サミットストア西小山店が3月11日、建て替えリニューアル、2層300坪型で27.3億円の年商目指す

2026.03.13

サミットは3月11日、東京都品川区にサミットストア西小山店をオープンした。1981年から2024年6月まで営業していた旧西小山店をスクラップアンドビルドし、同じ場所に再度オープンしたもの。

東急電鉄目黒線の西小山駅から至近の駅前立地。その他、2km圏内に東急池上線、東急大井町線、東急東横線、都営浅草線が走り、合計17の駅があるなど利便性が高い場所にある。また、西小山駅周辺の東急目黒線は地下を通っていることから、商圏の分断要因にならないことも大きい。店舗から洗足駅方面に向かって坂がある以外はほぼ平坦な地域である他、河川や幹線道路による分断もなく、全方向からアクセスのしやすい立地となっている。

駅至近の自社物件を建て替えリニューアルした。好立地に物件を持つことを最大限生かす

周辺の世帯数、人口はサミット全店の平均を大きく上回り、例えば人口は半径500m圏内で2万人以上、1km圏内では7万5000人以上などとなっている。さらに、同500m圏内の世帯数、人口の伸びは鈍化しているが、1km圏、1.5km圏の世帯数には伸びがみられる。特徴としては、単身世帯、20代、30 代、40代の構成比が高くなっている。

自社で所有している物件で、43年の長きに渡って営業してきた店舗を最新のマーチャンダイジング(MD)の力がより発揮できるように、建て替えによってハード面から強化したわけだ。駐車場はなく、徒歩、もしくは自転車での来店を想定。駐輪場は60台分確保した。

建物は3階建てで、売場面積は1階、2階の2層。3階はバックヤードの作業場や休憩室などとなっている。生鮮部門の基本的な作業は3階で行うが、2階では鮮魚の「おさかなキッチン」の作業場を設けている他、総菜については1階に作業場を設けている。

売場面積は1階、2階合わせて301坪で、1階に総菜、インストアベーカリーの他、パン、米、飲料など主に即食系、エスカレーターで上がる2階に素材系の商品を配置。また、レジは1階にのみ、設置している。売場面積はリニューアルに伴って40坪程度拡大した。

売場レイアウト

年商目標は27.3億円。分厚い商圏を背景に、坪当たり販売効率で900万円を超える高い水準の年商が期待される。競合店としては西小山駅の上に東急ストアの小型店がある他、周辺にまいばすけっと、リコスなど小型SMがあるが、東急ストアでも売場は約170坪ほどであることから、相対的な売場面積の広さでいっても有利な状況にある。

今回のリニューアルの大きな付加要素としては、インストアベーカリー「ダン・ブラウン」を1階に導入したことが挙げられる。インストアベーカリーは売上高構成比計画では3.5%を想定するなど、同社の全社数値と比べても高い売上げを見込む重要な売場となる。

今回のリニューアルで設置されたインストアベーカリーは入口すぐの場所に配置

レイアウト上は、インストアベーカリーに隣接する形で、店内製造のフレッシュサラダ、カットフルーツ、総菜、レンジ調理商品などの即食商品をまとめている。フレッシュサラダ、カットフルーツは青果部門の商品、また、総菜についても鮮魚、精肉が展開する生鮮総菜についてもまとめているが、これは主に小型店の場合に採用されるパターン。今回、生鮮総菜の作業場についても初めて総菜部門と一体化した形とした。

青果部門の即食商品として定着している店内製造のフレッシュサラダ、カットフルーツはインストアベーカリーと連動
カットフルーツとベーカリーをつなぐ場所にはサンドイッチを配置。サミットではサンドイッチも店内で手作りすることにこだわっている
鮮魚部門の食材を店内で調理した「焼魚・煮魚」コーナー。日々、異なる種類の魚を調理することで来店時のワクワク感を演出していくとしている。
精肉部門の食材を店内で調理した「グリルキッチン(肉総菜)」も総菜売場にまとめた

大型店などでは、各生鮮部門の「世界観」を表現するなどの目的から、これらの即食商品についても各生鮮部門の売場で展開されるがスペースが限られる小型店ではそれよりも即食商品としてのまとまりを重視している。

また、これは小型店に限ったことではないが、各生鮮部門で製造している電子レンジ調理商品などレディトゥクックの商品についても即食の軸で総菜売場と隣接した場所で展開している。

レディトゥクック商品を集積した「レンジ調理シリーズ」コーナーは、総菜売場と連動させ、1階に設置。今回、新たに「オーブントースター調理」の商品を導入した

今回、総菜、ベーカリーについては一部商品について近隣店舗で製造したものを持ち込む方式を取り入れた。直線距離で3.2km強のところにある野沢龍雲寺店(東京・世田谷)から運ぶ。野沢龍雲寺店は同社の最寄りの店舗ではないが、製造能力などを考慮した。

