ライフ板橋富士見町店が2月25日オープン、同社板橋区内28年ぶりの出店、ワンフロア約481坪

2026.03.17

ライフコーポレーションは、東京都板橋区内には28年ぶりの出店となるライフ板橋富士見町店を2月25日にオープンした。板橋区は、1971年に同社として首都圏1号店となった板橋店を出店し、さらに73年に首都圏2号店の仲宿店も出店した思い入れのある地となる。「ライフ」の認知度も高いエリアとなる。さらに今回の板橋富士見町店は97年11月の前野町店オープン以来、28年ぶり同区内5店目の新規出店となった。

土地は賃借で、運送会社の拠点跡地にピロティ方式での出店。1階には49台分の駐車場(買物などの条件付きで無料)を設けた上で2階にワンフロア約481坪の売場を設けた。

建物は2階建てで、ピロティ方式。売場は2階部分にワンフロアで確保している
売場レイアウト図

都営三田線板橋本町駅からは直線距離で約320m、徒歩約6分、東武東上線中板橋駅からは直線距離で約900m、徒歩約17分といった距離にあり、近隣住民は2つの路線で都心へのアクセスも比較的良いエリアとなる。半径500m圏の人口は約1万9000人、同1km圏内の人口は約7万3000人と人口も多い。

半径1km圏の年齢別人口構成は20代が16.4%と一番多く、次いで40代が15.2%で続く。また、単身世帯比率が59.3%と、東京都全体と比べて10%ポイントほど高く、2人世帯比率の19.7%と合わせ全体の約8割が少人数世帯となっている。そのため、品揃えでは食べ切りサイズや調理が簡単で便利な商品を種類豊富に取りそろえた。

半径1km圏内には自社前野町店、仲宿店がある一方で、競合店としてはコモディイイダ、2店のオーケー、さらに板橋区を地盤とするよしやがある他、駅近辺を中心にまいばすけっとが多数集積するなど競合店を抱えるが、同店としては駐車場を持つワンフロア約481坪という都市部では比較的大型に位置付けられる売場であることの強みを打ち出す。

また、低価格に強みを持つ競合店が多い状況下にあって、食品に加えて日用品についても低価格のプライベートブランド(PB)商品から高品質な商品まで幅広く取りそろえることも差別化策としたい考え。

もちろん、価格強化も必要と考えている。価格訴求については、特に売場先頭の農産売場に特設の平台を設け、チラシの商品の他、市場でのスポット買いの商品をばら販売で、単価の低さを強調しながら売り込むなどする。

撮影時は夕方だったため、特設平台はなかったが、写真の2台の平台の前に特設の平台を設け、価格訴求商品を展開する

事前のアンケート調査では、買物しやすさや接客、品揃え、品質などに対する要望が多かったことから、それにしっかりと応える店づくりを目指した。ライフコーポレーションとしては2年目段階で26億円の年商を目標とする。オープン日は雨模様で売上面でも厳しいスタートとなったが、その後取り戻し、オープン3週間ほどの数値では予算をクリアしてきている状況だという。特に駐車場があることもあって土日の売上げが平日の1.5~2倍になるなど、土日型の店になっている。

売場面積は比較的大型ではあるが、取扱商品数はフーズ1万2435、ノンフーズ4607と、有力企業が絞り込みを進める中にあっても、かなり多種の取り扱いとなっている。同段階の売上高構成比は、農産14%、水産10%、畜産12%、惣菜10~11%、ベーカリー3.5%、加工食品24%、日配食品21%、生活関連5~6%といった状況で、ベーカリーが高い他、医薬品を含む生活関連も高い存在感を示すのは、出店に当たって意識した品揃えの充実が奏功しているといえる。生活関連は予算比では他部門に比べて最も高い数値になっていて、ペットフードやドラッグ関連が支持を得ていると考えている。

