ライフコーポレーションが10X(テンエックス)と組み、「ライフネットスーパーアプリ」サービスを開始
2022.04.12
2021.03.08
ライフコーポレーション(ライフ)は、チェーンストア向けEC(電子商取引)の垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」を展開する10X(テンエックス)と組み、ライフが運営するネットスーパー「ライフネットスーパー」で初となるモバイルアプリ版の「ライフネットスーパーアプリ」の提供を開始した。
今回、誕生した「ライフネットスーパーアプリ」の主な特徴は3点。まずは「一覧性の高い売り場」 ということで、モバイルアプリならではの素早く快適な操作性の下、豊富な品揃え商品の中から便利に買物することができる他、セール商品も手軽にチェックできるという。
2つ目は「ライフこだわりのプライベートブランド(PB)商品」。「スマイルライフ」「ライフプレミアム」「BIO-RAL」「スターセレクト(ヤオコーと共同開発商品)」という異なるコンセプトの4つのPBがアプリから手軽に買える。
3つ目は、「お気に入り商品を保存できるマイリスト」。いつも買う商品を「お気に入り」に設定しておくと、アプリの下タブからいつでも確認することができる。毎回定番で買う商品は一括でカートに追加することもできる。
ライフコーポレーションの加藤 崇・CX共創推進室室長は、今回のアプリの位置づけを次のように説明する。「弊社では自社のネットスーパーとアマゾンの取り組みを両輪で走らせているが、今回は自社ネットスーパーのアプローチの手段を1つアプリとして追加して、お客さまの間口を広げる取り組みとなる」。
首都圏と近畿圏で280店(2021年2月末段階)を展開するライフはEC事業の強化・拡大に注力し、19年度に30億円だったEC事業売上げを20年度で50億円超、21年度には100億円まで拡大する計画を発表している。
自社ネットスーパーの「ライフネットスーパー」は11年から展開。店舗から商品を出荷する店舗型ネットスーパー事業で、21年2月時点でサービス展開店は61店に上る。新型コロナの影響もあって、20年度のEC売上高は前年同期比50%増、一番高いときで2倍といった伸長を示し、単月の黒字も達成した。現在、東京都23区、4市、神奈川県2市、大阪府大阪市21区、3市にサービスを拡大している。
同時にアマゾン(Amazon)とも協業し、19年には「Prime Now」上、20年11月には「Amazon.co.jp」上にもライフのストアをオープンし、東京、神奈川、大阪エリアでサービスを展開している。
「店舗網に対して、『面』で関東と関西のお客さまに、ネットスーパーとアマゾンを組み合わせて、ほぼライフの商品を供給できる体制になってきている。ただ、課題は10年前の仕組みのまま、ここまで至っていること。10年前はスマホも普及しておらず、ウェブのブラウザを中心とした仕組みをこのまま続けていても、次の世界に対応できないという大きな課題感がある中で、今回10Xとごいっしょさせていただいて、ライフのネットスーパーアプリサービスを開始しようと考えている。リアルで接点を持ち、ネットスーパーで新たな接点を作っていって、今回、新たにお客さまのスマホをベースにして、さらに使いやすいアプリを作ることで、お客さまとの接点をもう1つ加えることができるということで、大きく期待している」(加藤室長)
一方で10Xの矢本真丈CEOは、今回のアプリの狙いを次のように語る。
「ライフのネットスーパーの根本的な使い勝手の刷新が、今回のアプリのリリースの狙い。サービスの分かりやすさ、商品の探しやすさ、ストレスのないローディングなど、UXがボトルネックになっていて、これまで使うことが遠かった若年層に、これを通じて価値が提供しやすくなってくると思っている。あとはアプリ化によって利用頻度、起動回数、購入頻度など、ライフが中期経営計画で掲げる店舗から1.5㎞圏内のシェアをどれだけ強く取っていくかというところにアプリが大きな武器になっていければと考えている」
なお、10Xはライフに先行してイトーヨーカ堂やフレスタにお客向けのアプリを導入している。
全てのステークスホルダーに一貫したプロダクト提供目指す「Stailer」
10Xが提供するチェーンストアECの垂直立ち上げプラットフォームの「Stailer」では小売事業者向けに在庫の即時管理やピックパックなどの「オペレーティング・システム」、お客向けには買物体験や商品受け取りなどオフラインでの体験も含めたユーザーエクスペリエンスとしての「統合UX」、配送業者向けには自動ルーティングや属人化したナレッジの辞書化といった「オペレーティング・システム」を一貫して提供する。
Stailer には、2つの特徴があるといい、それについて矢本CEOは次のように説明する。
「1つは全てのステークスホルダーに一貫したプロダクトを提供するという点。それはお客さま向けに高いユーザーエクスペリエンスだけではなく、店舗、配送業者、あるいは小売事業者本部など全てのステークスホルダーが使うオペレーションのための必要な全システムをまとめて、一貫した形で提供している」
「2つ目は、パートナーとゴールを共有したプライシングのビジネスモデルになっていること。実際のところ、ネットスーパーの事業は、それを使うto Cのお客さま、そしてその事業を立ち上げるためのto Bのパートナーさま、そしてわれわれの3者がいるが、最終的にはお客さまがどれだけサービスに価値を感じて満足されて、継続的にご利用をいただけるか、それが売上げという形で跳ね返ってくるかが一番重要な指標だと思っている。他方で、事業自体の複雑性が非常に高く、初期のリスクが非常に高い事業体になっているので、投資のリスクをいかに抑えるかがパートナーさまにとってすごく重要なイシューになっている。これをまとめて解決するために、初期投資が不要な形の月額+レベニューシェアのモデルでサービスを提供している。投資のリスクを抑えてクイックに事業を立ち上げ、検証していくことを最優先に、いっしょにゴールをアライン(そろえた)した状態で事業をさせていただくのがわれわれの理念」
「ライフネットスーパー」概要
サイト/https://www.life-netsuper.jp/
展開店舗/東西合計61店舗(近畿圏33店舗、首都圏28店舗)※2021年2月時点
取扱商品/ネットスーパーサイト掲載商品全般
注文金額/1500円以上(総額)
支払方法/代引き、クレジット支払い
配達料/本体価格5500円以上買上げ220円(総額)、本体価格5500円未満買上げ440円(総額)
会員登録/お届けエリア内のみ
「ライフネットスーパーアプリ」概要
正式名称/ライフネットスーパーアプリ
開発元/10X, Inc.
対応OS/iOS、Android
開始日/2021年3月8日
利用料/無料
ダウンロードURL/https://app.adjust.com/6z5b8uq