西友千葉中央店が6月5日オープン、かつて出店していた場所の再開発高層マンション1階に350坪弱で出店

2025.06.05

西友は6月5日、千葉市中央区に千葉中央店をオープンした。かつて西友の店舗も入居し、2016年に営業終了した商業施設「千葉パルコ」跡地を再開発、新たに建設された高層マンションの1階に売場面積350坪弱のスーパーマーケット(SM)として出店する。今回の出店で千葉県内14店体制、西友全体では244店体制になる。

交差点に面している場所にあるが、交差点に接する部分に別の建物があるため、建物がL字型になっている。そのため、入口が青果など生鮮側と惣菜側の2カ所ある

JR千葉駅、京成電鉄千葉線千葉中央駅、京成千葉駅、千葉都市モノレール1号線葭川(よしかわ)公園駅から徒歩圏内に位置するなど、アクセスは良い。商圏内は、オフィスビルが多く立ち並んでいる他、単身者や少人数世帯が多く居住するエリア。

西友としては主な商圏として500m圏内を想定、20年の国勢調査時の同圏内の人口は4114人、2452世帯。これは店舗上の397戸のマンションの住人が入っていないため、さらなる上積みが期待できる。

西友として、店舗の上層階のマンションの住人をはじめ、近隣住民、オフィス勤務の人のニーズに応えするために生鮮食品や毎日の生活必需品、ランチ需要や簡便、時短性を考慮した商品などを強化。

また、西友のプライベートブランドの「みなさまのお墨付き」、バイヤーが目利きを効かせて選んだ生鮮食品を打ち出す「食の幸」、オリジナルの惣菜、国内外からセレクト調達した「SEIYU FINE SELECT」商品など、付加価値をアピールしながら展開。

現在、西友では店舗のコンセプトを改めて「質販店」に設定し、手頃な価格ではあるものの、価値の高い商品の開発、売り込みに注力している。

ランチ需要などで、弁当や惣菜など必要なものを素早く購入できるように、レジの近くに惣菜売場を設置するなど、買い回りしやすい動線設計とした。

商品面ではまず、青果では、契約農産物コーナーを展開。地元千葉県産を中心に、近隣産地から仕入れた野菜、果物を取りそろえる。オープン時には、旬のトマトやキュウリをはじめ、カブやニンジンなどの千葉県産野菜を中心に品揃え。

青果の「食の幸」のアイテムは季節ごと、リレーしていくので多い。モヤシなど加工食品にもある
「食の幸」のスイカをカット野菜で提案。カットフルーツは店内加工している

畜産では、味わい深く柔らかな肉質が特徴の「食の幸豪州産味わい葡萄牛」や、肉のうま味や食感にこだわり開発した「食の幸味わい葡萄牛ビーフハンバーグ」など、オリジナル商品を展開。また、豚肉、鶏肉、ひき肉など日常使いの定番商品については、小容量から大容量まで幅広いサイズをそろえるとともに、簡便、時短ニーズに対応した味付け商品も強化する。

精肉の「食の幸」は牛豚鶏、それぞれ開発。精肉はアウトパックでの展開となる

水産では、売場をコンパクトに、買い回りしやすい売場づくりとした上で、「食の幸」ブランドの「かつおたたき(刺身用)」や「サーモントラウト刺身用(養殖・解凍)」「国産うなぎ長焼き」などを売り込む他、素材そのものを生かした商品に加え、時短志向、簡便ニーズに応じた魚惣菜や骨取り魚、冷凍魚などの簡便商品もそろえる。

「食の幸」の素材を使った加工品もラインアップが拡大。需要が高まる味付け商品なども開発

惣菜では、周辺オフィスのランチ需要を想定し、管理栄養士監修で健康に配慮した「Healthy Box」弁当シリーズ、例えばオメガ3脂肪酸を含む「食の幸玄米鶏」を使用した「玄米鶏のおろし竜田弁当」などをそろえる。

惣菜は店内製造の弁当や温惣菜も打ち出すが、「Healthy Box」やカップ麺や飲料などと買い合わせても500円程度で満足度の高い食事ができるというコンセプトで開発された本体価格299円の「ポケット弁当」など惣菜工場を生かしたオリジナルのアウトパック弁当を売り込んでいる。

「Healthy Box」シリーズは3SKU展開、価格帯は本体価格459円、499円
「ポケット弁当」は3SKUの展開で、関東、関西限定でで5月下旬から実験的に展開

