Google Cloudが、アクセンチュアとともに小売業向けのクラウド技術活用支援を拡大

2023.02.16

出所:cloud.google.com

Google Cloud が、アクセンチュアとともに小売業者のビジネスのモダナイズとクラウド技術の活用を支援する新たな取り組みを発表。

これには、データ分析、AI、商品検索における Google Cloud の主要機能の統合と、広く採用されているアクセンチュアの 「ai.RETAIL」 プラットフォームのアップデートが含まれる。

また、両社は共同顧客の成功事例をもとに、店舗運営の変革に必要なテクノロジーとリソースを小売業者に提供するための Go-To-Market イニシアチブに取り組む。

Google Cloud 向け ai.RETAIL 

アクセンチュアの ai.RETAIL は、小売業者がデータと人工知能(AI)をより効果的に活用して、顧客獲得、価格設定とプロモーション、取扱品目、サプライ チェーンなどの一般的なシステムやプログラムを最適化できるよう支援する統合ソリューション。

小売業者は ai.RETAIL プラットフォームを Google Cloud 上に実装することができる。これにより、Google Cloud の信頼性の高いインフラストラクチャに拡張し、複数の Google Cloud 製品および機能と統合することができる。本ソリューションの新機能と利点は次の通り。

サプライ チェーン分析の一元化: 
ai.RETAIL には、アクセンチュアのインテリジェント サプライ チェーン プラットフォームを利用したサプライ チェーン コントロール タワーが搭載されている。Looker や BigQuery など人気の高い Google Cloud 製品との統合により、お客はデータをより適切に整理し、調達、物流、在庫、販売といった最も重要なサプライチェーン指標をリアルタイムに表示できるようになる。これにより、小売業者は「what if」シミュレーションの実行、需要予測の調整、在庫計画の改善、サプライ チェーン セグメンテーションの戦略策定などを行うことができる。

パーソナライズされた顧客体験: 
ai.RETAIL は、Google Cloud の 小売業向け Discovery AI ソリューションを活用して、Google 品質の検索機能による検索の放棄を減らし、パーソナライズされたレコメンデーションを大規模に配信し、買い物客が画像で商品を見つけやすくなるよう支援する。アクセンチュアの Customer Data Architecture および Google Cloudの Customer Data Platform との統合により、小売業者はデータのサイロ化を解消し、AI や機械学習を用いた予測型マーケティングを推進できるようになるという。

品揃えの最適化: 
BigQuery、Looker、Vertex AI を使用する ai.RETAIL は、新たに店舗クラスタリング機能を搭載し、小売業者が同様の特性を持つ店舗を特定、グループ化、最適化し、品揃え、スペース管理、在庫戦略を改善できるよう支援する。これには、特定の商品を維持、削減、排除するかどうかの推奨も含まれ、個々の店舗または店舗クラスターでフィルタリングし、全体的な販売実績の向上に寄与。

Google Cloud の小売および消費ソリューション部門バイス プレジデントを務める Carrie Tharp は次のように述べている。

『小売企業は、自社のビジネスを総合的に分析し、機能の境界を越えて価値を創造できるソリューションを求めていますが、サイロ化したデータやレガシー インフラストラクチャによって制限されることがあります。アクセンチュアとの連携により、小売業者は Google Cloud テクノロジーを最大限に活用して、AI と ML の真のメリットを実現する統合ソリューションを迅速に導入し、今日の複雑な市場環境に対して継続的にビジネスを最適化できるツールや機能を使用することができます。』

アクセンチュアの小売部門を統括するシニア・マネージング・ディレクターの Jill Standish 氏は、次のように述べている。

『消費者の購買習慣が変化する中、小売企業はこれまで以上に、強固なデータ基盤、機械学習、AI を含むデジタルコアの構築に投資する必要があります。クラウドを活用したこれらのテクノロジーは、お客様がトレンドを見極め、より迅速に意思決定を行い、市場の変化に合わせてビジネスを繰り返しリセットすることを支援します。アクセンチュアの統合プラットフォームである ai.RETAIL とGoogle Cloud の技術を最大限に活用することで、企業は消費者とのエンゲージメントとコンバージョンを改善し、サプライチェーンをより持続可能なものにする製品や機能を利用できるようになりました。』

Albertsons Companies の EVP 兼最高情報責任者の Anuj Dhanda 氏は、次のように述べている。

『Albertsons Cos. は、業務をモダナイズし、よりユーザー フレンドリーなショッピング体験を提供するため、テクノロジーへの投資を継続している。Google Cloud とアクセンチュアは、サプライチェーン業務を強化する技術を統合し、在庫レベルの可視性を大幅に向上させ、予測に役立て、店頭在庫を改善することで、お客様が望む商品をどこでも入手できるよう支援しています。』

小売業による店舗のモダナイズを支援

Google Cloud とアクセンチュアは、今日の小売業者が直面する複雑な課題に対処するための幅広い新しいイニシアチブでも提携している。

これには、ai.RETAIL のインテリジェンスによる顧客、従業員、店舗における体験の最適化、両社の他のテクノロジーやサービスの活用などが含まれる。

小売企業はエンドツーエンドの運用に関する知識が向上することで、アクセンチュアと Google Cloud のテクノロジーを適用して、ビジネスの基本的な要素をモダナイズできるようになる。

例えば、Google Distributed Cloud Edge の技術を利用すると、店舗や工場などにおいてクラウド インフラストラクチャをシームレスに統合、拡張できるようになる。また、商品検索の改善、ブランド ロイヤリティの強化、法規制の遵守による顧客信頼度の向上などの用途にも活用することができるという。

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