ち出しで、200~300品目を1カ月間の長期で特売する。

その他、物販、サービス専門店ではドラッグストアのウエルシア薬局、眼鏡専門店のメガネスーパー、総合ペットショップのひごペットフレンドリー、写真スタジオのスタジオアリス、ヘアカット専門店のQBハウス、携帯修理のケアモバイル、買取専門店のおたからや」の他、クリニックの「はるのひ内科」、歯科の「すこやか歯科」が出店する。はるのひ内科は23年4月1日、「すこやか歯科」は23年春に開院予定。

近隣型SCとして飲食店を重視

6店が出店する飲食店は大阪の「粉もん文化」を楽しめる専門店、府内で人気のラーメン店、ひとり焼肉店、回転寿司やファーストフード店など、家族と、友人と、あるいは1人、また、店内でもテイクアウトでも、さまざまな場面で気軽に利用できる、「個性豊かな“食”体験」を提供する。飲食店はSCの専門店構成の3割を占める主力分野。

1972年に阪急豊中駅前で誕生した「粉もん屋 とん平」は商業施設初出店。大阪府内と北海道に8店展開するとん平焼き、お好み焼きなどの鉄板焼き店で、100%国産小麦、こだわりのお好みソースを使用した、「外はパリッと中はふっくら」と焼き上げたお好み焼きを提供する。

また、2019年度西日本ラーメン百名店に選ばれ、大阪府内約2000件あるラーメン店の中でもトップ30に入る人気店「山系無双 烈火」の姉妹店「山形ラーメン八八(ハチヤ)」も商業施設初出店。

山形の県民食「ひっぱりうどん」をアレンジした混ぜそばや、大阪の牛スジ文化を取り入れたラーメンなど、山形で人生とラーメンを教わった店主が故郷の大阪でスープ、麺にこだわったラーメンを展開する。

また、ダイリキは精肉の小売店とひとり焼肉レストランを併設して出店。肉を「買う」楽しみと「食べる」楽しみの両方を創業の地、豊中市庄内で提供する。

バーガーキングはイートインスタイルで、税込み110円メニューを主軸に「おいしさ・楽しさ・スピード」を追求し続ける廻らない回転寿司の魚べいも、それぞれ豊中市内に初出店。他、ハンバーグのびっくりドンキーも出店する。

イオンタウン豊中庄内概要

所在地/大阪府豊中市庄内西町5-1-22

グランドオープン日/2022年12月2日

営業時間/専門店10時~21時(店舗により一部異なる)

イオンフードスタイル、ウエルシア薬局/9時~23時

構造/鉄骨造2階建て

敷地面積/8761㎡

延べ床面積/9753㎡

総賃貸面積/5794㎡

駐車台数/189台

店舗数/16店舗

従業員数/約500人

基本商圏/車5分圏内、世帯数約3万2000世帯、人口約6万人

お役立ち資料データ

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