ヤオコー福生牛浜店がオープン、東京都西部のドミナント強化、ミドル、シニア対応で生鮮再強化
2026.01.20
ヤオコーは1月20日、東京都福生市に福生牛浜店をオープンした。東京都西部、多摩地域に形成する商圏のドミナント強化の一環。東京都立川市北西部と青梅市の既存商圏をつなぐ位置づけの出店となる。付近の既存店としては、北西約3.5kmに西武立川駅前店(東京都昭島市)、南方面約7kmに青梅今寺店(東京都青梅市)がある。
都道7号線(五日市街道)と都道29号線(新奥多摩街道)の交差する牛浜郵便局交差点に立地し、徒歩、自転車の他、車でのアクセスもしやすく比較的広域からの集客も見込める。また、店舗周辺は戸建て住宅や共同住宅が多く、JR青梅線牛浜駅の西口から徒歩約5分、約300m、JR五日市線熊川駅からは徒歩約11分、約750mに位置していることから駅利用者の利用も見込める。JR青梅線福生駅からも南方面に約1.1kmの距離。
今回のオープンで店数は東京都17店、埼玉県106店、千葉県34店、群馬県17店、神奈川県14店、茨城県7店、栃木県6店の計201店体制になる。
駐車場を含む飲食店などがあった敷地に1階駐車場、売場2、3階のピロティ方式で出店。住宅地の中の限られた敷地ではあるが、最大限利用しようという意図が感じられる。ヤオコーの売場は2階にあり、3階にはドラッグストアのマツモトキヨシの他、歯科クリニックなどが出店する計画。新規テナントは26年2月以降順次オープン予定となっている。


福生牛浜店ストアコンセプトは、「期待以上の美味しさで笑顔あふれる店づくり~福生のお客様にヤオコーの魅力を伝えよう~」。
商圏1km圏内の人口は2万人ほどで、50歳以上のミドル、シニア層が多く全体の50.9%を占めるなど東京都平均よりも高くなっている。特に50歳代が15.2%でボリュームゾーンを形成していて、子育てが一段落した成熟した生活を送るミドル層が多いと見込んでいる。
世帯数では1km圏内では単身世帯が最も多く、2~3km圏内になると単身世帯が減少し、3~4人世帯の割合が上昇し、東京都平均を上回る水準になる。周辺の人口は若干減少傾向ではあるが、世帯数は微増傾向だという。
売場面積は600坪弱で、同社としては標準的な規模。年商は初年度予定で20億円となっている。昨今ではデリカの売上高構成比が15%を超えるなど主力部門となってきているが、今回についてはミドル、シニア層が多い商圏の状況を受け、生鮮についても強化。初年度の売上高構成比は生鮮38%、グロッサリー47%、デリカ15%を計画。また、SKU数は生鮮900、グロッサリー1万4380、デリカ330、合計1万5610となっている。
生鮮ではまず、鮮魚部門を核部門と位置づけ、第1主通路突き当たりにオープンキッチンを配置しながら「圧倒的な売場展開」を実践する。近海魚とマグロを強化し、夕方には近海魚の売り切りを図りつつ、簡便商品を展開していく。特に切り身を豊富に品揃えする他、簡便商品という文脈では「骨取り」商品のコーナー化も実施。


マグロは刺身のサクや盛り合わせなどの生マグロだけでなく、ハラモやカマ肉などの加熱用も提案するなど、「地域一番のマグロの品揃えの実現」を目指す。鮮魚売場としては、「今日のおかずが決まる売場づくり」を実践していくとしている。




精肉ではミドル、シニア層の支持が高い「しゃぶしゃぶ」のコーナーを定番展開しながら強化。しゃぶしゃぶで楽しんでもらうのはもちろんだが、「薄切り」という性質からステーキや焼肉用などと比べても汎用性の高い商材にもなるという考えもある。

また、ミートデリカを食べ比べできるアソート商品として、生ハムとサラミの盛り合わせなどを展開。生ハムとサラミの盛り合わせは今回、初めて展開。店内でカットした切りたてを訴求しながら売り込む。


