生鮮市場TOPアクロスプラザ宇都宮インターパーク店がオープン、生鮮市場TOP!36店目、今期は商品絞り込みフェーズに

2025.11.11

2025.11.10

マミーマートは、同社の主力フォーマットに位置付ける生鮮強化型ディスカウントフォーマットの生鮮市場TOP!を栃木県宇都宮市にオープンした。同フォーマットは、「料理好きが週1度は通いたくなるスーパー」をコンセプトに、低価格の実現と共に生鮮を中心に鮮度と品揃えを深掘りすることで、比較的広域となる半径5km~10km圏から多数の集客を実現している。

マミーマートは9月を期末としているが、同社として、また生鮮市場TOP!としても今期2店目の新規出店となる生鮮市場TOPアクロスプラザ宇都宮インターパーク店を11月1日にオープン。栃木県内3店目、宇都宮市内初出店となる他、同社最北の店となる生鮮市場TOP!のアクロスプラザ鹿沼店(栃木県鹿沼市)に次ぐ、北方面への出店となった。生鮮市場TOP!としては36店目、全社では86店体制となる。

栃木県では3店目の出店。強力なフォーマットによる北上が徐々に進む

大和ハウスグループの大和ハウスリアルティマネジメントが開発したショッピングセンター(SC)「アクロスプラザ宇都宮インターパーク」への出店で、テナントはマミーマートの他、家電専門店の「ヤマダデンキテックランド」、スポーツ用品店の「スポーツデポ/アルペンアウトドアーズ/ゴルフ5」の3店というシンプルな構成だが、周辺を含めた全体が大きな商業集積を形成していることから、SC自体がそれを補完する位置づけにある。

商業集積は宇都宮上三川インターチェンジ(IC)の北側に広がる広大なもので、福田屋百貨店が運営するFKDインターパーク店といったSCやフリースタンディングの飲食店や物販などが隣接して出店している。市内を南北に走る国道4号バイパス、東西に走る国道121号の交差付近に立地し、足元商圏に加え、IC至近であることから広域からの集客を見込んでいるとする。2025年10月現在の5km圏の人口は11万2650人、10km圏になると46万950人となっている。

アクロスプラザ宇都宮インターパーク店は更地からの新築のため、売場面積は680坪弱と、理想の規模にすることができた。そのためグロサリー売場もしっかり確保できた他、さらに他店ではあまり置くことができていない家庭雑貨、日用品も3尺20本ほど売場を確保。

SCのテナントが家電専門店とスポーツ用品店ということで、ドラッグストアやバラエティストアがない上、SCとしての駐車場が999台と多く、車での来店客がほとんどになると想定されることもあって、非食品の売場はワンストップショッピングの意味でも重要と考えた。

ただし、同店でも売上高構成比計画は青果16%、精肉18%、鮮魚13%、惣菜ベーカリー10%、その他43%となっていて、生鮮、惣菜で57%を占める生鮮、惣菜が「主力部門」であることは変わらない。

既存の生鮮市場TOP!では生鮮強化の方針の中で売場面積の制約がある中、売場の確保が難しい店もあった非食品についてもしっかり売場を確保できた
酒を含む缶や瓶、ペットボトルの飲料は常温で販売。すぐ飲む需要というより、まとめ買いを含むディスカウント的な販売法を採る
ところどころかご車を使った投げ込み式の単品大量販売を実施。写真の売場では価格差が約10倍のオリーブオイルとカップ麺を隣接して販売。「料理好き」をターゲットとしているという点にも合致する、単なるディスカウントの店ではないことを示す事例
冷凍食品は主通路沿いの最後の部分にコーナー化して展開。このレイアウトは標準化されている

売上好調ということもあって新規出店に加え、改装でも店数を増加させてきたことで36店と、マミーマートの中での存在感もかなり高まってきた生鮮市場TOP!だが、その強さの1つに強化カテゴリーの設定と、それにひも付く商品開発力が挙げられる。

「商品開発は特にこの1年間、生鮮も、日配、グロサリーも含めて、定期的にずっとやってきたところが積み上がっている。客単価だけではなくて、客数も、買上点数も既存店の数値は大きく伸びている。どうしても客数落ちと点数落ちだけは避けたかったので、安心している」(清水大輔・取締役執行役員TOP!事業部長)

同社では現在、商品開発において各部門、全て会議体をしっかり通して、そこでしっかり改善を繰り返すということを徹底しているという。このやり方自体は2年以上続けているものだが、特にこの1年はこなれてきたことで「何をすべきか」といったところが明確になってきたことで、より効果が出るようになってきた。

