ヤオコー板橋四葉店が11月7日オープン、都心部進出足がかりの一環東京23区2店目、ヤオコー全社200店の記念すべき店
2025.11.10
ヤオコーは東京都板橋区に板橋四葉店をオープンした。ヤオコー全社としては200店体制となる。東京都16店目で、23区内には今年6月オープンの杉並桃井店(杉並区)に続く2店目で、首都圏中心部に向けた都市部進出の足がかりとなる出店の一環。他、埼玉県106店、千葉県34店、群馬県17店、神奈川県14店、茨城県7店、栃木県6店の陣容で、今回の出店で全社では200店体制になる。
国道17号線(新大宮バイパス)と都道446号線が交わる「新四葉」交差点付近に位置するフリースタンディング店舗。自動車のディーラー跡地に建て替えの形で出店。敷地が限られるため、1階に駐車場、売場は2階というピロティ方式での出店となった。1階にはテナントの買取大吉(11月20日オープン予定)とポニークリーニング(11月10日オープン予定)が出店している。

徒歩、自転車、車でアクセスがしやすい立地であることに加え、東武東上線の下赤塚駅、地下鉄の東京メトロ有楽町線、副都心線の赤塚駅、都営三田線の新高島平駅の複数の駅に囲まれていることから都心へのアクセスがしやすく、この交通利便性の高さもあって人口、世帯数は増加傾向にある。ただし、最寄り駅といえる下赤塚駅からは徒歩約20分の距離にあることから、車の他自転車、あるいはバスでの移動が多い地域であるといえる。

同社として東京23区内2号店ではあるが、これまで埼玉県と池袋を結ぶ東武東上線沿線に出店することで出店地域を拡大してきた同社にとっては埼玉県南部へと出店してきた延長と見ることもできる。埼玉県南部でドミナントを形成した商圏を、さらに都市部へ拡大することが出店の目的となる。
半径1km圏内の人口は4万7000人、2万4000世帯だが、30代~50代のヤングミドル層が多く、人口構成比で43.6%と、板橋区や埼玉県の平均よりも高くなっている。また、板橋区平均と比べ10代未満から10代の人口構成比も高く、結果として親と子のファミリー層が多く住むと想定される。店舗周辺には戸建て住宅が多く立ち並ぶが、実際、2人以上の世帯の割合は53.1%と、板橋区平均より約7%ポイント高い。
自社の最寄りの店は和光丸山台店(埼玉県和光市)で、直線距離で約2.8kmの距離。次いで和光南店(同)が同3.8km、戸田駅前店(埼玉県戸田市)が同4.4kmとなっていて、これまで都心の周辺に出店を重ねてきた中、ぐっと都心部に入り込んだ位置関係になる。
周辺には大型のスーパーマーケットはなく、400坪未満の小型店が集中していて、例えば、イオングループの都市型小型店のまいばすけっとは駅近を中心に1.5km圏内に13店ほど出店しているという。
ヤオコー板橋四葉店はディーラー跡地、かつピロティ方式のため、それなりの規模は確保できたもののそれでも同社の標準店よりは小型といえる440坪強の売場。面積の点では競合優位となるが、それでも同社としては自社のマーチャンダイジングをより狭い面積でどのように実現するかが問われたことになる。
そうしたこともあって、板橋四葉店のストアコンセプトは「美味しさで毎日の食生活が喜びに繋がるお店づくり~440坪の売場で600坪のヤオコーの魅力をお客様に伝えたい~」となっている。具体的な考え方は、時間帯ごとに売場を変更することで、全時間帯を通じてSKU数をしっかり確保する方針。


同店のSKU数は生鮮が920、グロッサリーが1万1380、デリカが330の計1万2630。1万8000を超える同社の大型店ほどではないが、この面積としては比較的多いといえる。グロッサリーは大幅に少ないものの、特にデリカなどは大型店とそん色ない品揃えを実現しているといえる。
ただし、やはり標準店と比べて小型であることは確かであるため、品揃えについてはめりはりを付けている。例えば、生鮮では都市型ということで精肉の需要が高いと想定し、精肉売場はしっかりと確保し、核となる売場に位置づけた。
今回の出店に当たって、トレーのまま電子レンジで加熱して調理できるおかずを3種類発売。また、店内加工の三元豚の生つくねも新規開発した商品。

牛肉では黒毛和牛を少量目から盛り合わせまで、ライフスタイルに合わせて選べる品揃えで幅広い焼肉シーンに対応。ローストビーフなどのミートデリカは、「つまみ」としての枠を超えておかずの主役としても提案する、ミートデリカのつまみ商品については小量目の198円(本体価格)の商品も投入している。



