マルエツ プチ南大塚二丁目店が6月5日オープン、「100坪モデル」進化版の第2号店、青果中心の生鮮強化と即食集積の買いやすさ追求
2026.06.05
マルエツは6月5日、東京都・豊島にマルエツ プチ南大塚二丁目店をオープンした。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)のフォーマット戦略の一環として4月9日、西横浜駅前店(横浜市西区)で展開した「100坪モデル」の第2号店に位置づけられる。
今回、青果を中心とした生鮮3部門のさらなる強化と、世西横浜駅前店では近隣店舗がないため採用されなかった製造機能のある店舗からのサテライト供給、さらに小型店ということもあって即食商品の集合展開を試みるなどブラッシュアップが図られた。
売場面積は127坪で、総尺数約560尺、取扱SKU数は4950で、絞り込みを進めた西横浜駅前店の5210と比べても少ないが、これは西横浜駅前店で100円均一ショップのダイソーの商品を拡大するなどして生活用品のSKU数が820だった影響が大きい。
今回の南大塚二丁目店はダイソーの商品を取り扱わないこともあって、生活用品のSKU数は420となっていることからむしろ食品部分のSKUは西横浜店よりわずかに多い。年商目標は6億8000万円で、年間の坪当たり販売効率は530万円以上の高レベルを見込む。

東京メトロ丸ノ内線の新大塚駅から徒歩約3分、JR山手線の大塚駅から徒歩6分の位置にある。新築の高層マンションの1階に出店した形で、上階のマンションは1LDK〜3LDKのファミリー向け全96戸が入る。大きな特徴はマルエツ本社およびその1階に出店するマルエツ プチ新大塚店から直線距離で約200m、徒歩数分という至近への出店ということだ。
マルエツ プチでは一部店舗で1人の店長が複数店をマネジメントするスーパーインテンデント制を敷いていて、今回の南大塚二丁目店の店長は「エリアストアマネジャー」として新大塚店の店長も兼務している。

一方で、2店とも駐車場はなく、来店手段は徒歩、もしくは自転車に限られるため、至近ではあっても道路を挟むだけで商圏が変わることから、今回、新大塚店とは国道254号線(春日通り)を挟んで反対側に出店したことで、これまで他店で買物を済ませていた潜在顧客の取り込みを狙う。もちろん今回、マンションができたことも大きい。
南大塚エリアは池袋に隣接し、交通利便性に優れ、周辺には商店や飲食店、生活利便施設が集積する一方、マンションや住宅地も広がる生活密着型のエリアといえる。
都市部をターゲットとしたマルエツ プチでは商圏範囲を半径300m圏で見ているが、今回、同県内の世帯数は6214世帯、人口は9747人と都市部ならではの厚さを持つ。商圏内は東京都平均と比べて3人以上世帯の比率が低い一方で単身世帯の構成比が66%と高く、25歳〜34歳の世代の構成比も約20%と高いが、全体としては幅広い世代が暮らすエリアだという。
近隣には同じイオングループのまいばすけっとが複数ある他、スーパーマーケットでも衣住含め700坪以上の売場を持つライフ新大塚店や300坪タイプのサミットストア新大塚千川通り店を含めこちらも複数あるが、ライフ、サミットストアは450m以上離れている上、特に至近の競合店は小型店であることから、あくまでターゲットである300m圏でのシェア向上が鍵を握ることになる。
その上で、同店が目指すところを「多様なライフスタイルが集まる都市部において、素材を選べる生鮮コーナーと即食商品の豊富な品揃えで、『つくる』と『すぐ食べる』の両方の需要にお応えできる店舗」と表現する。
青果は、入口正面のコンテナでの常温販売の展開に注力していることが特徴。昨年、売場が37坪と狭小の四谷二丁目店(東京・新宿)で実験した成果を踏まえたもので、同時にそれを担う人材として商品の高回転が求められる常温販売での発注や鮮度管理、売り回し、売り切りといったことの知見を高めるための数十人規模での人材の育成と併せて強化してきたものとなる。

