連載:
改めて考えたい「よく使っている言葉」の定義

第3回「重点商品と主力商品」

2022.04.12

2020.11.25

チェーンストアの方とコミュニケーションしていると、「重点商品」と「主力商品」を同じ意味で使用し、分けて考えていない人を見かけます。重点商品と主力商品をごっちゃにしているとそれぞれのメリットを発揮できる可能性が低くなります。

重点商品と主力商品を分けて考えましょう。そして、良い売場づくり、予算達成に貢献しましょう。

重点商品と主力商品の違い

「重点商品」は重点管理する商品で、マネジメントのための呼び名、「主力商品」は品揃えのための呼び名で、マーチャンダイジングのための商品です。

このシリーズ第1回目で、マーチャンダイジングは「チェーンストア企業のマーケティング目標を実現するために、品揃え、展開時期、展開場所、提供価格、提供数量、売場づくりツールの6つの要素をマネジメントすること」と定義しました。

マネジメントは「予算達成に十分な問題を明確にし、その問題を解消するための計画を立案、計画を実行するに当たり、実行を阻害する問題を解消すること」と定義しました。

重点商品はマネジメントするため

重点商品は重点管理するための商品です。従って、重点管理を理解しなくてはなりません。重点管理の反対側に位置する管理手法が「総花管理」です。総花管理は現場を一律的に漏れなく管理しようという手法です。一方、重点管理は全体に一番影響ある部分を選定、そこに集中して管理します。

店舗で言えば、店舗全体の予算売上高達成に一番影響ある部門を探すこと、部門で言えば、部門全体の売上高予算に一番影響あるカテゴリーを探すことになります。

その時期の売上高予算達成に最も影響を与える商品(または予算割れに大きく影響を与えている商品)が重点商品なのです。たとえば、12月の農産部門であればイチゴ、ミカンが重点商品で、その売上高が全体売上高の30%を超える発注、売場をつくることができれば、農産部門全体の売上高予算達成もしやすいと言われます。

このように、重点商品での取り組みではその時期ごとに、売上高予算に大きく影響与える商品(または予算割れに影響を与えている商品)、そして目標売上高構成比(または挽回額)という3つの要素を明確にし、その精度を高めていくことが求められます。腕前のよい売場責任者は時期ごとの重点商品とその目標売上高構成比(挽回すべき額)を知っています。

主力商品はマーチャンダイジングするため

主力商品は商品部のバイヤーが決める商品で、その時期の商品動向、取引先動向、顧客動向情報から決まった、お客さまにとっては「絶対買いたい商品」、小売業にとっては「最も強い商品」です。その時期、絶対欠品していけない商品となります。また、主力商品の購買を促進する「比較購買商品」も必要となります。当然、主力商品は各部門の一丁目一番地の場所に陳列されなくてはなりません。

通常、重点商品は品種単位で決まり、主力商品はアイテム単位で決まりますが、結果的に重点商品と主力商品が重なるときもあります。

重点商品と主力商品を分けて考えるメリット

重点商品は重点管理するための商品ですから、予算売上高に大きな影響ある商品です。その商品に現場の時間資源を最大投入し、総花管理をしません。言い方を変えれば、仕事を楽にして、予算売上高を達成するための商品です。仕事を楽にするための商品なのです。

一方、主力商品はマーチャンダイジングのための商品ですから、主力商品選定はその企業の腕の見せどころとなります。最も強い商品のはずですから、売場の中で最も視認性の高いところに陳列されなくてはなりません。売場での視認性を高め、すべてのお客さまにその良さを常に分かっていただきます。

視認性を高めるためには、同一品種売場の中ではフェースが一番多く確保されています。同一品種売場の中では中央に配置されます。

また、その左右に反対色が配置され、目立たせます。目立つPOPも添付されています。主力商品の隣りには比較購買商品があり、買いやすい状態を作ります。その品質と価格からお値打ちのはずですね。

言い換えると、重点商品は売上予算達成のため問題解決する商品、主力商品は買いやすい売場をつくるため売場づくりを事前に考える商品なのです。

主力商品の力を発揮するには売場の統一感が大事

そして、主力商品を目立たせるためには、売場全体に統一感があることが条件となります。売場全体に統一感がないまま、フェース、カラーコントロール、POPなどの工夫をしても視認性アップにはならないのです。

お役立ち資料データ

  • 顧客を知り尽くした究極の1to1マーケティングとは

    今の時代消費者は”個人”を中心に動いています。 コロナを経て、「ニューノーマル」といわれる現在、日常生活におけるオンライン時間は急激に増えています。多くの製品をインターネットで見つけることができ、購買に至るまでの検討期間が長くなっています。さらに簡単には店舗来店がなく、直接接客も難しくなっています。個人の行動をリアルタイムに把握しなければ、本当に顧客が「欲しい」と願ったタイミングを捉えることは難しいのではないでしょうか。 では、どうすれば企業は顧客が「欲しい」と願ったタイミングを捉え、コミュニケーションを図ることができるのでしょうか? 本資料では、どのようにお客様の行動を理解し、オンラインとオ…

  • 小売業が顧客体験戦略を進化させるための4つのテーマとは?

    新型コロナウイルスの拡大により、ブランドや小売業者が急ぎ導入した短期的なソリューションは、ショッピング体験に大きな影響をあたえています。結果として、消費者はこれまでにないほど多数のチャネルと選択肢を持ち、小売業者に対して高い期待を抱くようになりました。 Salesforceでは、高まる消費者の期待と小売業界の置かれた現状を分析。世界1,600人の消費者と、1,000人以上の小売業界幹部に調査を実施した結果、以下のことが明らかになりました。 ●顧客対応に関する消費者の期待は増々上がっている ●ブランドを差別化するための新たなポイントはロイヤルティ ●ブランドや小売業者は、顧客体験戦略を進化させつ…

  • Googleマップ対策で集客向上!有名企業8社の成功事例集!

    【PR】株式会社カンリー 「PRONTO」「パリミキ」「てもみん」など、飲食・小売・サービス業における有名店舗も実施!Googleマップの店舗情報を一括管理することで、店舗集客の向上や業務効率化に繋がった事例を8社分ご紹介。 「Canly(カンリー)」は2万店舗以上でご利用いただいている、Googleマップ・SNS・HPの一括管理サービスです。複数店舗を運営する企業様に集客向上・業務効率化を目的としてご活用いただいています。本資料では、Canlyを活用し成果の出た企業様の事例をご紹介します。 ▶︎掲載している企業 【飲食業】 ・ニラックス様(すかいらーくグループで70店舗運営) …