店内加工のカットフルーツが農産の壁面売場先頭を彩る。パイナップルなどはカット済みの状態で納品し、店でパックするなど、オペレーションの最適化を模索する
農産ではアジアの果物や野菜を集めた「アジアンプロデュース」コーナーを展開。以前から展開していた「ワールドフルーツ」コーナーを発展的に進化させたコーナーといえる
農産で「八百屋さんのミールキット」としてオリジナルのミールキットを継続的に販売している。「新鮮な有機野菜をおいしく食べられる」との考え方の下、材料、調味料、レシピをセット。主菜と副菜の2品が調理できる
農産のサラダは店内加工を訴求。大容量の葉物野菜のサラダなど定着している
農産で展開される有機野菜、PBでもある「BIO-RAL」の下ゆで有機野菜シリーズ、東京都内の農家で収穫した農作物を取りそろえた「東京育ち」野菜コーナーを今回初めて店舗としての「BIO-RAL」コーナーと合体させた。この平台の裏側からBIO-RALコーナーが始まる
BIO-RALコーナーはライフの店舗で確立している。ゴンドラと冷蔵ケースを組み合わせ、多様な商品を展開
農産に続いて畜産売場。ひき肉から売場が始まる。
素材からの手作り需要もそれなりにあると想定し、大容量のファミリーパックをコーナー化し、平台でも展開するなど強化している
馬刺し、ホルモンもコーナー化。冷凍での展開
ミートデリカの冷惣菜では「炙り生ハムポテトサラダ」など、手の込んだ商品も展開
畜産と水産の売場の間に両部門の生鮮惣菜をまとめて展開
生のたねを使用した水産部門の寿司である「うを鮨」。今回、「本まぐろづくし握り」「サーモンづくし握り」を新発売した
水産売場は主通路突き当たりに配置。壁面には対面販売の売場を設け、丸物を販売。週末には新幹線で運んだ鮮魚などを販売するなど、イベント的な展開とし、来店動機を作り出す
弁当は100種類展開するなど、地域最大級を意識した主力カテゴリー。今回、千葉県船橋市の船橋プロセスセンター製造の398円(本体価格、以下同)の商品や「メガ盛りプレート」の698円の商品など、割安感のある商品を「コスパ」コーナーとしてくくった
洋食を中心に展開する「デリメニュー」でも米飯を含むさまざまなメニュー開発に挑戦している
手造りおにぎりコーナーでは「店内焼き上げ!肉玉おにぎり(醤油)」を新発売。他に西京みそ味もある。1個398円だが、大きさとしてもインパクトのある商品
惣菜部門の寿司では握り寿司に加え、押し寿司、さらに「生しらす丼」各種も展開
「鉄板コーナー」では、「鉄板!都路卵使用ふわっとデミグラスオムライス」(写真最上段右)「ちょこっとおかず盛合せ」を新発売
「世界の唐揚げ大集合!」と銘打ち、「世界を旅する!唐揚げシリーズ」を3種類、期間限定で販売。主力商品について、味付けなどで多様な展開としている
「ボウルセレクション」のコーナーでは人気の「アサイーヨーグルトボウル」の他、新発売の商品としてより健康には配慮した「糀」使用の「糀の甘も広がる!フルーツヨーグルトボウル」「グァバヨーグルトボウル」、グリーン、イエロー、レッドなど彩り鮮やかなサラダボウルなどを展開
インストアベーカリーの「小麦の郷」を設置。食パンなど一部商品は粉からスクラッチで製造している。小麦粉を控えている層に向けた米粉パンや人気のミニ食パンシリーズなども展開する
インストアベーカリーでは「溢れるホイップのワッフルサンド(苺)」「同(フルーツ)」を新発売。ボリューム感の高い商品
一部大型店で展開される店内カットのチーズ売場の「チーズハウス」で販売している「ピーナッツバター」を「チーズハウス」ブランドで展開。こちらはプロセスセンターで製造
和菓子でもライフ限定の「花よつば」シリーズを持つ
冷凍食品売場はケースを斜めに配置することで全体が見渡しやすくなっている。定番の弁当のおかずからスイーツまで、ワンプレートメニュー、韓国グルメ、ギョーザ食べ比べなどをコーナー化しながら種類を多めに取りそろえる
BIO-RALのプリンはラインアップも増え、打ち出しとしては「カラメルのありなしで選べる」とするなど、売り方にも工夫がみられる
ブームになっている「麻辣湯」をコーナー化
加工食品のエンドはコンセプトコーナーとしてテーマで商品をくくりながら展開
ニンニクを強調した「とまらないウマさ!」シリーズの商品を集積。「尖った」商品といえ、黄色いパッケージが目立つ
PBでは値頃を打ち出す「スマイルライフ」「BIO-RAL」の他、高価格ラインの「ライフプレミアム」もしっかり展開。出店に際してのアンケートでは品揃えや品質に対する要望も多かったことからこうした商品は重要だ
生活関連は競合店との差別化要素として重視。実際、売上高構成比も5、6%と高めになっている。ベニーズの高いベビーフードやペットフードでは厳選素材や健康に配慮したフードなど、BIO-RALを含むこだわり商品を豊富に取りそろえる
スキンケアなど非食品でもBIO-RALの存在感が高まっている
500坪以下の限られた面積ではあるが、医薬品を含むドラッグコーナーを設ける。これも競合店との差別化策で、こうした要素が地域一番店としての来店動機を作り出す

ライフ板橋富士見町店概要

所在地/東京都板橋区富士見町4-8

オープン日/2026年2月25日

建物構造/鉄骨造地上2階建て

売場面積/1590㎡

営業時間/9時30分~22時

駐車場/49台

売上目標/26億円(2年目)

店長/吉原靖典

従業員数/92人(社員19人、パートナー73人)

取扱商品数(おおよその数)

農産/535(野菜340、果実180、花15)

水産/370(鮮魚230、塩干140)

畜産/555(精肉380、加工175)

惣菜/400(寿司55、弁当100、フライド125、要冷120)

ベーカリー/85

加工食品/6620(加食4060、菓子1360、酒1200)

日配食品/3500(和日配860、洋日配1050、冷食860、アイス240、卵30、パン和洋菓子460)

ビオラル/370(加食257、菓子113)

生活関連/4607(日用雑貨3350、家庭用品1063、文化用品172、ホームファニシング22)

合計/1万7042(フーズ1万2435、ノンフーズ4607)

お役立ち資料データ

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