生鮮市場TOP羽村店が8月23日オープン、マミーマート広域商圏フォーマットの新規出店

2025.09.04

マミーマートは8月23日、東京都羽村市に生鮮市場TOP羽村店をオープンした。同社として東京都4店目、うち生鮮市場TOP!フォーマットとしては2店目となる。羽村市には初出店となった。売場面積は約660坪で、標準的な売場面積が650坪程度の生鮮市場TOP!としてはやや大型の面積。

平屋建ての建物を新設した。オープン日は土曜日だったが、猛暑の中にあっても長い行列が絶えず、期待の高さが伺えた

生鮮市場TOP!は、「行くのが楽しくなる食の専門店」をコンセプトに、生鮮強化型のスーパーマーケット(SM)として商品の深掘りの他、差別化に資するような珍しい商品も含めた形のマーチャンダイジングを特徴とする。価格面では低価格訴求を強めたディスカウントに位置づけられるだろう。

どちらかと言えば、郊外立地に出店し、一般のお客にとどまらず、「料理好き」、さらに「プロ」の業務用需要まで幅広い客層をターゲットにしたフォーマットだ。商圏は比較的広域の半径5km圏が目安となる。キャッチコピーは「料理好きが週1度は通いたくなるスーパー」。

マミーマートが2019年から既存店からのフォーマット転換を強く推し進めていて、現在は埼玉、千葉を中心に展開を拡大している。羽村店は同フォーマットとしては全社33店目となる。

羽村店でも、既存店同様、時短や簡単便利などのニーズに応える味付け肉や自家製漬け魚を充実させている他、精肉では生鮮部門が手がける惣菜として「美味し焼豚」やローストビーフなどをおつまみコーナーとして展開する他、鮮魚でも同様に生鮮部門が手がける惣菜として寿司を展開。

生鮮市場TOP!は生鮮を核売場としているが、とりわけ精肉には注力。第1主通路の青果の次に精肉売場を配置している。奥主通路には平ケースを2列並べ商品を売り込む。第2主通路は精肉、鮮魚、惣菜が2列の平ケース、平台と併せ展開される
味付け商品は精肉では牛豚鶏、さらにラムも含め、全畜種で展開される
生鮮惣菜を手がける。精肉では冷蔵のローストビーフの他、常温の温惣菜として焼き豚など「酒のつまみ」軸での展開。今回、プルコギを巻いた肉巻きおにぎりを投入した
鮮魚でも時短や簡単便利需要への対応として「TAIPA Fish」をコーナー化
鮮魚が展開する寿司では、巻き寿司の具を大きくしてインパクトを打ち出す。まぐろ(8カン、本体価格999円、開店特価、通常は1290円)と生サーモン(8カン、本体価格1390円)の他、値頃を狙ったとろたく(同890円)も展開
鮮魚の壁面の売場は寿司から入り、その後素材系へと流れる。そのため、握り寿司盛り合わせから刺身盛り合わせへと即食商品が自然に流れる
生鮮市場TOP!の青果のカットフルーツは「5610(ごろっと!)」と銘打つなど、大き目にカットしていることを売りにする

子会社の彩裕フーズが展開する惣菜、インストアベーカリーも品揃えを充実させた展開となっている。マミーマートとしての今年の営業戦略の方針の1つに「カテゴリNO.1戦略」があるが、惣菜ではそれに向けて、4月に鶏の唐揚げ、おはぎをリニューアル。それまでは惣菜での売上げナンバーワンは鶏天だったが、鶏の唐揚げのリニューアル後は鶏天を上回る売れ行きで、ナンバーワン商品になるなど、狙いどおりの結果となっている。

第2主通路は鮮魚に続いて惣菜売場。平台先頭は弁当売場。平台に大量に積み上げて展開
壁面の冷蔵ケースではいなり寿司や麺を展開。麺の隣りではサンドイッチを展開。彩裕フーズの工場製で、スイーツ系も含む豊富な種類と具が多いことが強みとなっている
おはぎは手作りを徹底するために、あんで包む作業を手作業に切り替えた。定番商品をナンバーワンの商品にしていく狙いがある
スーパーマーケットの惣菜の定番中の定番である鶏唐揚げ。マミーマートでは同じ鶏惣菜の鶏天が長らく売上げナンバーワンだったが、リニューアルに伴って唐揚げが売上げトップの座に立った
惣菜でのスイーツを強化しているのは彩裕フーズの特徴。核売場になっている。専属パティシエが開発していることを訴求
ピザの安さも売りの1つ。オープン日は20%割引で、本体価格400円台の売価で売り込み、トライアルを促す
同店は大型店ということもあって、インストアベーカリーを設置。ミニパン系を売り込む

