ZOZO運営のアプリ「WEAR」がAIによるパーソナライズでコーディネート提案を進化
2024.05.09
ファッションEC(電子商取引)「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」が5月9日に新たな機能やコンテンツを導入し、「WEAR by ZOZO」としてリニューアルしたと発表した。
WEAR by ZOZO は1700万ダウンロードを突破し、日本最大級のファッションコーディネートアプリになっている。
今回、AI(人工知能)を活用し、ファッションの「好みのジャンル傾向」が分かるファッションジャンル診断や、ユーザーが自身のフルメイクをAR(拡張現実)のメイクデータとしてWEAR上に登録し、そのフルメイクデータを他のユーザーがARで自分の顔に乗せて試すこともできる「WEARお試しメイク」機能などを新たに提供開始した。コーディネートだけでなくメイクを含むユーザーへのファッションの提案が進化したとしている。
AIを活用したファッションジャンル診断には、同社がリアル店舗で提供する超パーソナルスタイリングサービス「niaulab by ZOZO」(似合うラボ)で得た独自の知見を生かした。
同機能は、まず、ユーザーが選択した好みのコーディネートから、ファッションの「好みのジャンル傾向」を診断。全144パターン用意された「好みのジャンル傾向」は、似合うラボの知見を基に導き出した12種類のファッションジャンルによって構成され、診断結果からユーザーの好みに近いコーディネート検索ができる他、ジャンルの組み合わせによる絞り込み検索も可能となっている。
さらに、ホーム画面も診断結果や閲覧履歴を基にパーソナライズされ、ユーザーの好みに近いコーディネートをレコメンドするなど、ファッション特化のAIを活用したパーソナライズ化を進めた。
同社は、ZOZOTOWN上で「ファッション・コスメに関するアンケート」を実施したが、その結果でも、回答者全体の内約9割がSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やウェブサイトでファッションの情報を検索していると回答した一方、回答者のうち約7割が欲しいファッションやコーディネート情報のイメージはあるがそれを言語化できず、検索時に求めている情報に出会えていないと回答。
今回のリニューアルによって言語化しにくい、または自分で認識できていないファッションの「好み」をAIによってグラフとして可視化し、イメージするコーディネートと精度の高いマッチングの実現を目指した。
さらに、今回のリニューアルからメイク投稿が可能になる他、メイクをした状態の自身の顔をスマートフォンで撮影することで、フルメイクをARのメイクデータとして登録する機能、別のユーザーが登録したフルメイクデータをARで自分の顔に乗せて試すこともできる「WEARお試しメイク」機能の提供も開始。
スマートフォン1台で手軽にフルメイクをARで試すことができるため、気になるユーザーのメイクから自分に似合うメイクを探したり、購入したいコスメアイテムを使ったフルメイクがイメージしやすくなったりする他、友人同士でメイクを試し合うことなども可能となっている。
その他、ZOZOTOWN IDとWEARを連携することで、ZOZOTOWN上でお気に入り登録しているブランドやショップのコーディネートや過去に購入し、お気に入り登録したアイテムを使用したコーディネートを簡単に探すことも可能になる。
ZOZOTOWNとWEARがよりシームレスに連携したことでZOZOTOWNで買物をする前に気になるアイテムのコーディネートをイメージでき、さらに購入したアイテムの着回しなども提案されるため、利便性が向上した。
WEARは10周年を迎え、公認のファッショニスタ「WEARISTA(ウェアリスタ)」やショップの従業員、一般ユーザーによる1400万件以上のコーディネートが投稿されている。リアルなコーディネートから最新トレンドファッションまで学べるアプリとして、多くの利用がある。今回のリニューアルによって、コーディネート提案だけでなくメイクの提案も可能になった。
ZOZOとしては、ファッションテックを活用し、経営戦略である「MORE FASHION × FASHION TECH~ワクワクできる『似合う』を届ける~」の実現に向け、多くのユーザーに「あなたの『似合う』が探せる」ファッションコーディネートアプリとして利用してもらうことを目指すとしている。