『オオゼキ流!食品小売業界を勝ち抜く、従業員にも地域にも愛される経営・組織マネジメントとは?その核心に迫る』

2021.03.09

ClipLine株式会社

オオゼキは東京・神奈川・千葉を中心に41店舗を展開しているスーパーマーケット。 経営理念は「お客様第一主義」「地域密着主義・個店主義」、そして、業界他社平均に対して約2倍の営業利益率を誇っている。

オオゼキの特長として、いわゆるチェーンストアのような本部主導ではなく、地域ごと、店舗ごとに需要予測し、各部門チーフが自分で仕入れをする個店主義というスタイルをとっている。それによって地域に愛されるお店作りが各部門チーフの裁量ででき、しっかり売るので、機会損失 (チャンスロス)や廃棄が少なくなり利益率も良くなる。そして得られた利益を社員教育・人材投資に充てていくという、正の相関、グッドサイクルが生まれているのだ。そのような中で、Cliplineをどう組み込んでオオゼキ流をさらに進化させていっているのだろうか。

事例講演『オオゼキ流!食品小売業界を勝ち抜く、従業員にも地域にも愛される経営・組織マネジメント』
株式会社オオゼキ人材開発室室長 青木慎一氏

「Clipline導入の背景~三つの理由~」 高い正社員比率と業界トップクラスの利益率を誇るオオゼキ。なぜ今回Cliplineを導入したのか。その背景には三つの理由があると”オオゼキ人財開発室・室長の青木 慎一氏”は話す。

一つ目の理由はオオゼキSpirit、個店主義などといった企業文化の継承のためだ。二つ目は人材の育成である。小売業の特性上、頻繁に集合研修するのは難しい環境にあった。また青木氏自身が紙や文字のマニュアルに限界を感じていたことも理由の一つだ。そして三つ目は、人材定着また離職防止に繋げるため。

「今どきの若い子と接していると、本や文字はあまり読まないがYouTube はいつまでも見ているので、動画のマニュアルの方が絶対に受けるなという確信があった。動画マニュアルのサービスはいろいろあったのですが、 ClipLineさんは一方通行ではなく ToDo機能などでお互いにやり取りができるところに魅力を感じた。実際にサンプルを試してみて、使いやすく、ほぼ直感的に操作ができたので、最終的にClipLineさんに決めた。」

青木氏はこのように話す。「動画」「双方向性」「使いやすさ」がClipline導入の決め手だ。

「Clipline三つの活用用途~オオゼキを支えた施策~」

 オオゼキでは大きく分けて三つの活用をしている。「教育 / ナレッジシェア」「リモートマネジメント」「コミュニケーション」のそれぞれの用途において、フェーズを分けている。

オオゼキではClipLineが便利で楽しく使いやすいものだということを理解してもらうために、まずは簡単な「コミュニケーション」から始め、その上で「教育」や「リモートマネジメント」へと深化させていくという進め方をしている。

①コミュニケーションでの活用

コミュニケーションでの活用では、地域イベントを動画で配信し企業文化を見える化するという目的がある。一つの例として、新店オープン前の朝礼の緊張感や販売の様子の活気を動画で全社員に配信をしている。新店のオープンは、1年で1店舗ずつほどの展開のため、なかなか立ち会うことのできない貴重な場であるそうだ。この様子を共有したいという思いから配信をしている。また、レスリングを通じて親子で楽しむイベントなども行っている。このイベントを開催したきっかけは、オオゼキのお店の近くにこの学校のレスリング部の道場があり、「子どもたちにレスリングというスポーツをもっと知ってもらいたい」という学校側の意見と、「お買い物にいらっしゃるお客様のお子様に思い切り体を動かして楽しんでもらいたい」というオオゼキの思いから生まれたそうだ。学校とオオゼキのコラボによって生まれたこのイベントについて、青木氏は「商売と繋がることはないが、反響が良く、イベントを行って良かった」と笑顔を見せていた。他店舗でやっていること、オオゼキの取り組み、社会との関わりという情報発信が、オオゼキ流のコミュニケーションである。まさに「企業文化をつくる」を動画で実現している。

