アマゾン、日本で新たに4カ所の物流拠点を開設、全国21拠点体制に拡充

2020.08.26

更新:2020.08.27

アマゾンジャパンは、 2020年下半期に新たに国内4カ所に物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)を開設すると発表した。これによって日本国内のFCは合計21拠点となる。アマゾンは国内の物流拠点を拡大することで、品揃えの強化、さらに配送態勢の強化を図る。

物流拠点の拡充によって、アマゾンの通常販売と共に、第三者の販売者事業者が商品を販売するマーケットプレイスに出品する販売事業者にとっても、より幅広いビジネスチャンスの提供が可能となるとしている。

また、今回稼働するFCのうち、坂戸FCと上尾FCでは、商品棚を持ち上げて移動する「Amazon Robotics(アマゾン・ロボティクス)」と呼ばれるロボットを導入。よりたくさんの種類の商品に対応することで効率的な出荷を実現する。

開設に当たって、ジェフ・ハヤシダ・アマゾンジャパン社長は次のようにコメントしている。

「日本でアマゾンのサービスが開始して20周年を迎える2020年、20拠点以上のFCから日本全国の皆さまにサービスをご提供できることを大変うれしく思います。今後もお客さまにより快適なオンラインショッピング体験をご提供するとともに、FCの所在する地元の皆さまや自治体との連携を深め、地域社会に根差したFCづくりを目指して参ります」

開設する4つの拠点の名称と開設時期は以下のとおり。

アマゾン久喜FC

所在地/埼玉県久喜市上清久字桟敷1000-1
延べ床面積/15万1501㎡
稼働開始日/2020年8月26日

アマゾン府中FC

所在地/東京都府中市四谷5-23-62
延べ床面積/3万1157㎡
稼働開始日/2020年10月7日

アマゾン坂戸FC

所在地/埼玉県坂戸市西インター1
延べ床面積/7万7,795㎡
稼働開始日/2020年10月28日
特徴/Amazon Robotics(アマゾン・ロボティクス)導入拠点

アマゾン上尾FC

所在地/埼玉県上尾市堤崎字前谷、中新井字前
延べ床面積/9万1245㎡
稼働開始日/2020年10月28日
特徴/Amazon Robotics (アマゾン・ロボティクス)導入拠点

新設する4つの物流拠点では、出荷ラベルやギフトラッピング、割れ物商品用の緩衝材を除き、原則的にプラスチックを使用したパッケージや緩衝材の使用を廃止。地球環境保護の取り組みを進める。

また、働く人の健康に配慮したメニューを提供するカフェテリアや、 リラックスするための工夫が施された休憩スペースを設けるなどの心と体の健康施策を実施。さらに新型コロナウイルス感染症対策として、ソーシャルディスタンスの徹底、出勤時の検温や健康状態の確認など、徹底した予防対策を既存の拠点同様に実施する他、夏場には水分補給や施設内の温度管理の徹底などの熱中症対策を実施。

地域貢献活動としては、新たに稼働する4拠点でも既存のFCと同様、近隣の小学生に向けた施設見学会や物流に関する体験授業など、地元自治体や学校、企業などと連携した活動を推進していく。

利益頭は小売りではなく、あくまでAWS

アマゾン・ドット・コムが発表した19年度の決算では、売上高は前年比120%超の2805億2200万ドル(約30兆8574億円、1ドル110円換算、以下同)で、小売業界ではウォルマートに次ぐ第2位に位置づけられる規模となっている。

日本事業でも次第に存在感を増していて、19年度の売上高は160億200万ドル(約1兆7602億円)となっている。

一方で、同社の利益頭がクラウドサービスのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)となっていることには注目したい。同社の19年度のセグメント別の状況を見ると、売上げの6割強を占める北米事業の営業利益率は4.1%、また、日本も含むインターナショナルは売上げの3割弱を占めるが、営業段階では赤字となっている。対して、AWSは売上げの13%弱であるが、その営業利益率は実に26.3%に達する。全社営業利益率は5.2%だが、その多くをこのAWSが占めていることになる。

じっくりと投資をしながら、各国で小売業の基盤を整備できる背景にはこうした構造があることには注意が必要だ。

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