米国ウォルマートがSaaS強化。新たなメンバーシッププログラム「ウォルマート+」を開始。

2022.04.12

2020.09.03

ウォルマートは店舗とオンラインを組み合わせることで、お客にさらなるお金と時間の節約を実現する新しいメンバーシッププログラムの「ウォルマート+」を開始すると発表した。

画像はウォルマート提供

「ウォルマート+はウォルマート社が持つユニークな資産を生かして、忙しい家族の生活をより便利にする」との主旨で発表された同プログラムは、即日配送対象の2700店を含む4700店で利用できるもので、メンバーは店舗からの無制限の配送と燃料の値引きを受けることができる。結果としてより早い買物が実現できるというわけだ。現在、「Delivery Unlimited(無制限の配送)」として提供されているサブスクリプションサービスを強化したような位置づけとなる。

メンバーシップは9月15日から開始。年会費は98ドル(約1万780円、1ドル110円換算、以下同)、月会費では12.95ドル(約1425円)のサブスクリプションで、15日の無料お試し期間が設けられている。ウォルマートの強みを生かして、将来的なサービスの拡充も視野に入れている。

同社のジェニー・ホワイトサイド・チーフ・カスタマー・オフィサーは、「お客さまに対する究極のライフハック(効率的な生活)としてこのプログラムを設計した」とコメントしている。

当初のサービスは次の通りだが、今後拡充していくという。

・究極の無料配送:16万アイテム以上を店舗と同じ価格で即日配送。「Delivery Unlimited」の会員は自動的に「ウォルマート+」に移行する。

・スキャン・アンド・ゴー:ウォルマートアプリで提供されるサービスで、お客が買物をしながら商品をスキャンし、そのままウォルマートペイで支払いができるということで「さわらない支払い」が可能となる。

・燃料の節約:ウォルマート店舗の近くにあるマーフィー燃料ステーションの燃料代を1ガロン当たり最大5セント(約6円)値引き。サムズクラブの燃料ステーションも近々加わる予定。

ウォルマート+アプリのホーム画面。画像はウォルマート提供
スキャン・アンド・ゴーでお客がスキャン。画像はウォルマート提供
燃料の値引きもプログラムに含まれる。画像はウォルマート提供

ポイントは「サブスクリプション」と「選択肢の提供」

今回のサービスは、カーブサイドピックアップ(店に入らずに商品を受け取れるサービス)、翌日配送、2日間配送など既存サービスに加わる形で設けられる。ウォルマートとしては、お客が受けたいサービスと手数料について、「選択肢」を提供することで、「ある程度手数料を払ってもよいから、即日配送してもらいたい」、あるいは「それほど早くなくてもよいから、手数料は安めに」といったさまざまな需要に応えたいとしている。あくまで「選べる」ことが重要というわけだ。

前述のホワイトサイド氏は、「人生はさらに複雑化している。(中略)買物はお客のニーズに沿ったものであるべきだ。われわれは常に適切や商品を適切な価格で販売することに対して戦い続けてきたが、いまはそれ以上になっている。われわれは、適切な時間の、適切な買物の解決法も持ち合わせている」ともコメントしている。

定額で継続的にサービスを提供するサブスクリプションは、次第に広がりを見せつつある。ネット小売りの巨人のアマゾンを始め、日本ではオイシックス・ラ・大地などもサブスクリプションの強みを発揮し、効率的な経営と成長を実現している。

世界最大の小売りの巨人であるウォルマートが、そうした時代の流れに柔軟に対応しながらサービスの質を高めようとしている点には注目すべきだ。さらに、同社の場合、米国はもちろん、展開国の各国に張り巡らされた店舗網という武器もある。

ネットの興隆といったここのところの長期的なトレンドに加え、新型コロナウイルスの影響による「なるべく来店しない」「なるべく触らない」といったニーズも顕在化しつつある。ネットに対応しつつ、店舗も含めた資産を活用しながら、手数料と利便性、さらに「触らない」といったことも含めたさまざまな要素に関して多様な「選択肢」を提供していることも、戦略的な観点では重要なポイントになっているといえるだろう。

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