②教育/ナレッジマネジメントでの活用

 教育/ナレッジマネジメントでの活用では、お手本通りにやってみるデジタルOJTを実現している。実際にお客様とのやりとりのお手本を動画で見せることによりイメージを沸かせ、事前の準備に役立てる。レジでの接客の様子を動画で学んでもらったあと、本人にレポートを投稿してもらうといった取り組みもしている。これはClipLineの機能を用いたもので、お手本を学ぶだけでなく、学んだあとに動画レポートを投稿することによって、指導者からフィードバックを受けることが可能である。新入社員はどちらかというと不安な気持ちが大きく、「まだまだ私はできていない」という思い込みが強くなる。それに対し、教育担当の人たちが、「ちゃんとできていますよ」とメッセージを出す。これにより、新入社員も自信がつき、より一層頑張っているそうだ。他にも先輩社員のレジ打ちのお手本や、年に1度開催されるスーパーマーケットトレードショーという大きな展示会イベントで成果を出すための練習法もClipLineを活用して、自主的にトレーニングしているとのことだ。

いわゆるOJTあるいは集合研修で教育するのも、今のコロナの状況ではなおさら現実的に相当難しいことだ。E ラーニングで見るだけでレジの操作が速くなるかというと、やはり実践を経なければならない。そういったデジタルOJTができるのがClipLineの特長なのだ。

③リモートマネジメントでの活用

 リモートマネジメントでの活用では、個店の取り組みを水平展開し好事例を再現しているオオゼキ。一体どのような取り組みをしているのか。青木氏によると、定期的に特定の商品を全店で販売する企画があり、今までは各店で実施して終了だったものを、ClipLineで販売している様子を共有することでこのような結果に繋がったという。

 実際に、アイスクリーム「SUNAO」は「食べても低カロリー」という機能性アイスクリーム。これをもっとアピールすれば売れるのではないかということで、お店とメーカーとで 協力して販売をした。当日販売している様子を撮影して全店に配信したところ、他店舗から「うちはもっと売れるよ」とか、「うちだったらこれをやりたい」などさまざまな声が出てきた。定期的にやっている他の単品販売のイベントも同じように配信することで、社員の刺激になった。動画で配信することで、自分のお店以外の販売の仕方やアピールの仕方を皆が吸収し、よりよい結果が出るようになった。また「ほろよい」の販売では、コロナ禍により試食や試飲ができなくなったことから、味を直接試してもらえない分、どうやったら商品を訴求できるのか。そこで今まで以上に、商品の説明、言葉や言い方であったり、または売場の飾りつけを店舗スタッフが試行錯誤しながら考えた。さらには動画も以前までは配信して終わりだったところを、エリア責任者がコメントでフィードバックすることで、気づきやヒントが得られて次に繋げられたそうだ。

リモートマネジメントの取り組みによって見えてきた財務効果への道筋が大きく2点ある。一つ目は、販売異常値のマネジメントだ。年に数回、どこかの店舗で発生する販売の異常値をもたらす優れた取り組みを動画におさえて横展開し、異常値の再現性を各店舗に持たせていくことに成功されている。また、従業員の方々が和気藹々と楽しそうに仕事をすることで、離職率の改善にも貢献できているのではないだろうか。これにプラスして、対メーカーとの交渉力向上というところでも効果が出てきている。

「今後は人とITの担当領域を分けながらさらに IT 化を進める」

 オオゼキでは、今までClipLineを「教育 / ナレッジマネジメント」「リモートマネジメント」「コミュニ ケーション」という三点で活用してきた。今後のデジタル活用の方向性として、オオゼキ青木氏は「店舗・部門ごとの暗黙知を横展開することの伸びしろがまだまだあるのではないかと話すコロナが始まり、研修や社内の打ち合わせ・会議でオンラインやITツールを使うことが以前より増えてきた。実際に使用し、効率化が図れると感じている中で、どうやったら今以上に活用できるのかというのが今の課題である。まだまだ社内ではアナログが強いため、コロナ禍をきっかけとして、もっとIT化を進めていきたい。ただ一方で、オオゼキは「人で売る」ということは大事にしているので、人でしかできない部分と、IT に任せていける部分とをしっかり分けて考えていかなくてはいけないと考えている。あとは、今後やはり商売も教育も根っこにあるのは「感動」「共感」といった気持ちの部分がいちばん大事だと思っている。そこは変わらず忘れずに追求していきたい。」と話す。

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