連載:
改めて考えたい「よく使っている言葉」の定義

第6回「検証」には2つの検証がある

2022.04.12

2021.02.25

PDCAサイクルという言葉があります。そのため、「検証」は実施後の検証だけに目を向けがちです。実は、検証には「計画段階の検証」「実施後の検証」があります。皆さんは実施後の検証だけをやろうしていませんか?

「これをやればいいんだ!」と対策が出てきた瞬間、油断せず、即座に以下の検証をして、発想できた対策の精度を上げます。これを「計画段階の検証」といいます。

計画段階の検証は【納得性】【十分さ】【実現可能性】の3つの視点で行う

計画段階の検証は次の順番で検証します。慣れてくるとこれらを瞬時に行えるようになります。ごく当たり前の自然の流れです。

①納得性の検証

よい対策のはずですから、納得してどんどん前に進めたいです。自信を持って進めたいです。誰に質問されても自信を持って説明したいです。鋭い経営者が言う「本当か?」の問いに答えられるようになりたいです。【前提となる事実、問題は本当か】と問うことが納得性の検証であり、その事実、問題を正しい根拠で証明できることが求められるのが納得性の検証です。

②十分さの検証

事実、問題、対策に納得できたら、その対策が、やるからには十分であって欲しいですね。不十分ではもったいないです。「確かにいいことが起きる」確証が欲しいです。

十分かどうか、検証するためには【目標】が必要です。この検証場面で目標設定していない人は、目標がないことに気が付きます。

通常、マネジメントに慣れている人は取り組みの最初、または問題が明確になり始めた段階で目標設定します。この検証段階でも遅くないので、目標を決めましょう。「品出し時間を半分にしたい」とか、「残業が出ないようにしたい」「スケジュール通りに作業が終了するようにしたい」というものです。

また目標の表現は定量的であることが、十分さ検証の条件になります。

③実現可能性の検証

対策が「十分だ」となったら、最後に【本当にできるのか?】と問うて、確認します。十分な対策を考え出すと、できもしない対策まで出してしまいがちです。現場の根拠のない「やります」「頑張ります」が一番危ないのです。

この計画段階の検証は、自分の対策の精度を上げることに役立ちますが、この視点で、仲間が考えついた対策について質問してあげると一層対策精度が上がります。腕前のいい上司はこの視点で「本当か?」「十分か?」「できるの?」とコミュニケーションします。

【本当?】【十分?】【できる?】と、本能的にこの順番で考えられるようになりたいものです。

実施後の検証

実施後の検証は、【検証は計画順守度】【計画の的確性】【成果創出度】【動機付け】の4つの視点で行います。PDCAサイクルで通常行っている検証です。

①計画順守度の検証

計画の順守度は、」計画どおりできたこと、できなかったことを明らかにし、その原因を分析します。この計画順守度の検証は忘れがちです。計画どおりにやっていないのに、計画が的確だったかの検証をする人を見かけます。やっていないのにあたかもやったように検証することなどあり得ません。

この計画順守度の検証は、販売計画数と発注数(EOSデータ)を比べることで行います。これによって計画を守っているかが分かります。 

②計画の的確性の検証

計画の的確性は、自分が考えた対策、スケジュールなどが正しかったかを判断します。この段階で、販売計画数と実際の販売数(POSデータ)とを比べることになります。EOSデータとPOSデータの役割を間違えないようにしたいものです。

EOSデータは計画順守度の検証に使用し、POSデータは計画の的確性の検証に使用します。

③成果創出度の検証

成果創出度は、そもそもの目的に貢献したかを確認します。計画を立案した時、解決したいと思った問題があったはずです。その問題が本当に解消したのかを確かめます。

④動機付けの検証

そして、動機付け度は取り組みに参加したメンバーのやる気に貢献できたかを確認します。

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