初年度の売上高構成比としては生鮮37%、グロッサリー44%、デリカ19%を計画。生鮮とデリカで56%と、やはり生鮮とデリカを高めに想定しているのも、都市型、かつ限られた売場の中でヤオコーとしてより強調するのが生鮮とデリカであることを示している。
一方、品揃えのめりはりという点では、精肉を強化したことに伴って相性の良いドライ食品のたれについて、売場をしっかり確保した上で精肉と連動して売り込みを強化。たれの強化は、都市部、かつヤングミドル層の厚さを踏まえたものだが、限られた面積の中、その分、乾物の売場などを縮小した。



鮮魚はマグロの鮮度と品揃えにこだわり、「地域一番のまぐろ屋さん」を目指す他、午前中を中心に近海魚の丸魚を対面販売で売り込む。食べ方や調理などのアドバイスをする「お魚アドバイザー」も2人投入し、対面販売によるライブ感を演出していく。






青果は、旬の果実のアソートパックや小量目、カットフルーツなどを豊富に品揃えしながら、季節感を演出。また、味、糖度にこだわったトマトをメニュー提案なども行いながら販売。



また、ハーブ類は杉並桃井店でもパクチーなどハーブ系が好調なことから、棚割りとしてしっかりと品揃えした。

デリカの惣菜では、ヤオコーの名物商品として「手握りおはぎ」を粒あん、きなこ、ずんだの3種類を訴求。同店では粒あんには一部の店舗に導入を進める北海道産アズキを使用。また、ずんだも最近、リニューアルし、香りや色味を向上させた「香りずんだ」を使用している。

ランチタイムには店内手作りの出来たて米飯を豊富に品揃えするなどするが、惣菜は特に夕方の展開を強化。夕方の需要が高いと見て、採用段階でも午後にしっかりと人員を厚くするようにした。
通常は17時ごろまでの製造としているところ、今回は19時まで製造する態勢とする。杉並桃井店では夕方以降のデリカの需要が想定以上に高かったことから、今回はしっかり確保するようにした。




寿司もランチタイムにおむすびやちらし寿司などを豊富に品揃えし、米飯と連動してランチニーズに応える他、鮮度感にこだわり、夕方にも出来たての握り寿司を用意するなど、夕方の需要に応える。

ベーカリーでは国産小麦使用、店内手伸ばしで製造したピザの出来たて販売などを実施する他、バーガー類などを強化。「なめらか寄せプリン」などの自社製造のスイーツは定番商品だけでなく季節商品も展開することで選ぶ楽しさ実現する。


グロッサリーの日配では、たれと同様、精肉強化との連動も意識し、キムチを小量目やおつまみ向けの商品などを豊富に品揃え。生鮮部門と連動してメニュー提案を実施していく。また、つまみだけでなく素材としても使用頻度の高いチーズを充実させた。



ドライ食品は、前述のようにたれを強化。メニューを提案するクッキングサポートと連動してたれの汎用性なども提案していく。さらにクッキングサポートでは、今回は強化部門である「精肉」関連の提案に特化。8時間のパートタイマーを2人採用してヤオコーらしい提案を試みる。

酒はヤオコーの強みの出せる商品として厳選の直輸入ワインを豊富に品揃えし、料理に合わせたワインの提案や、ヤオコー自慢のプライベートブランド(PB)商品のナッツと合わせた「お手軽な晩酌時間」の提案などを実施。売場レイアウト上では、ワイン売場の横にチーズと生ハムを配置するなど連動性を高めている。

また、ドライ食品ではゴンドラエンドで新什器を導入。従来は単品大量の突き出しの什器を設置していたが、通路が狭いことから新什器ではゴンドラ内に量販スペースが組み込めるような仕様となっている。




レジはセミセルフ4レーン、精算機8台、フルセルフ7台で、セルフ主体となっている。初年度予定の年間の1坪当たり販売効率は約450万円と、同約590万円の杉並桃井店ほどではなく、販売力のある同社としては特段高い数値ではないが、これまでと比べ一段狭い売場の中で、名物商品を始めヤオコーの魅力をいかに実現できるかが問われることは確かだ。
ヤオコー板橋四葉店概要
所在地/東京都板橋区四葉1-27-20
オープン日/2025年11月7日
営業時間/9時~22時
駐車台数/51台
駐輪台数/104台(バイク10台)
敷地面積/3201.57㎡(968.47坪)
延べ床面積/4374.95㎡(1323.42坪)
店舗面積/1463.96㎡(442.85坪、ヤオコー売場面積)
店長/寺本和矢
従業員/正社員16人、パートナー・ヘルパー・アルバイト126人(延べ人数)
年間売上げ/初年度20億円(予定)
商圏人口/1km圏内4万7000人(2万4000世帯)、2km圏内20万5000人(11万4000世帯)、3km圏内40万1000人(21万6000世帯)









