米国ウォルマートが「小売新時代」に向けた新たなオペレーションの店を実験

2020.10.31

ウォルマートは、リアル店舗を店内のお客だけでなく、オンラインのお客にニーズにも応えられるような柔軟性を獲得するために迅速に動いている。そのための実験店として、リアル店舗を売場として活用すると共に、物流センターとしても活用する方法を模索する店舗を設けることとした。

全国4店をテストセンターとして選定、従業員がよりよく、より簡単にお客に対応することを目的に新しいテクノロジーやデジタルツール、物理的な強化などを試していく。現在2店で始まっていて、今後2店が追加される見込み。

プロダクトとテクノロジーのチームは店に張り付きながら、ソリューションをプロタイプ化し、テストを繰り返すことをリアルタイムで実践。成功事例は広げ、そうでないものはスクラップしながら急いで真のプロトタイプを作り上げようとしているという。

取り組みは次のようなものになる。

1.オムニ・アソート

店舗では、オンラインで買えるものの全てを在庫しているわけではない。最初のテスト店では、衣料品の品揃えのほとんどをオンラインにするなど、管理の難しいカテゴリーを明らかにしようとしている。それによって、店舗のお客とオンラインのお客が利用する際に、店内に置いておくべき適切な商品が何であるかを学習する。

衣料品の品揃えの多くをオンラインのみにする実験を行う(画像はウォルマート提供)

2.インベントリー・スピード

ウォルマートは、バックルームから売場に商品を出すスピードを速めることができるアプリを開発した。それぞれのケースをスキャンする代わりに、従業員は手に持ったデバイスをかざすだけでアプリが拡張現実を利用して、売場に出されるべきケースが示される。これによって商品がより速く棚に並ぶことにつながる。

拡張現実を活用したアプリ(画像はウォルマート提供)

3.ファーストタイム・ピック・レート

店内のサイネージと手に持ったデバイスを組み合わせることで、オンラインで注文された商品を従業員がピックアップする際に、適切な場所に移動する助けとなるようにするための実験をしている。これまでのところ、このシンプルな変化によって従業員が商品を探す時間は減っていて、ピックアップの難易度が高い傾向にあったカテゴリーでは、最初に商品をピックアップする時間が20%短縮になったものもあるという。

ファーストタイム・ピックのためのサイネージ(画像はウォルマート提供)

4.チェックアウト・エクスペリエンス

非接触のチェックアウト体験を強化、あるいはイメージを変えてしまうようなものを目指し、さまざまなハードウェア、ソフトウェアのソリューションをテストしている。

今年から導入を開始した、フルサービスとしてもセルフレジとしても活用できる新たなレイアウトに基づいて検証を続けると共に、さまざまな可能性を模索する(画像はウォルマート)

ウォルマートとしては、かつては来店したお客への提供という1つの目的のために使われていた資産を、柔軟で拡張性のある資産へと変革させることで、どのような方法で、いつ、どこでお客が必要としたとしても、それに応えるような複数の方法に使える資産にしていきたいとしている。

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