ライフが全店舗の生鮮部門発注にAI需要予測による発注自動化システムを順次導入

2024.02.14

ライフコーポレーションは、生鮮部門発注にAI需要予測による発注自動化サービス「AI-OrderForesight」の適用を決定し、2024年4月までに全店舗で稼働を開始する。

「AI-OrderForesight」は、販売実績・気象情報・特売企画情報などの各種データをもとに、小売店舗における日々の商品発注数をAIで自動算出するサービスだ。

ライフコーポレーションでは、日配品に対して「AI-OrderForesight」を2021年2月から導入している(※)。新たに生鮮部門向けに、一部のプロセスセンター(加工拠点)およびメーカー品への事前発注および発注確定時の数量調整機能を適用し、自動算出期間を5日間から3週間に拡大した。

作業負荷・難易度が⾼い業務の自動化で、従業員の経験やスキルに依存しない店舗運営や販売機会や廃棄ロスの削減を実現し、お客様満足度の向上と従業員の働きやすい環境の構築を目指す。

■導入の背景
昨今人手不足が進み、当社においても店舗の省人化や、労働生産性向上への取り組みが必要不可欠になっている。多品目の商品を取り扱う小売店舗の発注業務は、適切な数量を発注できなければ品切れや廃棄ロスを引き起こすため、お客さま満足度や売上・利益に直接影響を与える重要な業務だ。

特に生鮮部門は、店舗や納品先の要望・ニーズに応じて流通加工を行うプロセスセンター・メーカーに計画数量を事前発注するため、自動発注適用にあたり5日前までの予測を行う日配品の発注に比べ長期間の発注予測をする必要があった。

BIPROGYの「AI-OrderForesight」は、これまで行ってきた予測より長い3週間先までの商品発注数の自動算出が可能となり、ライフコーポレーションの実験店舗にて当初計画の発注作業時間削減目標達成と精度の高い発注が実現できることが事前検証で実証されたため、全店生鮮部門への「AI-OrderForesight」導入を決めた。

■生鮮部門発注の「AI-OrderForesight」導入効果
①発注作業の効率化と精度向上で働き方改革を実現
「AI-OrderForesight」で3週間先まで算出された各商品の発注数量を発注画面に表示し、異常値を確認することで、作業の削減と精度の向上を実現。
②販売機会や廃棄ロスを削減
AIを活用した精度の高い発注が可能になり、商品の欠品が減少することで販売機会・廃棄ロスを削減。

③難易度が⾼い業務の自動化で人手不足による課題の解決
作業負荷・難易度が⾼い業務をAIで自動化することで、経験が少ない従業員でも精度の高い発注が可能になり、新しく採用された従業員の早い戦力化を実現。

■AI需要予測自動発注システム「AI-OrderForesight」について
BIPROGYの「AI-OrderForesight」は、小売店舗の販売実績・気象情報・催事情報などの各種データからAIを活用し、適切な商品発注数を自動決定するサービス。

作業負荷・難易度の高い発注業務を自動化することで、従業員の業務負担を軽減し、従業員の経験やスキルに依存しない店舗運営・機会ロス・廃棄ロス削減を実現する。処理技術には、BIPROGYが保有する統計解析技術とAI技術を活用している。

統計解析とAIを組み合わせ、高精度分析を短時間で実施し、従来の自動発注システムでは精度面で実現困難だった日配品・生鮮品などの自動発注化が可能になる。また、従来の需要予測では欠かせなかったデータサイエンティストやアナリティクス組織による予測モデルの改善を、AI機能が代替実施するため、専門家を有さなくとも予測精度の維持・向上が可能になる。

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