「(マルエツ プチでは)精肉、鮮魚はPC(プロセスセンター)供給なので、『鮮度感』をいう意味で青果だけは人の手をかけて売り切りを行いながら新鮮さをアピールしていく。マルエツ プチはどちらかというと人手をかけない形だったが、100坪モデルではより生鮮を強化していくために人材育成もしている」(同社)。都市部では面積の制約から生鮮を充実させた店が作りづらい中、特に青果で差別化していきたい意向だ。
今回の南大塚二丁目店は正社員4人態勢となっているが、マルエツ プチの基本的な正社員の配置はエリアストアマネジャーを含む店長と3人の営業マネジャーとなる。小型店のため各部門には配置していないが、営業マネジャーはそれぞれ生鮮食品担当、デリカ担当、加工食品担当となっていてそこに含まれる部門を担当する形だ。そのため、生鮮食品担当の営業マネジャーは青果、鮮魚、精肉を担当するが、マルエツ プチの場合、鮮魚と精肉が基本的に全てPC供給のため、教育を含め特に前述の青果の技術の習得が大きな要素となる。
南大塚店では入口からの売場先頭でコンテナ販売を実施し、鮮度の訴求力を強化。SKUは200と限られるものの、壁面の冷蔵ケースではカットフルーツも展開しながら品揃えをしっかり訴求。以前から売上高構成比でも主力となる部門ではあったが、今回も同数値で約15.5%を計画するなどフォーマットとして重要な部門となる。前述のように常温販売をしっかりマネジメントするために生鮮食品担当マネジャー、さらに店長によるサポートが重要になる。

一方の精肉、精肉は従来からマルエツ プチでは全てPCからの供給で品揃えが完結できる態勢を整備してきた。今回、売場展開として鮮魚の「おつなFISH」、精肉の「おつまMEAT」「おとなMEAT」、さらに青果のカット野菜など「即食」につながる商品を一通りデリカ側に集積させるようにした。


その分、強化した青果を含め、鮮魚、精肉の生鮮3部門の売場は素材としての売場をしっかり構築するようにしたという。鮮魚は140SKUで売上高構成比約6%を計画、精肉は約260SKUで同約11%を計画する。



鮮魚では今回、西横浜駅前店で採用されなかったサテライト供給を活用し、鮮魚部門が手がける「鮮魚鮨」を高田馬場店(東京・新宿)から供給。こちらも即食の商品としてデリカ売場に設置された平ケースに11時から展開するようにしている。
即食の機能をメインとして担うデリカは青果と併せ、100坪モデルとしても強化部門。店内加工の商品も半数ほど展開することで「出来たて」のシズル感を訴求できるという意味でも、競合店との差別化の鍵となる。


一方で、ご飯と副菜を盛り付けた状態まで自社のデリカセンターで行い、店内でメインのおかずのみ調理して仕上げる「カセット弁当」など、オペレーションの効率化と出来たての両立を図るための取り組みも同時並行で推進。同様に完成品も含め、デリカセンターなどのインフラを活用し、オペレーションと品揃えの最適化を模索している。


南大塚二丁目店では、日配のパンとは別に「ベーカリー」も取り扱う。これも西横浜駅前店にはない展開で、こちらは東和店(東京・足立)で製造した商品をサテライト供給によって展開する。ベーカリーについては10時30分ごろから各種パンが店頭に並ぶ。デリカとベーカリーを合わせた売上高構成比は約15%を計画する。SKUは190となっている。

加工食品では、日配食品は1100SKUの品揃えで売上高構成比では約24%を計画、一般食品は2640SKUの展開で売上高構成比の計画は約23%。SKUを絞り込みながらも、価格の打ち出しを強化するための武器としてイオンのプライベートブランドの低価格ラインの「ベストプライス」のSKUについては拡充。加工食品についてはイオングループとして活用が進むカテゴリーマネジメントの「カテゴリープレイブック」による品揃えの強弱なども着実に進ちょくしている。



販促面では、かつてはマルエツ プチでは基本的にチラシを入れていなかったが、レギュラー店のマルエツフォーマットよりは頻度は少ないものの、チラシも入れるようにしている他、自社オリジナル、イオングループとしての販促も導入するようになっている

レジはセルフレジを9台設置し、運用上もセルフレジに特化。マルエツ プチではセルフレジの利用率が97~98%に上るなど非常に高くなっているため、何らかの対応が必要なときのために有人レジを1台設置するものの、基本的にはセルフレジのみでの運用としていく。こちらも人時という面では以前と比べてかなり効率化できるようになっている。

マルエツ プチ南大塚二丁目店概要
所在地/東京都豊島区南大塚2-26-13
オープン日/2026年6月5日
営業時間/9時〜22時
売場面積/127坪
駐車台数/なし
駐輪台数/21台
店長名/遠藤 崇
従業員数/正社員4人、パートタイマー、アルバイト22人(8時間換算)
年間売上高/6億8000万円(初年度予定)
商圏人口/300m商圏世帯数6214世帯、人口9747人









