経営戦略
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オーケー二宮涼太郎社長が語る「関西の営業状況」「売上げを伸ばすための方策」「出店を含む成長戦略」
オーケーが埼玉県川口市4店目となる川口栄町店を川口駅東口から徒歩3分ほどの場所に5月27日、オープンした。駅近店として川口駅の西側に川口店がある。「高品質・Everyday Low Price(エブリデーロープライス)」を基本方針としながら低価格を武器に競争力を発揮しているオーケー。標準化されたフォーマットではなく、さまざまな大きさの店舗を手がけることができる柔軟性も併せ持ち、建築コストが高騰する中にあっても年間2桁出店を続け、既存店の確実な成長と併せ高い成長力を誇っている。昨年11月26日には関西1号店の高井田店(大阪府東大阪市)、今年1月23日に2号店の西宮北口店(兵庫県西宮市)をオープン…
2025.06.10
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ローソンストア100が20周年を機に新戦略を発表、お客の「ライフスタイル」に寄り添い、売場を進化させ続ける店に
ローソンの子会社のローソンストア100が運営する「ローソンストア100」は、2005年5月の1号店オープンから今年で20周年目を迎える。ローソンストア100は、生鮮を含めた商品を値頃で販売し、また、時短、簡便といった要素を強化していることに特徴を持つ。 05年5月27日、「毎日の暮らしを支えるお店」というコンセプトの下に東京都練馬区に1号店をオープン。スーパーマーケット(SM)の品揃えとコンビニの便利さを融合させたフォーマットとしてスタートを切った。その後、同様のコンセプトを持つフォーマットを展開していた九九プラスとの合併などを経ながら成長を続けてきた。 新型コロナウイルスの影響が色濃かった2…
2025.05.15
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コンビニ3社「今期の戦略」 第3回ローソン
ローソンは今年創業50周年を迎えた。商品政策についてもそれが意識され、特に大きな動きとして2020年以来、5年ぶりとなるプライベートブランド(PB)の刷新を実施することが挙げられる。 前期から継続して、“2025年レコメンドNo.1”ストアを目指す 藤井 均・商品本部⻑は前年の24年度を振り返り、「商品本部としては、ローソンが全社で取り組む3つの約束に徹底的にこだわり抜くことで、“2025年レコメンドNo.1”ストアになるために取り組んだ。ローソンの商品戦略では、この3つの約束は全ての土台として取り組んでいる」とする。 「3つの約束」とは、①圧倒的な美味しさ、②人への優しさ、そして③地球(マチ…
2025.05.02
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コンビニ3社「今期の戦略」 第2回ファミリーマート
ここ数年、発信の勢いという観点で、「ファミリーマートはコンビニで随一」と感じる人は多いのではないか。実際、同社ではそれを意図的に仕掛けている。「数多くの施策を打ち、それをあらゆるメディアで伝える」、販促の総合化とでも呼べる作戦である。今期もその方針は変わらない上、さらに進化させるとしている。 ファミリーマートのマーケティングの方針は5つのキーワードを掲げ、それに基づいたキャンペーン、コミュニケーションを実施しながら、店舗への来店を促すというもの。21年度から4年間に渡って実施してきた。 統括するのはP&Gやコンサルティングファーム、日本マクドナルドなどで実績を残してきた足立 光氏だ。足…
2025.04.07
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コンビニ3社「今期の戦略」 第1回セブン-イレブン・ジャパン
コンビニ大手3社が今期の春夏を中心とした商品や取り組み方針の政策を発表した。それぞれ、「商品」、そして「味」が主軸である点は変わらないものの、3者3様の興味深い展開となった。 松竹梅の真ん中である「竹」について、リニューアルを含めて改めて重点を置きつつ、ワクワク感のある商品や出来たての商品も強化するセブン-イレブン(・ジャパン)、新規性のある商品、企画を次々に打ち出し、コンビニの新たな可能性を提示し続けるファミリーマート、そしてプライベートブランド(PB)を分かりやすい形に刷新しつつ、KDDIなどの資産も生かしながらさまざまな形でチャネルとしてのコンビニの可能性を追求するローソン。 個性的な企…
2025.04.03
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イオンリテール古澤康之新社長が語る「新しい総合」が意味するもの
