ファミリーマートが植物工場で栽培された野菜を全国約1万6000店規模で展開、「今後は新たな商品開発も」

2020.08.31

2020.09.01

ファミリーマートは、レスターホールディングス(HD)と子会社で植物工場事業を行うバイテックベジタブルファクトリー(VVF)と協業し、植物工場で栽培された野菜をファミリーマート商品に導入し、全国の約1万6000店規模で展開する。今後は新たに商品の共同開発にも取り組む。

ファミリーマートでは、2015年4月から植物工場で栽培された野菜を中食商品に導入している。年々展開地域を拡大し、20年11月までに北海道・沖縄県を除く全国約1万6000店にまで展開を拡大予定。ファミリーマートの植物工場栽培の野菜の使用量は、導入当初と比較して約60倍となっているという今後も従来の露地栽培の野菜と組み合わせながら、植物工場で栽培された野菜の使用を拡大していく。

安定供給と農薬不使用のアドバンテージを生かす

植物工場の野菜は、閉鎖された環境で栽培を行うため、天候や災害による影響を受けにくく、一年を通して安定した供給が可能となる。また、虫がつかないため農薬を使用する必要がなく、安全・安心であることも特徴。さらに野菜の洗浄などの手間も少なく済むため、省力化、省資源化にもつながる。捨てる部分が少ないことからフードロスも最小限に抑えられ、環境負荷も軽減できる。

レスターHDおよびVVFは、国内最大規模の完全閉鎖型植物工場を全国に5カ所(秋田県鹿角・大館、石川県七尾・中能登、鹿児島県薩摩川内)擁し、全ての工場において食の安全と持続可能な生産活動を実行する優良企業に与えられる世界共通ブランドGLOBALG.A.P.を取得している。

工場運営に当たっては自治体や地元農家をはじめ主婦層、高齢者にも参画を促し、地元農業との共存、地域貢献、地域雇用創出を目指している。

昨今では、スーパーマーケットでも工場野菜の取り扱いは次第に広がりを見せている。企業によっては、コーナー化してアピールしながら販売する企業もある。

また、今年2月には西友がテナントとして植物工場を導入する取り組みを開始。植物工場に関する研究開発、コンサルティング業務の他、農業資材の販売、卸売業務、農産物の販売、卸売業務など手掛けるプランツラボラトリーと協働し、大型店である上福岡店の3階のテナント区画部分の150㎡(約45坪)のスペースに水耕栽培装置を備えた植物工場を設置。工場内でグリーンリーフを種から収穫まで育て、包装、さらに販売まで行っている。

さまざまな切り口で広がりを見せる工場栽培の野菜。今後、安定供給や農薬を使う必要がないというアドバンテージを生かしつつ、商品構成的な補完という意味でもより大きな意味を持ってきそうだ。

ファミリーマートとレスターHDおよびVVFとしては、今後も植物工場で栽培された野菜の普及に向け協業していくとしている。

VVFの植物工場で栽培されたグリーンリーフを使用した「フレッシュ野菜サラダ」(151円、本体価格、以下同)、沖縄県を除く全国で販売。キャベツ、グリーンリーフ、コーンなどの野菜を使用したシンプルなサラダ。ドレッシング別売り
同様にグリーンリーフを使用した「ミックスサンド」(238円)。関東、中部、関西地区で販売。ハム卵、ハムチーズレタス、ビネガーやブイヨンで味付けしたツナサラダを組み合わせたサンドイッチ

お役立ち資料データ

  • 原理原則を知る②-値入ミックスの極意-

    企業活動において、非常に重要となる価格設定ですが、その原理原則についてポイントをまとめたのが本資料です。 ニューノーマルが求められる現在においても、基本的なことを改めて振り返っていただければと思います。 ①値入ミックスとは何か? ②活用しやすい業態、条件 ③具体シミュレーション方法  

  • DX推進で陥りがちな間違いと対策

    本資料は、DX推進で陥りがちな間違いについて、経営と現場のすれ違いを減らす手法を提案することで、 成果に繋がるDXに繋げていただくことを目的に作成しております。 DX失敗のプロセス DX(デジタルトランスフォーメーション)への誤解 経営と現場のすれ違い事例 「仮定の検証」してますか? 全体最適のために必要なこと 本部がもう少し考え抜くと… 推進していくDXに欠かせないもの  

  • 業界寡占が進む「ドラッグストア」の強みと弱み

    新型コロナウィルス発生後、スーパーマーケット同様に売上好調であるドラッグストア業態。 業界は寡占化が進みつつあります。 改めて業態としての強みと弱み、また歴史を振り返りつつ、今後どのなるのか? 業界編集長の野間口氏にまとめていただきました。 ・ドラッグストア業態の「強み・弱み」 ・ドラッグストア業態の「過去と未来」