青果ではトマトについて味、糖度にこだわった商品を平台で大きくコーナー化するなど、これまで磨き込んできたマーチャンダイジングを展開した上で、特に産地にこだわった訴求で地域性の打ち出しが目立つ。近隣の産地の商品を取り入れながら地域を強調した品揃えを随所に差し込んでいる。オープン日は埼玉県入間市産のJAいるま野のホウレンソウや東京都立川市産の「吉澤さんの木熟ミニトマト」などを、地域をアピールしながら販売。




デリカの惣菜は、ランチタイムに合わせ、店内手作りにこだわった出来たて米飯を豊富に品揃え。特にミドル、シニア層が多い商圏ということもあって、玄米の弁当を常時展開できるように品揃えを強化したという。



寿司についても、惣菜の米飯と連動してランチニーズに向けておむすびやちらし寿司などを豊富に品揃え。また、夕方にも鮮度感にこだわった店内製造の握り寿司を売り込むことで、握りたてを

ベーカリーは、朝食用の食パンやランチタイムに向けてバーガーやピザなどを売り込む他、「なめらか寄せプリン」などの自社製造スイーツを強化。定番商品だけでなく季節商品も展開することで選ぶ楽しさを実現する。

グロッサリーの日配は味、製法にこだわったプライベートブランド商品の加工肉や健康を意識した商品などの売り込みを図る他、生鮮部門と連動したメニュー提案なども実施。また、つまみや料理の素材としてもニーズの高いキムチや梅干しなどの漬物を豊富に品揃えする。


ドライ食品では今回、コーヒーを強化カテゴリーとして注力。産地や製法にこだわったドリップ・レギュラーコーヒーだけでなく、近年ニーズが高まっているカフェインレスも豊富に品揃えする。


酒ではワインに加え、清酒の品揃えを強化。地元の福生市の地酒や全国各地の清酒をそろえ、お勧めの飲み方や料理との食べ合わせも提案していく。


サービス面では「ヤオコーカフェ」としてイートインは大人用28席、子ども用2席を設置。レジはセルフレジ8台、セミセルフレジ4レーン、精算機8台のセルフ主体としていく。また、ネットスーパーは展開しない。
今回の福生牛浜店などヤオコーの新店を見ていると、地元の商品を前面に打ち出しつつ、全社的な新商品を積極的に開発する一方で、イートインやレジ態勢、スライド式の陳列棚やデジタルプライスなど店舗運営をめぐるビジネスフォーマットについては固まってきているように見える。
ヤオコーは商圏特性を踏まえ、自社出店地域を「北」と「南」に分けて、それぞれに向けたマーチャンダイジングを構築するようになっている。一昨年の2024年9月には北の旗艦店として久喜吉羽店(埼玉県久喜市)をオープンさせたが、今年の3月にはいよいよ南の旗艦店として新浦安店(千葉県浦安市)を改装オープンすることが発表されている。
今回の福生牛浜店は地域的には「南」に位置づけられる。今回の新規取り組みにも、南の旗艦店につながるものがあるとみられるが、その意味でもその一旦の集大成となる新浦安店に関心が寄せられるところだ。
ヤオコー福生牛浜店概要
所在地/東京都福生市牛浜43-1
オープン日/2026年1月20日
営業時間/9時~21時30分
敷地面積/4133.34㎡(1250.33坪)
延べ床面積/7805.98㎡(2361.31坪)
店舗面積/1963.84㎡(594.06坪、ヤオコー売場面積)
駐車台数/110台(ピロティ80台、隔地駐車場①22台、隔地駐車場②(軽自動車専用)8台)
駐輪台数(従業員用含む)/193台、バイク9台
店長/今井壮平
年間売上げ/初年度20億円(予定)
従業員数/正社員18人、パートナー・ヘルパー・アルバイト110人(延べ人数)
商圏人口/1km圏内2万人(1万1000世帯)、2km圏内6万1000人(3万2000世帯)、3km圏内12万7000人(6万4000世帯)