イオンリテールの社長にイオン執行役ベトナム担当兼イオンベトナム取締役社長を務めていた古澤康之氏が3月1日付で就任した。イオン執行役GMS担当も兼務する。直近のイオンベトナムの他、11年ほど前の2014年5月から北京イオン社長も務めるなど国際派であると同時に、18年からまいばすけっと社長を務めるなど、まさに大、小さまざまな店舗を展開する組織を率いた経験を持つ。今回、そよら入曽駅前のグランドオープンに際し、記者会見に臨み、イオンリテールやGMS(総合スーパー)に対する考えなども含め報道陣の質問に答えた。 ①若くて、高成長のベトナムから高齢化、低成長の日本へ 先月まで(社長として)イオンベトナムにい…
2025.03.24
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トライアルの西友完全子会社化を考察、店舗ブランドを維持する方針は「SM的?」
傘下の事業会社を通じて九州を地盤に全国的にディスカウントストア、ディスカウントスーパーマーケットなどを展開するトライアルホールディングスが、投資会社であるKKRとウォルマートから西友の株式を取得し、完全子会社化すると発表した。 3月5日開催のトライアルホールディングスの取締役会で決議された。今年7月1日の実行を予定している。取締役会当日の夕方には東京で両社の幹部が「トライアル・西友共同記者会見」を開いた。 トライアルグループは小売業として店舗展開をしているが、同時にIoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)といったデジタル技術を生かした形で「流通小売業界のデジタルトランスフォーメーション…
2025.03.18
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セブン&アイ5月に社長交代、元西友トップのスティーブ・デイカス氏の就任など施策を発表
セブン&アイ・ホールディングスが株主価値最大化に向けた経営体制、資本構造および事業の変革のための施策を発表した。 今後、スーパーストア事業などを分離し、コンビニエンスストア事業に集中することも含む戦略的施策の加速に向け、グループ経営体制を刷新。筆頭独立社外取締役として取締役会議長を務めるスティーブ・デイカス氏が井阪隆一社長の後任として、定時株主総会を経て代表取締役社長兼CEOに就任する予定。井阪社長はその後、特別顧問を務める。 デイカス氏は2022年5月に取締役に就任し、24年4月には取締役会議長兼筆頭独立社外取締役に任命された。さらに在任中、デイカス氏は戦略委員会、特別委員会の委員長…
2025.03.07
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イトーヨーカ堂の新フォーマットが原宿竹下通りにオープン、エンタメ特化型店舗 TOYLO MART原宿店が狙うもの
イトーヨーカ堂が東京の原宿に新フォーマットをオープンした。3月5日、JR原宿駅から徒歩数分の竹下通り沿いにエンターテインメント(エンタメ)特化型店舗の「TOYLO MART(トイロマート)原宿店」が開業した。 出店場所は人通りの非常に多い竹下通りに面した建物内で、売場面積は約30坪の小型店だ。この場所自体はイトーヨーカ堂が1980年代から借りている物件で、衣料品店の「グッディ原宿店」(以前は「グッディハウス」の店舗名)としてテストマーケティング的な位置づけの店舗として営業を続けてきた。 2020年の新型コロナウイルス対策によって来店客が減り、売上げに大きな影響を受けたこともあって、今回のトイロ…
2025.03.05
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ヨークベニマル真船幸夫会長激白、ヨークベニマルの「経営論」とイトーヨーカ堂の「今後」
ヨークベニマルも自前でのネットスーパーには取り組む計画はない ――直近の状況は。 真船 客数はまずまずだが、点数が伸びない。(一品)単価が伸びているので、売上げにつながっているというのが、各社共通の傾向ではないか。その客数の伸びが実客数なのか、来店頻度なのか。その辺のところがキーになってくると思う。 各社共通の傾向だと思うが、売上げは上がっているが、人件費の伸びと、粗利の伸びが一致していない。やはり粗利率が非常に取りにくい環境になってきている。特に主力の惣菜部門のインパクトが非常に大きい。 ――そうなると、値上げを含めた売価設定が重要になる。 真船 順次、転嫁すべきところは転嫁していかないと、…
2025.02.18
