良品計画が10月11日、無印良品 代官山をオープン、独自の考え方を持つ「MUJI Labo」ラインの世界観を表現した特別な店
2024.11.05
2024.10.10
無印良品を展開する良品計画は、新たな商品構成や素材の考え方を持った「MUJI Labo」を2024年秋冬シーズンの商品からスタートした。
同時に10月11日から無印良品の一部店舗の18店舗とネットストアで発売を開始した他、10月11日にはMUJI Laboの世界観を表現した「無印良品 代官山」を東京都渋谷区にオープンした。
無印良品 代官山ではオープンに先立つ9日、内覧会を実施。売場写真と共にレポートする。
MUJI Laboは、無印良品のベーシックな衣服づくりを追求する実験室として2005年から日本国内およびグローバルの大型店を中心に展開しているライン。24年秋冬シーズンからは、衣料品のものづくりの原点を見つめ直した上でさらに進化させた。
山本直樹・良品計画上席執行役員衣服・雑貨部管掌はその「進化」の背景を次のように語る。
「24年の秋冬のシーズンから無印良品のレギュラーラインの衣服を大きくリニューアルした。それに合わせてMUJI Laboもしっかりコンセプトを改めて作り直し、リニューアルをした」
シンプルで洗練されたデザインの商品を、自然や素材の持つ力を生かし、細部にこだわった丁寧なものづくりで実現することを目指す中、MUJI Laboで、ものづくりの実験や挑戦を続けることで、未来の無印良品の商品へつないでいくとしている。
同時にMUJI Laboは、地球環境を維持し、社会課題を解決し、文化伝統から学び、生活者個人の個性が輝くような、商品やサービスの開発を目指すという。
MUJI Laboでは、素材について「環境配慮型素材」という自社で定義した考え方を踏まえて素材を選定。地球環境や動物福祉など、生産者や地域などへの影響に配慮した倫理的な意味を持つもので、かつ、例えばオーガニックコットンの「オーガニック」など、何らかの認証がある素材と定義した上で商品開発に取り組んでいる。
代表アイテムは、「再生カシミヤ混・再生ウール混」シリーズとして、「紳士カシミヤ混チェスターコート」(税込み2万9900円、10月発売予定)、「紳士カシミヤ混タックパンツ」(同1万2900円、同)、「婦人ウール混ジャケット」(同1万5900円、同)、婦人ウール混ストレートパンツ(同9990円、10月発売予定)など。
日本国内の工場で、回収したウール製品やカシミヤ製品、生産工程で出た端切れ生地を粉砕し、再度紡績した糸を混ぜて織り上げている。
また、「自然のまんまの色カシミヤ」シリーズとして、「紳士自然のまんまの色カシミヤタートルネックセーター」(税込み2万4900円、10月発売予定)、「婦人自然のまんまの色カシミヤクルーネックセーター」(同1万7900円、同)など。こちらはモンゴル高原の東部にある地域のカシミヤを無染色、無漂白で仕上げた。
取扱予定店は、今回の無印良品 代官山の他、銀座、新宿靖国通り、ルミネ新宿、池袋西武、渋谷西武、吉祥寺マルイ、NEWoMan YOKOHAMA、テラスモール湘南、マルエイガレリア、グランフロント大阪、ルクア大阪(婦人アイテムのみ)、心斎橋パルコ、京都BAL、神戸BAL、阪急西宮ガーデンズ、札幌パルコ、広島パルコの既存18店。
併せてグローバル展開もしていて、パリ、ニューヨーク、上海など海外13の国と地域でも展開する。パリではすでに先行販売を実施しているが、非常に高い評価を得ているといい、良品計画としても「良いスタートが切れているのではないか」(山本氏)と考えている。
「無印良品は、地球環境を維持し、社会課題を解決し、文化伝統から学ぶ、この3つのポイントで商品を開発し続けていきたい」と山本氏は語る。時代に先行するような、かなり尖ったラインといえる今回のMUJI Laboと無印良品 代官山だが、その先端があるからこそ、通常のラインの商品開発のレベルの向上も期待できる。「独自性」という意味でも意義のある取り組みといえるのではないか。
無印良品 代官山概要
所在地/東京都渋谷区猿楽町24-7代官山プラザ1階
オープン日/2024年10月11日(生活雑貨エリアオープン予定日11月15日)
営業時間/11時~19時
売場面積/約118坪(390㎡)
売場面積内訳/衣料品エリア約72坪(238㎡)、生活雑貨エリア約46坪(152㎡)