堀内幹夫

エバーフレッシュ研究所代表取締役社長。「水産物における絶えざる革新、価値創造」をテーマに水産コンサルタントとして活動。スーパーマーケット、ボランタリーチェーン、水産卸、メーカーなど数多くの企業を指導。1951年島根県出雲市出身、75年獨協大学外国語学部卒業、同年ダイエー入社、90年ダイエー退社、91年エバーフレッシュ研究所設立。

  • 2024.04.25

    GW直前! この提案は実施したい!! 鮮魚編 バーベキューに焼きガニを提案

    昨年、2023年は、5月に入ってからゴールデンウィーク(GW)後半に連休が集中する形だった。昨年のGWはコロナ前の19年並に人の動きが活発となり、バーベキュー商材が大きく伸長した。営業数値的にはGW期間(4/27~5/6)の売上前年比(鮮魚部門計)は都心型店舗苦戦、郊外型店舗、田舎立地店舗は2桁に近い伸びを示した。 好調商品は寿司、バーベキュー商材、加熱エビ、塩サケマス、うなぎ、イクラスジコなど。不調商品は刺身用サク類、生食サケマス、むきエビなどだった。 昨年は後半型だったが、今年は前半と後半に分かれるセパレート型になる。GW自体は昨年よりも、2日早く始まって1日早く終わる形だ。今年は4月の3…

  • 2022.12.22

    どうする? 2023年の商品と売場 鮮魚編|夕方、夜間の見直しと即食、ロングライフの再強化

    全面的相場高の中、2022年は厳しい商売を強いられた。特に粗利益面では大きく前年実績割れした企業、店舗が多かった。この相場高は一過性のものでなく、23年も続くものと予測される。 中には一段の相場高となる商品もあり、あるいは少し相場が緩むと予測される商品あり、と一様ではないが、大勢において相場高基調は変わらない。「魚離れ」など消費傾向も変わらず、水産部門にとっては課題多き23年となる。今後の鮮魚部門の採るべき方向性について考えてみる。 夕方、夜の時間帯の重要性 この間、夜間の買物が増えてきたとの指摘がある。コロナ禍で少し流れが変わった面もあるが、社会構造が変わらない限り、夜間の買物客の比率は今後…

  • 2022.08.12

    特別寄稿 秋以降の原料高騰、コスト高対策 鮮魚編 「質の商売」へのシフト、商品設計、販売方法の見直し

    ただでさえ相場高の上に、ロシアによるウクライナ侵攻など相場高となる要素がさらに加わり、主力商品はかつて経験したことがない程の相場高となり売上げが作りにくくなっている。 実際に6月は気温の高さもあり、スーパーマーケットの水産部門は前年実績93%台となった企業が多かったように思う。 7月はうなぎかば焼きの好調に助けられ、前年比96~97%程度まで回復。ある面、これだけの軒並みの相場高において善戦と言っても良い状況だが、問題はこれからだろう。 秋口からの生サンマ、生秋サケなど秋の旬魚の漁獲不漁、不順が予測される他、全面的な相場高の中で値入確保がますます厳しくなり、恒常的に利益率が低下する恐れがある。…