例えば、生鮮市場TOP!の場合、精肉では「ラム」に続く核カテゴリーとして「牛タン」をこの1年ほど商品開発面で強化してきた。「いろいろな商品開発を含めて(品揃えを)広げてきたが、1年かけてやっと形にできた。これが10月からの新しい期で、新しいカテゴリーとして(生鮮市場TOP!)全店導入となった。時間をかけて、1つずつ、取り組んできている」(清水事業部長)

牛タンをカテゴリーとして強化する上では、仙台や九州で視察を行い、関東圏内に限らず、さまざまなところを視察するなど1年間、勉強を積み重ねてきたという。

今期から新カテゴリーとして打ち出す「“生”牛タン」。一度も冷凍していない「生」であることをアピール
生鮮市場TOP!の核カテゴリーの1つ「生ラム肉」。6尺を基本に4~8尺で展開するが、アクロスプラザ宇都宮インター店ではハード上の壁面尺数の関係で4尺の展開となった

簡便需要で支持が高まっている味付け肉も、商品開発を積極的に実践しているカテゴリーの1つ。牛肉から取り組み、次に豚肉、この1年間は鶏肉の商品開発に注力してきた。さらにいまは内臓の商品開発に取り組んでいる。内臓は量の確保も重要になるため、仕入れと連動させた形での海外を含めたソーシングを続けている。

味付け肉については、今後は、中身の改廃に入っていく予定。特に需要に合った味の研究に注力している。

味付け肉は商品開発を進める中、現在は新たに「内臓」の商品の開発に注力
畜種ごとに味付け肉をコーナー化している。商品開発が進んでいるからこそ可能となる展開といえる
定番ともいえる焼肉商材の品揃えの幅も厚い。こうした深掘りが来店動機を生む
生鮮を強化した上で、ディスカウントの要素も強く持つことも競争力につながっている。大容量パックの低価格販売も大きな魅力の1つ
サラミを開発し、平ケース脇で展開。こうした「商品との出会い」を演出する要素が買物の楽しさを生んでいるといえる

積極的、かつ会議体を経ることで精度も高められた商品開発によってまさに快進撃ともいえる生鮮市場TOP!ではあるが、一方で「強化カテゴリーは伸びているが、やはりどうしても2年目、3年目になると止まることがあるので、それも含めて、いまはブラッシュアップをしているところ」(清水事業部長)だという。

実際、フォーマット開発から年月が経ち、完成度も高まってきたこともあって生鮮市場TOP!では現在、商品について見直しのフェーズに入っているとする。

フォーマットとしてのコンセプトを定め、それに向けて積極的に商品開発を進めてきたことも奏功し、生鮮市場TOP!は改装、新規出店共にまさにマミーマートをけん引するフォーマットになっているが、だからこそ、その進めてきた商品開発でアイテムが増え過ぎたという感もあるのだろう。

「いまはアイテムを絞る方向で考えている。単品で特化して1日数百パック売れるような商品の開発をいま進めているが、そうすると、他のアイテムが(あることで、売れる商品のスペースが減ることで)弊害になってくるところもあるので、いまこの1年間で適正なアイテム数をカテゴリーごとに追求しているところ。棚割りの台帳と総アイテム数管理をしていく。バイヤーには商品の管理をかけていく」(清水事業部長)

例えばデリカの場合、現状のアイテム数は約220だが、できれは200を切る水準、さらに180ぐらいまでに抑えていく意向。

生鮮市場TOP!は生鮮を強化していることもあって、青果、鮮魚、精肉の生鮮3品にデリカを加えた売上高構成比が高く、高い店では4部門で60%を超える店も登場している。特にデリカと精肉が伸びをけん引しているが、そうした中でもアイテムを絞り込むのだという。

「伸びているからこそ、アイテムを絞りたい。1つ1つの商品を1日100パック、200パック売れるような名物商品として作り上げたい。アイテムを広げながら取り組むのも正だと思うが、やはり効率も含めた中で、また、お客さまに伝えるという意味で、1回絞る方向に軸を持っていきたい」(清水事業部長)

