イオンモール仙台雨宮(仮称)が建築着工、2025年秋オープン予定、旧東北大学・雨宮キャンパス跡地に

2024.03.21

イオンモールは、宮城県仙台市の旧東北大学・雨宮キャンパス跡地で計画中のショッピングモール「(仮称)イオンモール仙台雨宮」において、2025年秋のオープンに向けて、建築工事に着手した。

■計画地について
計画地は、仙台駅より約2kmと交通至便な立地であり、仙台有数の文教地区としても知られる。隣接する多様な世代が暮らす住宅、地域に密着した医療施設とともに、複合的な地域拠点として、健康で豊かな暮らしを支える生活利便サービスや多様な学び・交流活動の場の提供を行い、にぎわい創出の一助となる施設を目指していく。

※パースはイメージ

イオンモールは、新たな存在価値や地域課題を解決する仕組みを創造していくために、2030年ビジョン「イオンモールは地域共創業へ」を策定した。この「地域共創」には、同じ志を持つ、すべての人たちと、「つながる」を創造し、広げ、深め、持続可能な地域の未来につながる営みを共創するというものだ。イオンモール仙台雨宮においても、地域と連携し、心地よく過ごせる居場所となるよう地域の住民と共創していく。

また、地域の防災拠点としての施設づくりを計画し、仙台都心部緑化重点地区にふさわしい環境の実現に努め、周辺環境との調和を図っていく。

ひと、まち、自然とつながる場所を創造していくため、愛宕上杉通り沿いのイチョウ並木や地域の景観に馴染む外装デザインを採用。また、最上階にインナーパークを設ける事で地域の新たな憩いの場を創出。

■防災モールとしての取り組み
東北大学災害科学国際研究所との「産学連携協力」に関する協定に基づき、イオンモール仙台雨宮を地域の防災拠点として地域の住民が安心して利用できるよう、地域の防災減災力を高めるための防災機能の在り方や、地域と一体となった防災減災の取り組みによる、地域の持続的な防災に貢献するモールの在り方を共同研究している。

また、地域の防災拠点として、安全で安心できるレジリエント・コミュニティの創生、災害時のイオンモール仙台雨宮の防災運用、一時避難場所としての防災活用、地域避難所との連携及び防災教育の推進のための地域連携行事の立案なども検討していく。

①一時避難施設としての対応
震災時に顧客で帰宅困難となった方や周辺の方々が一時的に避難できる場として、建物の安全確認を終えたイオンモール仙台雨宮の建物を活用することを計画している。

近隣の仙台市が設営する指定避難所の役割を支えたり、災害後に人が滞在する周辺施設との役割分担を考えている。また、このような一時避難施設と活用する建物内及び付近には、非常用発電機による場内照明・スマートフォン等の充電用電源の確保や、マンホールトイレを計画し災害時の利用に役立てる。

②震災時の復興拠点としての機能確保

非常用発電機
受水槽の非常用水栓

(停電対策)
震災時の緊急対応を想定し、「お客さまの安全・安心」を守るため、非常用発電機を設置する。地域が停電しても、防災設備、セキュリティシステム、給水設備等の各種設備、また防災センターやイオンモール事務所などの主要な管理室、さらにイオン食品売り場等に電源供給を最優先で行い、地域復興拠点の一つとして機能維持に努める。

(断水対策)
断水・停電時でも、非常用電源を活用して受水槽の水を飲料専用として供給する。耐震性を有した受水槽(約150㎥)は、断水・停電状態においても受水槽内の飲料水を利用できるよう緊急用給水口を設置している。

③エリア情報拠点としての機能確保
ロータリー道路の北側には、隣接する仙台厚生病院と一体的になった広場を設置する。この広場では、災害発生時でも人々が集まり、エリアの情報拠点などとして活用できるよう、災害用テント、水飲みや手洗い場などの設置を計画している。

ロータリー道路北側の中央広場

④太陽光発電設備
屋根面に太陽光発電設備を設置予定だ。発電した電気はすべてイオンモール仙台雨宮で消費する。また、自立型のパワーコンディショナーを設けることで、発電した一部の電気を停電時に利用できるように計画している。

太陽光発電設備

■緑化の取り組み
東北大学農学部時代のみどり豊かな環境を踏まえ、生物多様性の保全と利活用の視点で新たな緑化計画を推進する。具体的には、計画地の潜在自然植生を構成する樹種を中心に、地域の自生種の候補の中から植栽する樹種を選定する。敷地西側の「イオンふるさとの森」エリアでは、地域の小学生たちが宮城県県民の森で採取し学校や各家庭にて育苗したコナラの苗木を植樹する計画としている。

※産学連携協力の取り組みとして、建築工事期間中は、苗守として地域の小学生が育てたコナラの苗木を工事現場に掲示している。この場で、地域の方が育成状況を観察することができるようになっている。

■まちのACTION

■概要
・所在地:宮城県仙台市青葉区堤通雨宮町10番3
・敷地面積:約33,000㎡
・延床面積:約75,000㎡(立体駐車場含む)
・総賃貸面積:約29,000㎡
・建物構造:店舗棟鉄骨造地上4階建
立体駐車場棟鉄骨造地上6階建
・駐車台数:約1,300台
・開店予定:2025年秋

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