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カインズ日高流通センターが1月13日から本格稼働開始、物流のサステナビリティによる社会への貢献を目指す
カインズは、2025年1月13日から「カインズ日高流通センター」が本格稼働を開始することを発表した。 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「狭山日高IC」から約3.4km、圏央道と国道16号の結節点に立地することから、首都圏にある店舗にアクセスしやすく、関東エリアでは敷地面積、保管能力についてカインズ最大級の流通センターとなる。 特徴の1つとしてトラックバースを3面に設置、合計127台の車両の同時接車が可能となっている。併せてバース予約システムの導入により、荷積みや荷下ろしにかかる時間を削減することで、トラックドライバーの拘束時間短縮にも貢献するとしている。 屋根全面に配置した太陽光パネルは、2.…
2025.01.10
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ヨークベニマル大髙耕一路社長が語る「鮮魚売場の強化」「デリカ事業の今後」「SMグループの方向性」
ヨークベニマルは、日本の中でも早いペースで人口減が進む東北を地盤としながらも、着実に出店をしながら堅調な業績を維持している。この秋には所属するセブン&アイ・ホールディングスの再編で、スーパーマーケット事業がヨーク・ホールディングスとして独立する中で、主要な一角を占める存在になった。苦戦が続くイトーヨーカ堂の改革に及ぼす影響も、今後さらに大きくなる。まさにセブン&アイグループのスーパーマーケット事業のキーマンの1人、ヨークベニマルの大髙耕一路社長が、福島県いわき市の泉玉露店オープンの際して、現在の取り組みと今後について語った。 鮮魚売場の強化と鮮度向上策 「特に競合店と目の前で勝…
2024.11.18
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スターバックスが子ども連れ客でも気兼ねなく利用できる新フォーマットを9月14日にオープン、子ども向けメニューも開発
スターバックスコーヒージャパンは、9月14日、埼玉県越谷市のイオン レイクタウンに出店している7店のうちの1店であるスターバックスコーヒー越谷イオンレイクタウンmori3階店を、子ども連れの家族でも気兼ねなく利用できる、「子どもも家族も楽しい」、新しいフォーマットの店舗としてリニューアルオープンする。 9月13日にスターバックスコーヒーイオンレイクタウンmori3階店メディア内覧会を開催し、同店の詳細を報道陣に公開した。 スターバックスコーヒージャパンは、イオン レイクタウン内にはイオンレイクタウンmori3階店の他、テラスを併設し自然を感じられる店舗、仕事や勉強での利用、お買い物帰りにゆった…
2024.09.13
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イオンネクストが2027年度開業予定の久喜宮代CFCの着工、誉田CFCの約2倍の供給量を誇るCFC第3号
ネットスーパーの「グリーンビーンズ」を展開するイオンネクストは9月2日、埼玉県南埼玉郡宮代町に最先端の技術を導入する新たな顧客フルフィルメントセンター(CFC)の第3号となる「久喜宮代CFC」の着工を開始する。 久喜宮代CFCは、最先端の自動化技術を導入することで、第1号である誉田CFC(千葉市緑区誉田町)の約2倍の供給能力を見込む。効率的かつ迅速なオペレーション、正確な商品ピッキングと配送を実現するとしている。 東北自動車道の久喜インターチェンジまで約5km、首都圏中央連絡自動車道の幸手インターチェンジまで約8kmということでアクセスが良い場所に立地し、東京都心部まで約60分、約50kmと交…
2024.08.30
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イオングローバルSCMとHacobuが物流「2024年問題」への取り組み開始する
イオンの連結子会社で物流を担うイオングローバルSCMとHacobuは、物流領域の喫緊の課題である「2024年問題」に起因するドライバー不足解消に向けた取り組みを開始することを知らせる。 物流「2024年問題」は、トラックドライバーの時間外労働の上限規制適用により、輸送力不足が懸念される深刻な課題だ。 イオングループでは、店舗への配送車両の効率化を目的とした納品時間枠の見直しや物量の平準化による車両積載率の改善、AIを活用した配送計画の最適化、店舗荷下ろし時のドライバー付帯作業の削減等に着手しており、物流「2024年問題」の対策に率先して取り組んでいる。今回、本対応に加え、センターへの納品車両の…
2024.08.26