物流はネットスーパーの配送機能を活用している。この方式が軌道に乗れば、店ごとに特定の商品を「集中製造ができたり、製造品目を減らすことができたり、場合によっては店内製造をしない店を展開することもできるようになるかもしれない。

総菜では弁当など米飯も充実
パックご飯を含む米は1階に配置。特にグロサリーではPOPに提案の要素を盛り込んでいて目を引く
酒や飲料は総菜と同じ1階で販売。即食の文脈でもあるだろう。レディトゥドリンク(RTD)もすぐ飲めるように冷蔵で販売

2階に上がるエスカレーターは入口すぐの場所に設置。2階の売場先頭には青果売場が配置されている。今回、周辺地域の単身者比率が高いことから少量規格の商品を閉店まで品揃えするように努める。店内で当日製造するフレッシュサラダ、カットフルーツは前述のように1階で展開するが、焼き野菜については青果売場内にコーナーを設けている。

エスカレーターで2階に上がると青果売場が広がる。柱にはサミットのロゴマークを構成する3本の緑色の線が描かれている。「この店がサミットの店である」ことが明確に分かるようにする取り組みの一環
焼き野菜、焼き芋については青果売場内にコーナーを設置
コンパクトながら産地直送の農産物を展開する「農家さんから直送」コーナーもしっかり設置

青果に続いて鮮魚売場を配置し、主通路突き当たり壁面では「おさかなキッチン」コーナーを設け、生鮮魚の下氷裸販売を毎日実施。丸物の販売と共に夕方を中心にそれらを使った刺身も販売。また、週末には産地からの空輸や鉄道による輸送サービスを活用した「切りたて切身販売」、マグロや生鮮魚の「解体ショー」などイベントを実施し、楽しさの要素も加えた形での商品提供を実践していく。

「おさかなキッチン」コーナー。消費者のアンケート調査でもこうした対人の機能については継続利用に対する効果が大きいことが分かっている。小型店でもこうした機能を入れることで来店動機が生まれる
冷凍の塩干の商品を「冷凍」であることのメリットをアピールしながら販売

続く精肉売場では、豚肉の品揃えに新たな銘柄豚を導入し、「手頃な価格でよりおいしい豚肉を食べたい」という需要に応える。鶏肉ではごみが少ない上、冷凍保存もしやすいノントレー商品を品揃えする。

鶏肉ではノントレー商品を多く取り扱う
レディトゥクック商品を集積したレンジ調理シリーズは総菜売場に関連させて配置しているが、フライパンや電子レンジで加熱調理する味付肉やセット物については精肉売場で販売
「サミットオリジナル」や「素材をそのまま」シリーズなどオリジナル商品が随所に差し込まれている。緑色をあしらったパッケージが目立つ

グロサリー売場は商品によって1階と2階に分けて売場を設けている。1階には主に酒、飲料、米、パンなど、2階には日配や冷凍食品、アイス、加工食品、菓子、家庭用品などを展開。

和洋日配は2階で素材系の商品として配置
2階で展開される冷凍食品ではワンプレート商品の他、冷凍果実、野菜などの品揃えを充実させた
菓子も2階に配置。一部の商品を壁面側で展開していて売場として目立つようになっている
調味料も2階で販売。しょうゆには「どんな料理にも合って食卓に欠かせない!」とのコピーを掲示
ふりかけには「ふりかけでお弁当をもっとたのしく‼」。ふりかけを弁当と結び付け、提案の要素を盛り込んだコピー
複数商品を一度に試食できる「おためし下さい」コーナーを2階に新たに設置。従業員がお客と話しながら商品を紹介する。売場案内や買物の相談に対応する「案内係」も新たに導入するなど、コンパクトな売場であっても、対人の機能を重視し、しっかりと整備している
日常生活のためのワンストップショッピングに対応するため、家庭用品も2階でしっかりと展開
レジは1階にのみ設置。セルフ精算レジ2台、セルフレジ16台で、セルフレジが主体となっている

サミットストア西小山店概要

所在地/東京都品川区小山6-4-5

オープン日/2026年3月11日

営業時間/9時30分~23時

駐車台数/0台

駐輪台数/60台

建物構造/地上3階建て

売場面積/995㎡(301坪)

バックヤード面積/637㎡(193坪)

レジ台数/18台(セルフ精算レジ2台、セルフレジ16台)

店長/梅木貫行

従業員数/83.9人(レギュラータイム社員23.5人、パートタイム社員60.4人、パートタイム社員は173時間/月=1人で計算)

年商目標/27.3億円

商圏内世帯数(人口)/1次商圏(半径0.5km以内)1万2357世帯2万664人、2次商圏(半径1.0km以内)4万3549世帯7万5204人、3次商圏(半径1.5km以内)9万2442世帯16万1401人

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