イトーヨーカ堂が家庭における使用済み食用油の回収・リサイクルに関する実証実験を実施
2023.02.01
イトーヨーカ堂(以下「イトーヨーカドー」)は、2023年2月1日(水)より、お客が家庭において調理で使用した食用油の回収に関する実証試験を「イトーヨーカドー ネットスーパー西日暮里店」にて開始する。なお、専用リターナブルボトル(回収容器)を使用した食用油の回収は日本で初めて※1の取り組みとなる。
家庭において発生する使用済み廃食油※2(以下、家庭系廃食油)は、日本全体で年間約10万トンにのぼり、そのほとんどが再利用されずに可燃ごみとして廃棄されているという。
廃食油は、バイオ燃料やインク溶剤等に原料として活用できることから、全国規模の回収とリサイクルにより脱炭素・循環型社会の実現に寄与する資源として期待されている。
※1 株式会社吉川油脂調べ
※2 家庭において発生する使用済み廃食油 一般家庭にて調理に使用され、また賞味期限切れなどで使用されずに廃棄される食用油
<回収フロー>
お客が「イトーヨーカドー ネットスーパー西日暮里店」で注文した商品を受け取る際に、専用リターナブルボトルを配布および廃食油を回収し、株式会社吉川油脂にてリサイクル処理を実施。本実証実験については、置き配サービス※3 利用時に限定して回収するスキームとなる。
※3 置き配サービス:お客の在宅・不在に関わらず、指定の場所に注文の商品を届けるサービス
従来の家庭系廃食油の回収の多くは使用済みペットボトルにより行われていたが、今回、専用リターナブルボトルを使用する事により、ゴミを発生させない取り組みとなっている。
本実証実験において収集された家庭系廃食油は、事業パートナーである株式会社吉川油脂(回収・リサイクル処理)、ENEOS 株式会社(専用リターナブルボトルの提供)と連携し、石鹸・インク溶剤等の製造へ活用することで、再利用していく。
なお、回収された家庭系廃食油の一部について、将来的に、持続可能な航空燃料※4(Sustainable Aviation Fuel)の原料とすることを目指す。
イトーヨーカドーは今後も、お客とともに身近でわかりやすいリサイクルの仕組みの構築を目指すとともに、CO2 排出量の削減と資源循環型社会の実現に向け、取り組んでいくとしている。
※4 持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel・SAF)
廃食油や獣脂などの非化石原料から製造する航空燃料。化石燃料由来の燃料に比べ、温室効果ガスである CO2 の排出量を抑えることができる。ENEOS 株式会社は 2026 年の稼働を目指して事業化調査を行う SAF の製造プラントに、家庭系廃食油を原料の一部として供給することを目指す。
【実証実験概要】
■内容:
・イトーヨーカドーネットスーパー西日暮里店の置き配サービスを活用した使用済み・賞味期限切れ家庭系廃食油の回収
・家庭系廃食油回収専用のリターナブルボトルの配布、リサイクルの促進
・家庭系廃食油の再利用による石鹸・インク溶剤等の製造
・回収システムの検討、リサイクル技術の開発
■:開始時期 2023年2月1日(水)~
■実施店舗 イトーヨーカドー ネットスーパー西日暮里店(東京都荒川区)