惣菜、インストアベーカリーのデリカは平台に山積みスタイルで売り込む。今後は単品売上げをさらに追求する
スーパーマーケットの惣菜売場での販売がすっかり定着した和菓子のおはぎは、一口サイズの「こはぎ」も品揃え
自社工業(彩裕フーズ)も多数の核カテゴリーを持つ。専属パティシエが監修しているスイーツ売場もその1つ
寿司は惣菜ではいなり寿司と巻き物に特化し、握り寿司は鮮魚で展開。さらに鮮魚では握りに加え、具が大きな巻き物も強化。8カン本体価格999円の「まぐろ太巻き」に対し、同890円と比較的安価で買いやすい「とろたく太巻き」も全国で調査しながら商品を磨き込んだ。買上点数にも貢献する商材として活用

現在、品揃えと同様に、POPについて整理を試みている。どうしても追加、追加で増えていってしまうため、まずは主役の商品が目立つように、一度すっきりとしたものとし、その後、必要な情報を加えていくような流れを想定している。

今後の品揃えの方向性だが、もともと「料理好き」をターゲットとするため、鮮魚では即食商品の刺身盛り合わせなどはお客の要望があるため品揃えはするものの、売場や品揃えを拡大することはせず、あくまで素材を売り込むこと旨とする。

一方で、精肉についてはローストビーフやつまみなどの冷惣菜の他、温惣菜も展開するなど、大きく即食に踏み込んでいる。この辺りは、注力する精肉ゆえの品揃えの深掘り、ラインロビングともいえそうだが、一方で例えば焼き豚をラーメンの具材として使うなど、これら即食商材自体が料理の素材の一部になることもある。

「当初からコンセプトには『料理好き』が入っている。簡便商品も品揃えしているが、やはり『素材を料理する』というところが、一番のお客さまの来店動機、差別化になっている。あまり簡便に走り過ぎると、競合他社との品揃え感があまり変わらなくなってしまう。来店動機として(料理するときに必要な素材が)『あそこの店に行けばある』というものが1つでも、2つでもあれば良いなと思う」(清水事業部長)

青果は「八百清」のバナーで専門店のような展開。ケース売り、単品大量で低価格を打ち出す
ディスカウント的な売り方の一方で、他のスーパーマーケットではあまり見かけない商品も取り扱っている。写真は国産のアボカド。特大サイズだが本体価格999円。こうした商品があること自体、料理好きに大きく訴求するだろう
青果の差別化アイテムとして、トロピカルフルーツを活用。ドリアンを量販しているが、「ドリアンを日本一売る」という意気込みで取り組んでいる。当初、ラムも同様の考え方で取り組んできた
カットフルーツは大き目のカットとすることで特徴を持たせている。このような「他社との違い」は来店動機に大きく寄与するものだ
鮮魚は丸魚を豊洲市場で買い付けしたことをアピールしながら売り込むが、対面販売はせず、パック商品として展開。ただし、一部調理加工は受け付ける
エビについては品揃えを深掘りし、コーナー化。こうした要素も料理好きには大きく訴求する
鶏肉の品揃えは希少部位も充実。生鮮市場TOP!のコンセプトである「料理好きが週に1度は通いたくなるスーパー」に合致する品揃えといえる
保存が利く冷凍では畜種、部位共にめずらしい商品も比較的取り扱いやすい。それもあって売場のコピーには「“料理好き”も大満足!」とある
精肉では温惣菜も展開する。煮豚の他、煮卵やメンマをセットにした「おつまみセット」などはラーメンの具を想起させるためか、脇ではラーメンの麺を関連販売。麺についても精肉部門の仕入れ、販売となる
こちらは精肉の冷惣菜となる「肉屋のおつまみ」。ローストビーフの並びでハムをカットした商品などもある

プライベートブランド(PB)商品の「mami+EL(マミープラスエンジョイライフ)」は、ここ数年は開発を止めていたが、今期から重点的に取り組を強化する。加盟するCGCの商品もあるが、商品構成グラフをベースに品揃えを拡充している中、左側の低価格帯が十分でない分野もあることから、CGC商品と組み合わせながらそこを埋めるために開発を進める意向。

PB開発を積極化する中、今後、新しい商品が登場する予定。シュレッドチーズなどは先んじて開発が進められた商品

今期も、公表しているだけでも同店を含め9店の新規出店と勢いが続く生鮮市場TOP!。大量出店だからこそ、スタンダードレベルを上げるための標準化を進める必要性があり、そのためのアイテムの絞り込みやPOPなどの売場環境の整理を進めているという側面もある。

生鮮市場TOPアクロスプラザ宇都宮インターパーク店

所在地/栃木県宇都宮市インターパーク4-1-2

営業時間/9時~21時

売場面積/677.8坪(2240㎡)

アイテム数/約1万

店長/乾 仁志

お役立ち資料データ

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