また、晩酌のつまみに向けて野菜が主役のカップサラダシリーズ「ごちDELI」や、「食の幸熟成うまリッチポーク」を素材とした「熟成うまリッチポークのロースカツ」や「食の幸トルコ産サーモントラウト」を使用した「厚切り!鮭弁当」、独自の味付け、製造方法にこだわった「食の幸旨だれ仕込みの鶏もも唐揚」なども取りそろえる。

加工食品でも、商圏ニーズを踏まえ、即食、簡便系商品を豊富に展開。「みなさまのお墨付き」のレトルトカレーシリーズ全26アイテムやOn the ごはんシリーズ全17アイテムを1カ所に集め、圧倒的な売場展開とする。

「みなさまのお墨付き」はレトルトカレーのシリーズなど、ナショナルブランドとは異なる価値を付けた商品のラインアップが充実。売場でも面で展開できるようになっている

また、タイパ需要に応え、レンジ即食の品揃えも拡大。さらに「みなさまのお墨付き」の豆菓子、ソフト珍味、均一菓子を一堂に集積し、選ぶ楽しさと買い得感を演出。「SEIYU FINE SELECT」では、人気の高い韓国のインスタント麺、ご当地カップ麺、輸入チョコレートやクッキーなど、付加価値の高い商品を取りそろえる。

「SEIYU FINE SELECT」は、国内外から良い商品を調達し、提案するというコンセプト。海外からの輸入商品に限らず、国内商品もターゲットとなる

デイリー食品では、外食グルメの冷凍食品などの簡便商材、こだわり商材を意識した品揃えを拡大。こだわり商品として、信州ハムの「グリーンマーク」シリーズのコーナー展開に加え、パン売場では「BASE BREAD」を新規展開。アイス売場では、韓国で話題の「クリーミーヨーグルトボール」や、直輸入の冷凍スイーツ、植物性ミルク使用などの健康系アイスを取りそろえる。また、パティシエ監修の西友オリジナルのこだわりスイーツ「ジュテ・アン・ソール」も展開し、シリーズ初の「和テイスト」スイーツ「白いもちもちたい焼きカスタード」や「白玉ぜんざい~ホイップクリーム入り~」をはじめ全14品目を販売する。

西友では壁面の冷蔵ケースで扉付きのものを全面的に展開。1台当たり電気代が30%ほど節約、店舗全体では5%の節約になるという
冷蔵ケースでも、牛乳など販売量、補充の頻度が多いものは扉を付けないなど、柔軟な運用

酒類では、ソムリエ資格を持つバイヤーが厳選したワイン売場を充実させる他、クラフトビールやプレミアムビールなどをそろえたバラエティ豊かなビール売場を展開。「みなさまのお墨付き」の酎ハイやサワーなどの各種酒類や洋酒、ハイボール缶など、幅広いラインアップを取りそろえる。

ソムリエ資格を持つバイヤーは昨年4月に着任し、分かりにくさがあるワインをチャートなどに分かりやすく落とし込んで提案。同店のワインは1万3000円ほどの高単価の商品も取り扱うが、同バイヤーのシリーズは900円台~1400円程度までの価格帯での開発。そのコストパフォーマンスの高さが評価され、カテゴリー売上げを50%ほど伸ばした

同規模の標準SKUは1万程度だが、同店も同様とみられる。「みなさまのお墨付き」は全体で1100SKUほどあるが、ゴンドラエンドや関連販売などで、視認性を高め、売り込みを図っている。

350坪弱のスーパーマーケットタイプだが、非食品も品揃えはそれなりに確保、利便性を重視している

6月30日からは西友ネットスーパーの受注もスタートさせる。

350坪弱のコンパクトな売場ではあるが、ネットスーパーにも対応。売場では飲料などケース売りも展開している

西友では4月に愛知県安城市に安城店をオープンしているが、今回の千葉中央店、さらに6月末には東京・大田に蒲田中央店をオープンさせるなど、小型店ではあるものの出店が続く。

今後はサテライト店舗などの開発も視野に入れる他、トライアルカンパニーによる買収が実施される7月1日以降、母店を拠点にした小型店である「トライアルゴー」の首都圏での展開などトライアル関連の動きも徐々に始まってくるとみられる。

西友千葉中央店概要

所在地/千葉県千葉市中央区中央2-2-16

営業時間/24時間営業

駐輪台数/174台

売場面積/1134.55㎡

店長/伊吹大輔

お役立ち資料データ

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