もちろん、素材としてもめずらしい果物や鮮魚、一頭買いした国産牛の希少部位などプロや料理好きまでがターゲットとなる商品を展開するなど、即食から簡便、さらに素材まで、品揃えを強化した強力なフォーマットとなっている。

売場先頭は青果売場。頻度品の価格を打ち出す他、料理好きや業務用などのまとめ買い需要にも応えられるケース売り野菜なども展開
果物ではドリアンなどめずらしい商品も展開
特に果物ではドラゴンフルーツやヤングココナッツ、パパイヤなど、輸入商品の珍しい商品を充実させている。この辺りも料理好き、業務用の需要への意識が感じられる
牛肉は「一頭買い」による安さやさまざまな部位の商品化を訴求
ステーキはカットステーキによる大容量で売り込む
生の牛タンを強化し、コーナー展開する。1本切りの盛り合わせを商品化して好評だという。タン中、タン下、タン元が一度に楽しめるというコンセプトの商品
鶏でも希少部位を商品化して売り込む。これも料理好き、業務用の需要に応える商品構成
ラムは生鮮市場TOP!として継続的に強化。味付け商品までそろえている
馬刺しはロスの出にくい冷凍で展開。冷凍では販売量が多くない商品も展開可能で、「“料理好き”も大満足!」のコピーで品揃えをアピール
保存性に優れる冷凍の商品は生鮮でも増加中。豚の薄切りなど汎用性の高い商品などを大容量で売り込む
鮮魚では素材系の商品は平ケースで展開。各コーナーを設けている。丸魚もパック詰めの状態で、セルフサービスに徹する
一度も冷凍しないノルウェー産の生サーモンを平ケースエンドで売り込む
エビをコーナー化するなど、品揃えのディスティネーション性強化の方針が表れている

同社では羽村店を『「鮮度」「品質」「美味しさ」「楽しさ」で妥協をしない店舗』と銘打つ。JR青梅線羽村駅から約1.1km、徒歩約14分の場所に立地。ターゲットとしては店舗近隣の住民の他、羽村駅乗降客も入るが、駅近店舗ではないため車客がメインとなる。

圏央道青梅ICからは約6.7km、車で約10分の距離で、都道249号福生青梅線(西多摩産業道路)沿いに位置している。国道16号線や圏央道など、車でのアクセスも良好なことから生鮮市場TOP!の特徴でもある広域からの集客を見込むとしている。

羽村市の人口は約5万4000人だが、これは東京都の市の中で最も人口が少ないという。面積も9.90㎢と同3番目に小さいということで、商圏は羽村市全域に加え、周辺の福生市や昭島市などからの集客も含む。半径5km圏の世帯数は約14万世帯、人口は約29万人。世帯平均人員は2.0人。

羽村市はこだわりの品揃えで知名度も高い福島屋の地盤でもあるが、低価格だけではない、生鮮市場TOP!の品揃えの特徴もあって、羽村店もこだわり需要のマーケットにも影響を与えそうだ。

精肉に続いて、第2主通路で惣菜を展開しているため、主通路最後の場所では冷凍食品をコーナー化している
売場は主通路に沿ってゆるいワンウエーコントロールになっているが、加工食品のゴンドラにはエンドのない中通路を設けていて、通りに抜けに便利
ペットボトル飲料などは常温販売し、かつケース販売も実施するなどディスカウント的な売り方
酒を含む缶飲料も常温販売。案内に「バラは、パックからお取りください」とある。お客自身がケースから取る形でケース販売とばら販売を両立。これもディスカウント的な売り方
酒ではかなり高単価の商品も調達し、販売。「レミーマルタン ルイ 13世」を本体価格約20万円で販売する他、国産ウイスキーのシングルモルト、ピュアモルトなども販売している

生鮮市場TOP羽村店概要

所在地/東京都羽村市神明台2-5-1

営業時間/9時~21時

駐車台数/294台

駐輪場/105台

売場面積/661.9坪(2188.1㎡)

お役立ち資料データ

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